# --- Kifu for Windows (Pro) V6.32 棋譜ファイル --- 開始日時:2009/07/20 12:00 終了日時:2009/07/20 13:10 棋戦:第26回マンデーカップ1回戦 持ち時間:0時間30分 消費時間:109▲30△30 場所:駒込サロン 手合割:角落ち  下手:伊藤大介さん 上手:中倉宏美二段 手数----指手-- *本局は第26回1dayトーナメント「第2回Mondayカップ」中倉宏美二段(角落)−伊藤大介さん(マンデーX)戦。持ち時間は30分、使い切ると1手30秒の秒読み。 *記録係はMonday lesson生徒の松本さんが務める。 *(棋譜・コメント入力=銀杏) 1 6二銀(71) *中倉二段は「今日は全力でいい将棋を指したい。指導対局では角落ちで負かされていますが、普段の指導対局とは違う一面を見せられればと思います」と抱負を述べた。 2 7六歩(77) *伊藤さんは6月29日、7月6日にMonday lesson内で行われた「MONDAY・X決定リーグ戦」で5勝2敗で優勝。 *Monday lessonでは角落ちで指導を受けているため、今回は角落ちで挑戦することになった。 *中倉宏美二段の大ファンでMONDAY・Xの相手が中倉二段と決まって気合が入っており、優勝で念願がかなった形だ。 *事前に「こういう機会はないので、楽しくいい将棋が指したい」と抱負を述べている。 3 5四歩(53) 4 5六歩(57) 5 5三銀(62) 6 5八飛(28) *角落ち下手はいつくか定跡がある。代表的なものは矢倉、中飛車、三間飛車など。 *伊藤さんは振り飛車党のようで、中飛車を採用した。▲5五歩から歩交換を目指せるのが魅力。 7 4二銀(31) *上手は角のいないのをどのように補うかがポイントになる。中倉二段は中央を厚くして戦おうとしている。 8 6八銀(79) 9 4四歩(43) 10 4八玉(59) 11 4三銀(42) *2枚の銀を中央に並べて中飛車からの攻めに備える。 12 3八玉(48) 13 2二飛(82) *中倉二段は2分以上考えて△2二飛と回った。下手の玉頭を狙う発想で、ここでは△8四歩から居飛車にするのもあった。その場合は玉を3二に囲うことになっただろう。本譜の場合は玉を7二に移動させることになる。「王飛接近すべからず」と格言が教えている。 14 2八銀(39) 15 2四歩(23) 16 3六歩(37) *下手のポイントとなる一着。矢倉に組み替えようとしている。 *現代の相振り飛車戦では金無双ではなく、美濃や矢倉が多くなっている。その考え方を角落ちに転用したというわけだ。 *伊藤さんの指し回しは手慣れたものを感じる。 17 7二金(61) 18 3七銀(28) 19 6一玉(51) 20 2八玉(38) *矢倉囲いの長所は上手に歩の交換をさせないこと。 *歩を持たれる巧みに手を作られてしまいがちだ。 21 1四歩(13) *相手の様子を見る。 22 1六歩(17) *上手の攻めにビビッて△1五歩を許すのは△1三桂〜△2五桂の攻めが生じてかえって損。堂々と突き返すのがよい。 23 4二金(41) 24 3八金(49) *これで一安心。 25 3四歩(33) 26 6六歩(67) *消費時間は伊藤さん3分、中倉二段8分。 27 2五歩(24) 28 6七銀(68) 29 3三金(42) *中倉二段は玉を固めると戦力不足になりがちなので、金を攻めに使う。 *まだ下手から攻めがないので、多少玉形が薄くなっても構わないと見ている。 30 5五歩(56) *30手目で歩がぶつかった。 31 同 歩(54) 32 同 飛(58) 33 5四歩打 34 5九飛(55) *中飛車は下段飛車が形。これで▲4六歩〜▲5八金〜▲4七金左と金矢倉に構えることも可能になった。 35 2四金(33) 36 7九角(88) *△3五歩▲同歩△同金の攻めを防ぐ。ここで△3二飛なら▲2四角で終了。 *伊藤さんはじっくりした棋風のようだ。 *左金は▲5八金〜▲4八金左のルートで活用したい。 *消費時間は伊藤さん6分、中倉二段11分。 37 7一玉(61) *中倉二段はどのように攻めの形を作るかがポイントになってくる。 38 5八金(69) 39 4五歩(44) *△4四銀右〜△3五歩を狙う。 40 4八金(58) *まず「玉の守りは金銀3枚」を実現させた。 *次は「攻めの理想は飛角銀桂」といきたい。 41 4四銀(53) *攻めに厚みを加えていく。 42 7七桂(89) *軽快な桂跳ね。伊藤さんは中飛車らしく、5筋を狙っていきたい。▲9六歩〜▲9七角という筋も見えている。 43 3五歩(34) *3筋の歩を交換しにいく。 44 同 歩(36) 45 同 金(24) 46 3六歩打 *逆に△3六歩と打たれてはたまらない。 *「敵の打ちたいところに打て」の格言通り。 47 3四金(35) *歩を交換しながら金を好形に構える。 48 9六歩(97) *7九角は上手の3筋歩交換の時間を稼ぐ狙い。 *3筋歩交換をされてしまったので攻めに方向転換させる。▲9七角△3二飛▲6五桂がかなりの迫力だ。 *消費時間は伊藤さん8分、中倉二段15分。 49 6四歩(63) *▲9七角に備える。 50 5六銀(67) *平手戦でも十分な駒組みといえる。 51 6三金(72) *金を中央に使って全力でガード。半面、上手玉は非常に薄くなったので、急所の攻めが入れば下手優勢となる。 52 9七角(79) *全軍躍動の感がある。次の▲6五歩が厳しい。 *残り時間は伊藤さん20分、中倉二段10分。 53 5五銀(44) *歩損覚悟の一着。5六銀を消して6筋を緩和しようとしている。 *▲同銀△同歩▲同飛△5四銀▲5九飛△6八銀となれば紛れてきそうだ。 54 6五歩(66) *6筋一直線。5五銀に見向きしないで攻めていく。 *伊藤さんは3四金や4三銀が働かない展開に持ち込めればうまい。 55 2六歩(25) *上手側は受けが難しい。反撃の第一歩となる突き捨て。 *伊藤さんは慎重に考える。 56 同 銀(37) *残り時間は伊藤さん16分、中倉二段6分。 *中倉二段は扇子を口元に当てて考える。上手側は4四に桂を打てれば面白くなってくるのだが。 *中倉二段は考慮中に残り3分を切った。 57 6六銀(55) 58 6四歩(65) *自然に歩が進むのが厳しい攻めとなる。 *6四歩はと金になる可能性が高い。 59 6二金(63) *引くしかないのではいかにもつらい。 *伊藤さん、一度うなずく。局面に自信を持っていることだろう。取られそうな駒を逃げる▲6五桂は自然な手だ。 60 6五桂(77) *▲6三歩成△同金▲3一角成も見えるところだが、これが一番落ち着いた手といえる。6六銀が空を切った。 *次に▲6三歩成△同金▲5三桂成が厳しい。 61 5二銀(43) *中倉二段は銀を玉の近くに活用させる。 *さらに△4四金〜△5五歩となれば面白くなる。 62 6三歩成(64) *中倉二段はここから1手30秒将棋。 *伊藤さんは13分残している。 63 同 金(62) 64 3一角成(97) 65 1二飛(22) 66 6四歩打 *下手の攻めは非常に厳しい。 67 6二金(63) *局面は下手勝勢だが、こういうときに焦ってしまうと逆転につながる。 *伊藤さんは落ち着いて時間を使って考えている。慌てないのが駒落ち下手のコツだ。 68 5五歩打 *自陣の駒にカツを入れる一手。 *▲2一馬も自然だ。 69 同 歩(54) 70 同 銀(56) 71 5八歩打 *▲同飛に△5七歩が飛銀両取りとなる。 72 同 飛(59) 73 5七歩打 *飛車が逃げると銀を取られてしまうが? *ここで伊藤さんは考えている。 *上手の攻めを恐れないなら▲同飛△同銀成▲同金だが、飛車を渡すのは心理的に怖い。 74 6六銀(55) *2分以上考えて銀を取った。やや変調か。 75 5八歩成(57) 76 同 金(48) *細かいようだが、71手目に▲6六銀なら△5九歩成のときに下手が手番を握っていた。 77 6九飛打 *▲5七銀などは△6五飛成と桂を取られてしまう。 *銀を助けるなら▲5七金。攻め合いなら▲5三銀や▲6三銀だ。 *伊藤さん、残り6分。 78 6八銀打 *伊藤さん、残り4分。攻め駒となる銀を受けに投入は惜しい面もある。 79 3三桂(21) *桂取りを避けながら、遊び駒を活用。 80 5四歩打 *と金攻めは元手が歩なので、受けが利かない。 81 2五金(34) *勝負、勝負と迫るしかない。 82 5三歩成(54) *「5三のと金に負けなし」といわれるが果たして。 83 2六金(25) 84 6二と(53) 85 同 玉(71) 86 5三桂成(65) *下手陣は▲2六歩に△2七歩▲同金△4九飛成の攻めがあるので、2六金は一番いいタイミングで取りたい。 87 7一玉(62) 88 6三歩成(64) *伊藤さんは自信を持った手つきで歩を成った。 89 8二玉(71) *「玉の早逃げ8手の得あり」といわれるが、質駒が多く手を稼いでいるか微妙なところだ。 90 7二金打 91 9二玉(82) 92 2六歩(27) *金を取りながら詰めろをかける。 93 2七歩打 *下手陣の急所。 94 1八玉(28) 95 9四歩(93) 96 5二成桂(53) *銀を取っただけでなく、3一馬を7五に引けるようにしている。 97 4九飛成(69) *最後の勝負をかける。 *伊藤さんもここから30秒将棋。 98 8二金打 99 9三玉(92) *上手玉は詰むかどうか。受けるなら▲4八金左だ。 100 7五馬(31) 101 8四銀打 *△3八龍からの詰めろに銀は必要ないので受けに投入する。 102 同 馬(75) *詰ましにいくが詰まないと事件。 103 同 歩(83) *下手の王手は▲8三金や▲9二金の捨て駒しかない。 *上手玉は詰まない。 104 3九銀打 *これでは怪しい雰囲気だ。 105 4四角打 *△3八龍▲同銀△2八金▲1七玉△2五桂の詰めろ。 106 7三と(63) *これは。 107 3八龍(49) 108 同 銀(39) 109 2八金打 *以下▲1七玉に△2五桂の詰み。伊藤さんの投了となった。終局時刻は13時10分。消費時間はともに30分。 *伊藤さんは理想的に攻めていったが、残念な逆転負けとなった。下手玉の詰みにプロジェクターでネット中継を見ていた観戦者から「あー」と声が出た。 *※98手目▲8二金打では▲9三金△同玉▲8二銀△9二玉▲8一銀不成△9三玉▲8五桂△8四玉▲7五馬までピッタリの詰みがあった。 110 投了 まで109手で上手の勝ち