# ---- Kifu for Windows V6.29 棋譜ファイル ---- 開始日時:2009/02/22 14:00 終了日時:2009/02/22 15:20 棋戦:第21回きさらぎカップ準決勝 持ち時間:0時間30分 消費時間:148▲30△30 場所:駒込サロン 手合割:平手   先手:船戸陽子二段 後手:蛸島彰子五段 手数----指手-- *第21回1dayトーナメント「きさらぎカップ」準決勝、蛸島彰子五段−船戸陽子二段戦。振り駒はと金が4枚で船戸の先手となった。持ち時間はチェスクロック使用で各30分、使い切ったら30秒の秒読み。対局開始は14時。 *本局の石橋女流王位の戦型予想は「中飛車VS穴熊」。 *(棋譜・コメント入力=桜木) * 1 2六歩(27) *14時となり開始が宣言された。両者一礼したあと、船戸は飛車先を突いた。 2 3四歩(33) *ほぼノータイムで蛸島は角道を開ける。 3 7六歩(77) 4 5四歩(53) *蛸島得意の中飛車宣言。ここで▲2二角成△同飛▲5三角は△4二角の合わせがあって無効。▲2六歩と突いてあるのがミソ。 5 6八玉(59) *船戸は1974年4月23日、東京都渋谷区出身。居飛車党で早見えの攻め将棋。教室「マンデーレッスン」の講師を第1期から務める。日本ソムリエ協会認定ソムリエの資格を持つ。マイクロソフト社のサイト「INNO.」にて巻末コラム「マイ デジタル ワイン ライフ」連載中。1DAYトーナメントは6回目の出場。そのうち4回決勝まで勝ち進み2度優勝した。優勝した2回は決勝で石橋女流王位、中井六段を破っており実力を発揮している。 6 5二飛(82) *蛸島は1946年3月19日生まれ、東京都杉並区出身。LPSA相談役。10歳から将棋を始め、1961年に日本将棋連盟新進棋士奨励会に入会。唯一の女性会員だった。特例の昇級規定ながら初段まで進み、1966年に退会。日本将棋連盟より初の女流プロ棋士として認定され、将棋教室や大盤解説会の聞き手として普及活動に取り組んだ。1974年に女流棋士制度が発足すると、女流三段として女流名人位戦に参加し、初代女流名人となる。奨励会時代から中飛車を愛用し、攻守にバランスのとれた粘り強い棋風。女性を対象にした将棋教室や、書籍・観戦記執筆など幅広く普及につとめている。座右の銘は「続ければ人生」。趣味は「ガーデニング」。 7 7八玉(68) *2月の1dayトーナメント「きさらぎカップ」は8人によるトーナメント。決勝戦は16時から行われる予定。 8 6二玉(51) *対局場は東京・駒込の「LPSAサロン」。本局の隣は同じく準決勝の藤森奈津子三段−北尾まどか初段戦が行われている。東京は快晴。窓の外には青い空が広がっている。 9 4八銀(39) 10 7二玉(62) 11 5八金(49) 12 5五歩(54) *5筋位取り中飛車。 13 6八銀(79) 14 8二玉(72) *船戸は穴熊ではなく、舟囲いのようだ。石橋女流王位の穴熊予想ははずれた。 15 7七銀(68) 16 7二銀(71) *蛸島は悠々美濃囲いを完成させた。 17 6六銀(77) *足早に銀を繰り出す。 18 6四歩(63) 19 4六歩(47) 20 4二銀(31) *△4二銀と上がったが次が難しい。△5三銀、△4四歩ともに▲5五銀と取られるからだ。 21 4七銀(48) 22 6三銀(72) 23 3六銀(47) *二枚銀急戦と呼ばれる形。ゴキゲン中飛車への有力な対抗策のひとつ。▲6六銀で4二の銀を牽制し、▲3六銀で3四の歩を狙う。 24 5六歩(55) *狙われている歩をさばく。 25 同 歩(57) 26 同 飛(52) 27 2五歩(26) 28 3三銀(42) *△3三角は角頭が薄いと見たか銀で受けた。違和感のある形。 29 4七金(58) 30 5一飛(56) 31 4五銀(36) 32 7二金(61) *後手の囲いは片美濃、あるいは木村美濃と呼ばれる形。 33 9六歩(97) 34 9四歩(93) 35 5五歩打 *5五に受けて陣地を広く取った。 36 7四歩(73) *自然な駒組み。△7三桂から△6五歩のように押し返す順になれば理想的だ。 *消費時間は船戸7分、蛸島9分。 37 5八飛(28) *飛車も参戦させる。放置したら▲5四歩と突き出すのだろうか。 38 4四歩(43) *銀を追い返す。▲5四銀の突進は△5二銀で銀バサミになる。 39 5六銀(45) 40 4二銀(33) *銀の立て直しを図る。△3三銀のままでは角道を止める悪形だ。 41 4五歩(46) *すかさず動く。 42 4三銀(42) *3三から4三へ、やわらかく組み替えた格好だ。 43 3六歩(37) *船戸はハンカチを口もとに当てて考えている。 44 4二金(41) 45 3七桂(29) *攻撃的な棋風の船戸。どんどん攻撃陣を前線に送る。 46 7三桂(81) *後手も迎撃態勢が整ってきた。両軍ともすべての駒が働いている。 *ここまでの消費時間は船戸11分、蛸島13分。 47 7九角(88) *少考で角を引いた。次に▲2四歩△同歩▲同角とする狙いがある。また4六に据えて使うつもりだろうか。 *この手を指して船戸は席を立った。 48 6五歩(64) *船戸が戻る前に、蛸島は△6五歩と突き出した。 *船戸はお茶を手に戻ってきた。 49 7七銀(66) 50 4五歩(44) 51 2四歩(25) 52 同 歩(23) 53 同 角(79) *狙いの飛び出し。 54 3三角(22) *強く迎え撃つ。 55 7九角(24) *じっと角を引いた船戸。手番が蛸島に渡った。手が広いところ。 56 5四歩打 *中央に合わせた。 *▲4五桂が気になるが。△4四角には▲2四角で、以下▲3三桂△同桂成▲同角成△同金▲4二角が先手にとって最高の展開。 57 4五桂(37) *高い駒音で跳ねだした。着手後、船戸はお茶を一口飲んだ。 58 4四角(33) *▲2四角にどう対応するか。以下△3三桂として▲同桂成△同金には▲4五歩。 *船戸は前傾姿勢となり、しばらく考え込んでいる。 59 9七角(79) *こちらへ。金取りをどう受けるか。 60 3二金(42) *逆サイドへよろけた。後手からは△5五歩の狙いがあるが、▲5二歩△同飛▲5三歩から▲5五銀と逆襲できる。 61 8六角(97) *△8五桂の当たりを避けてじっと上がった。 62 3三桂(21) *振り飛車らしく駒をさばく。4五まで跳ねてきた桂と、自陣の桂の交換は振り飛車が得とみている。桂はすぐに△6四桂と使える。また場合によっては△2一飛が生じている。 63 5四歩(55) 64 同 銀(43) *力の入った攻防が続く。 *ここまでの消費時間は船戸20分、蛸島21分。 65 3三桂成(45) 66 同 角(44) *先手は△5五歩を防がねばならない。 67 5五歩打 *先着。△5五同銀は▲5二歩から▲5三歩の連打がありそうだ。 68 同 銀(54) *静かな駒音で、蛸島は△5五同銀。これが利けば振り飛車は楽になる。▲5二歩には△5六銀だろうか。以下▲5六同飛なら△2一飛とさばく。船戸が考えている。 69 同 銀(56) *ということで▲5五同銀。△5五同飛も△同角もどちらもありそうだ。一気に決戦に突入した。 70 同 飛(51) *じっくり考えて、蛸島は△5五同飛。 71 同 飛(58) 72 同 角(33) 73 5一飛打 *▲5五同飛△同角▲5一飛は手が交差するほどの速さで進んだ。 74 5二歩打 *角取りを受けた渋い一手。手番が船戸に渡った。 75 9五歩(96) *少考で端歩。▲9四歩が詰めろなのでかなりのスピードだ。 76 8五桂(73) *攻防手。攻めながら玉の懐を広げている。 77 9四歩(95) 78 9八歩打 *手筋の反撃。 79 5六金(47) *八方ニラミの角を追う。 80 3三角(55) *飛車に当てて逆先。蛸島は落ち着いた手つき。 81 4一飛成(51) 82 9九歩成(98) *ここで踏み込んだ。▲3二龍の瞬間が甘いとみてラッシュをかけるつもりだろう。 83 5五桂打 *角道を止めながら銀取りだが。△8九とが利けば話が早い。▲6三桂成なら△7七桂成▲同角△9八飛。▲9三銀で詰まなければ…。 84 9八飛打 *▲9三銀からのトン死筋を消した。 85 8八銀打 *つらい合駒。駒を使ったので後手玉が遠くなった。 86 9六桂打 *俗手で攻める。 87 7九金(69) 88 8八桂成(96) 89 同 金(79) *飛車に当てて頑張る。 90 7七桂成(85) *蛸島は30秒の秒読みに突入している。 *船戸は残り2分。 91 同 角(86) 92 9四飛成(98) *蛸島は「う〜ん」と声を出しながら龍を引いた。 93 9五歩打 94 8五龍(94) 95 6三桂成(55) *勝負!とたたみかける。△7七角成としてしまうと▲同桂が龍当たりになってやぶへびだ。 96 同 金(72) *したがって単に取った。 97 3三角成(77) 98 同 金(32) *ここで後手玉に寄せがあるか。 99 5五角打 100 6四銀打 *ここで船戸も30分の持ち時間を使い切り、両者30秒の秒読みとなった。 101 5二龍(41) 102 7三玉(82) *際どく受ける。 103 7七桂(89) *ギリギリまで秒を読まれての指し手。 104 7六龍(85) *蛸島は首をかしげながら龍をかわした。 105 3三角成(55) *ここで手を渡した。果たしてどちらが勝っているのか。 106 4七角打 *△6九銀▲7九玉△7八香以下の詰めろになっている。 107 8二銀打 108 8四玉(73) 109 5一馬(33) 110 7五玉(84) 111 4八金打 *一転、手を戻す。 112 5六角成(47) 113 同 龍(52) 114 8六桂打 *▲8六角のスペースを消したものか。 115 同 歩(87) 116 5六龍(76) *ここで龍を取った。 117 7六歩打 118 同 龍(56) 119 8七桂打 120 8六玉(75) 121 9七角打 *△9六玉の一手に▲6四角だろうか。 122 9六玉(86) 123 6四角(97) *△6四同金は▲9七銀まで。 *「さあ詰ましてください」と開き直った。 124 8九銀打 *こちらから王手。▲8九同金は△8七龍で自玉の保険にもなる。 125 6八玉(78) 126 7八金打 127 5八玉(68) 128 8八金(78) *この手が▲9七銀に△8七玉を用意し、詰めろを消している。 129 8五銀打 *龍を消してなおも粘る。△同龍▲同桂△6四金だろうか。 130 8七玉(96) 131 7六銀(85) 132 同 玉(87) *狭いところを逃げ回る蛸島玉。 133 8六飛打 134 7七玉(76) *王手は▲3三馬くらいだが。 135 3三馬(51) 136 6六桂打 *逆王手。 137 同 飛(86) *ノータイムで▲同飛。 138 5四香打 139 5七歩打 140 6六歩(65) 141 同 馬(33) 142 7八玉(77) *先手は攻め駒が足りない。どうやらはっきりしたか。 143 3一角成(64) 144 4六歩打 *手堅く。△6八飛▲4九玉△4八飛成▲同玉△4七金以下の詰めろ。 145 4九玉(58) 146 2九飛打 *厳しい王手。詰みがありそうだ。 147 3九桂打 148 5九飛打 *ここで船戸が「負けました」と投了を告げた。以下▲3八玉は△3九飛右成まで、▲5九同玉は△3九飛成から△6八金までの詰み。 *「寄せがありましたかね」と船戸。「う〜ん」と蛸島。 149 投了 まで148手で後手の勝ち