# --- Kifu for Windows (Pro) V6.32 棋譜ファイル --- 開始日時:2009/03/20 10:30 終了日時:2009/03/20 11:45 棋戦:第22回けやきカップ 1回戦 持ち時間:0時間15分 消費時間:117▲15△15 場所:ルミエール府中 手合割:平手   先手:中倉宏美二段 後手:藤森奈津子三段 手数----指手-- *本局は第22回1dayトーナメント「けやきカップ」1回戦の藤森奈津子三段−中倉宏美二段戦。持ち時間は15分、切れたら1手30秒(チェスクロック使用)。 *10時30分対局開始予定。振り駒の結果、と金が3枚出て中倉宏二段の先手に決まった。 *(棋譜・コメント入力=銀杏) 1 2六歩(27) *大盤解説は堀口弘治七段と中倉彰子初段のコンビ。この二人は師弟の関係にあたる 2 3四歩(33) 3 2五歩(26) *三間飛車が得意な中倉だが、藤森も三間飛車が得意とあって居飛車を選択した。 4 3三角(22) *最近、4手目△3三角戦法という形が男性棋士を中心に流行しているが、それは▲7六歩△3四歩▲2六歩△3三角の出だし。本局はやや異なる。 5 7六歩(77) *藤森三段は升田式石田流が得意なので、それをけん制した意味がある。 6 2二飛(82) *ならばと藤森三段は向かい飛車へ。 7 3三角成(88) 8 同 桂(21) *ここで▲6五角と打ってみたくなるが、△4五桂▲4八銀△5五角▲9八香△9九角成と反撃されて先手は駒損してしまう。 *応用の利く筋なので、覚えておいて損がない。 9 7七角打 *すぐに角を手放すのは抵抗があるが、後手の駒組みをけん制しようということだろう。 * *※感想戦で堀口七段が指した手といわれていた。中倉二段もそれを知っていたという。 10 4二銀(31) 11 4八銀(39) 12 6二玉(51) 13 6八玉(59) 14 7二玉(62) 15 7八玉(68) *何事もなかったかのように駒組みが進む。 16 8二玉(72) 17 8八玉(78) *中倉二段は美濃囲いや穴熊を目指している。▲7七角は△4四歩〜△4三銀や△5四歩〜△5三銀(▲3三角成がある)という駒組みを阻止して後手の駒組みをけん制しているので十分ということだろうか。 18 9四歩(93) *先手の駒組みを打診。▲9六歩なら美濃囲い、▲9八香なら穴熊。 19 9八香(99) *中倉二段は穴熊を目指した。 20 7二銀(71) 21 9九玉(88) *現地はすでに数十人の方が来られている。 *横浜や千葉から来られた方もいる。 22 2一飛(22) *角筋を避ける飛車引き。 23 8八銀(79) 24 2五桂(33) *角交換向かい飛車ではよく出てくる桂跳ね。 *「将棋は妥協してはいけません」と堀口七段。大盤に▲2五同飛△2四歩▲2八飛を示している。以下△2五歩なら▲3三桂がある。 *消費時間は中倉8分、藤森10分。 25 同 飛(28) 26 2四歩(23) 27 2八飛(25) 28 2五歩(24) *▲3三桂が見えるが大丈夫か? 29 3三桂打 *これは厳しい飛金両取り。 *得した駒でさらに駒得を狙うのは実に効率がいい。 30 同 銀(42) 31 同 角成(77) *次に無条件で▲2二銀と打てればわらしべ長者。 *2五歩が桂と交換になり、その桂で銀と交換し、さらに銀で飛車を捕獲することになる。 32 4四角打 33 4三馬(33) *なんと飛角両取り。馬を消したい藤森だが、これは厳しそうだ。 34 8八角成(44) 35 同 玉(99) 36 3二銀打 *純粋な角損で苦しいが△2六歩〜△2七歩成を楽しみに頑張るしかない。 37 3四馬(43) *▲4四馬とこちらに引いて、▲2二銀を見る指し方もあった。 38 2六歩(25) *藤森三段はここから30秒将棋。 *局面と時間が厳しい形勢だ。中倉二段はまだ2分弱の残り時間がある。 39 2四歩打 *慌てず騒がず。金持ちはケンカをしないものだ。 40 2七桂打 *藤森三段はなんとかして手を作りたい。 41 7八金(69) *手堅い一手。 *△1九桂成なら▲2六飛とさばける。後手は香を取れない。 42 5二金(41) 43 2三銀打 *中倉二段も秒読みに入った。 *やや重い印象もある。もう一手▲5九金とするのもあっただろう。 44 4三銀(32) 45 3三馬(34) *▲4三同馬△同金▲3二銀不成は△2四飛▲4三銀成△1九桂成で少々やっかいか。後手玉は横からの攻めに強く、なかなか王手がかかる形にならない。 46 3一飛(21) 47 2二馬(33) 48 3五飛(31) *なんだかんだで飛車がさばけた。40手目あたりからは少し差が詰まったか。 49 1一馬(22) *駒得を重ねる。 50 2五飛(35) *△1九桂成を楽しみに辛抱強い手だ。 51 3六角打 52 3五飛(25) 53 6六馬(11) *「馬は自陣に引け」まず損がない手だ。 54 1九桂成(27) *焦れたような手だが、ほかの手も難しい。 55 2六飛(28) 56 6四香打 57 7七馬(66) 58 2九成桂(19) 59 同 飛(26) *後手は4三銀をさばきたい。 *「4枚の攻めは切れない」。角損でも飛銀桂香の4枚なら迫力がある。 60 3六飛(35) 61 同 歩(37) 62 1八角打 63 2六飛(29) 64 2五歩打 65 1六飛(26) 66 2七角成(18) *苦しいながらも懸命に手をつなぐ。参考にしたい指し方。 67 5九金(49) 68 1六馬(27) 69 同 歩(17) 70 2六歩(25) *手を渡して相手を焦らせる。 *△2七歩成〜△3八との時限爆弾が嫌らしい。 71 2一飛打 72 2七歩成(26) 73 6九金(59) *冷静な一着。△3八とに▲5九銀〜▲6八銀と銀が逃げられる。これもまた参考にしたい。秒読みではなかなかこうは落ち着けないものだ。 74 3八飛打 75 5九銀(48) 76 3七と(27) *「と金の遅早」 77 8六香打 78 6二金(52) *▲8三香成△同玉▲7五桂のような強襲もあるので、先に受ける。 79 5六角打 80 6五桂打 *角筋を止めながら角取り。これは攻防だ。 81 6六馬(77) 82 4八と(37) 83 7五桂打 84 5九と(48) *2五に打った歩で5九銀を取った。大出世の歩だった。 85 同 金(69) *この瞬間、駒の損得は角銀交換に回復している。さらに2三銀は遊び駒なので駒の働きはほとんど差がない。 86 7四歩(73) *強い手。ここで△7四銀では望み薄。強く反発して間違えたら許さんの態度がよい。差は詰まってきたか。 87 8三桂成(75) 88 同 銀(72) 89 同 香成(86) 90 同 玉(82) 91 6五角(56) *中倉二段は決めに出た。 92 同 香(64) 93 同 馬(66) *次に▲7五桂△7三玉▲8四銀△同玉▲6一龍△同金▲8三金の寄せを見ている。 94 5四銀(43) *銀取りを受けたが、この瞬間は中倉二段の手番だ。 95 7五桂打 96 7三玉(83) *△7二玉は▲7四馬で「玉は下段に落とせ」になってしまう。 97 8二銀打 *やはり「玉は下段に落とせ」 98 同 玉(73) 99 8六香打 100 7一玉(82) 101 8三桂成(75) *▲5四馬△7五歩(△5四同歩は▲8二銀△7二玉▲8三桂成で詰む)▲8二銀△7二玉▲8一銀不成△7三玉▲6五桂△7四玉▲7五歩△同玉▲7六歩△7四玉(△同玉は▲5三桂成〜▲7七歩)▲6一龍という寄せ方も考えられた。 102 7二金(62) *金を寄せて逃げ道を開けた。△5二金寄とこちらに寄る手もあったか。 103 同 成桂(83) 104 同 玉(71) 105 7四馬(65) 106 4四角打 *意外に受け方が難しいか。 107 6六金打 *これでは攻めに不安がある。流れがおかしいか。 108 7一桂打 *5一に打つのもあっただろう。 109 8一香成(86) 110 7三香打 111 7一成香(81) 112 同 玉(72) *△同金は▲7三馬△同玉▲7一飛成で詰み筋。 113 7三馬(74) *駒得しながら、玉を下段に落とす。これは寄りそうだ。 114 7二銀打 115 8三桂打 *△同銀に▲6一飛成で詰む。 116 同 銀(72) 117 6一飛成(21) *以下△同玉に▲6二金までの「頭金」の詰み。藤森三段の投了となった。中倉二段は準決勝に進出し、蛸島彰子五段と対戦する。 118 投了 まで117手で先手の勝ち