# --- Kifu for Windows (Pro) V6.32 棋譜ファイル --- 開始日時:2009/07/20 14:00 終了日時:2009/07/20 15:15 棋戦:第26回マンデーカップ準決勝 持ち時間:0時間30分 消費時間:95▲30△30 場所:駒込サロン 手合割:平手   先手:中倉彰子初段 後手:松尾香織初段 手数----指手-- *本局は第26回1dayトーナメント「第2回Mondayカップ」中倉彰子初段−松尾香織初段戦。持ち時間は30分、使い切ると1手30秒の秒読み。記録係は生徒の本多さん。 *両者、大橋流で駒を並べた。振り駒の結果、歩が3枚出て中倉初段の先手に決まった。 *(棋譜・コメント入力=銀杏) 1 7六歩(77) *中倉初段は大きく息をついてから初手を指した。 2 3四歩(33) *松尾初段は横に缶コーヒーを置いている。 3 2六歩(27) *1回戦で中倉初段は藤森三段、松尾初段は蛸島初段を破って2回戦に進出した。 4 5四歩(53) *松尾初段は得意のゴキゲン中飛車模様。 5 2五歩(26) *中倉初段は1回戦に続いて居飛車を採用。 *近年は四間飛車穴熊が多いが、相手が振り飛車の場合は居飛車にする。 6 5二飛(82) *無防備のようでも、▲2四歩は△同歩▲同飛△8八角成▲同銀に(1)△3三角や(2)△2二銀で後手も十分指せる。 7 5八金(49) *超急戦の含みあり。 8 6二玉(51) *△5五歩なら▲2四歩△同歩▲同飛△5六歩▲同歩△8八角成▲同銀△3三角▲2一飛成△8八角成…で大乱戦になるところ。 *△6二玉は穏やか。 9 4八銀(39) *中央を厚くする。 10 7二玉(62) *後手が角筋を止めないのは奇異な印象を受けるが、今ではこれが普通。 *ここ10数年の間に振り飛車側が角交換を好む展開が多くなった。 11 6八玉(59) 12 5五歩(54) 13 2四歩(25) *次に△3三角とされては面白くない。 *居飛車側から見た場合、△5五歩は▲2四歩の合図と考えて良いだろう。 *振り飛車側は△5五歩と△3三角はワンセットにしたいが、なかなかそれは実現しない。少々の妥協はやむを得ない。 14 同 歩(23) 15 同 飛(28) 16 3二金(41) *△5六歩は▲6六歩で大したことがない。 17 4六歩(47) *消費時間はともに4分。 18 5四飛(52) *△2三歩▲2八飛△3五歩からひねり飛車を狙うのはこの戦型の常套手段。 *中倉初段は妹の中倉宏美二段と背中合わせで対局している。姉妹での決勝戦が実現するだろうか。 *中倉初段が考えている。ひねり飛車を阻止しようと▲3六歩のような手を考えているのだろう。ただ、後手は△2三歩〜△3五歩以外に△7四飛と歩を狙う手もあるので気をつけたい。 19 2八飛(24) *4分近く考えて飛車を引いた。 20 2三歩打 *▲2四歩と垂らされてはいけない。 21 3六歩(37) *ひねり飛車を阻止する歩突き。主張が通れば、△5四飛を価値の低い手にできる。 *中倉初段は△7四飛には▲7七玉で大丈夫と判断した。 *記録係の本多さんはジッと対局の様子を見ている。 22 8二玉(72) 23 8六歩(87) *左美濃を企図した一着。△7四飛にも▲7七玉〜▲8七玉〜▲7八銀と形を乱すことなく堅陣に構えられる。 24 7二銀(71) *美濃囲いは振り飛車の母。簡単に組めて、それでいてしっかりしているのが長所だ。 *もっとも、昔は美濃囲いにせず△7二玉・△6二銀・△6一金の布陣で戦うことも多かった。 *消費時間はともに10分。ともに時間を使って1手1手進めている。 25 7八玉(68) 26 4二銀(31) *左銀を活用する。 *この後、5三から6四へ移動させるのが一つのパターンといえる。6四銀型は攻めては△7四歩から△7五歩、守っては△7四歩から△7三銀引と自在に選択できる。 27 8七玉(78) *▲3六歩と△5四飛の交換がなければ実戦例がありそうだが、似て非なる形。 *序盤戦だが、消費時間はともに13分。 28 5三銀(42) 29 7八銀(79) *左美濃が完成した。特に▲8七玉型の左美濃は「天守閣美濃」と呼ばれる。 *弱点は玉頭(8六)。何せ、8六は玉しか守っていない。 30 6四銀(53) *3手連続で左銀を動かす。奇数筋(中飛車や三間飛車)に飛車を振ったときの6四へ活用できるのが長所。この形は軽い。隣で指されている船戸−中倉宏戦は中倉宏二段が三間飛車から左銀を6四に構えている。 *後手の一番の理想は△7四歩〜△3一角〜△7五歩▲同歩△同銀。これが実現しては、玉頭直撃で先手困るだろう。 *中倉初段は5分以上考えている。残り9分を切った。 31 3七桂(29) *6分以上考えて桂を跳ねた。攻勢を狙う。 32 5一飛(54) 33 6六歩(67) *「歩越し銀には歩で対抗」。高美濃を目指しながら6四銀にプレッシャーをかける。 *先手玉は終盤で△9五桂の筋を食いそうなので、余裕があれば▲9六歩と突いておきたい。まず損がない手だ。 34 7四歩(73) *中倉初段は残り5分を切った。 *松尾初段は残り13分。 35 6七金(58) 36 8四歩(83) *玉の懐を広くしながら先手玉の頭を狙う。 37 7七角(88) 38 8三銀(72) *ここ数年、振り飛車が銀冠を目指す将棋が多い。 39 9六歩(97) 40 9四歩(93) *玉側の端の位は取らせると損が大きい。 41 4七銀(48) 42 7二金(61) *2枚の銀冠でもかなり堅いし、それ以上に横からの攻めに遠い。 43 4五歩(46) *銀の活用を見て、4筋の位を取った。 44 1四歩(13) 45 1六歩(17) *間合いを詰める。 *松尾初段は3二金が固定されているのが不満。飛先の歩交換には(1)歩を手持ちにする(2)2五に駒が進める(3)飛車が直通し、3二金を固定の3つの利点がある。現在は(3)によって後手陣の左金が動かしにくい。3二金が取り残されてしまう展開はできるだけ避けたい。 *中倉初段は鋭い視線を盤上に落とす。 46 4四歩(43) *後手も歩を手持ちにしようとする。 47 同 歩(45) 48 同 角(22) *じっくりとした序盤戦が続く。 49 4六銀(47) *中倉初段は後手の動きをとがめようとしている。 *△6二角などと先に攻めをかわしておきたい。 50 6二角(44) *1手前に対応するのが振り飛車の手筋。 *五目並べでいえば、「3」で止める。「4」を作られてから対応するのでは遅い。 *ここで▲4五銀なら△4六歩▲4八飛△2六角といった反撃が狙える。これは後手が良い。 *中倉初段はここから1手30秒の秒読み。松尾初段は7分残している。 51 4三歩打 *▲4二歩成△同金▲2三飛成を狙った軽手。 52 4一飛(51) *▲4二歩成を受けるが、▲6五歩から▲5五角の筋ができたか。 53 6五歩(66) *気合鋭く突き出した。 *△同銀は▲5五角△7三角▲同角成△同桂▲5二角△5一飛▲4二歩成△同金▲3四角成の筋がある。 54 同 銀(64) *△7三銀では面白くないとみて、強く取った。 55 5五角(77) 56 7三角(62) *相手の動きに乗じてさばく振り飛車らしい指し方。 57 同 角成(55) 58 同 桂(81) *後手は一方的に攻められているようでいて、△8五歩▲同歩△8六歩▲同玉△6四角を狙っている。 59 6六歩打 *銀を追い払う。 60 5四銀(65) *△4三飛は▲4四歩△同飛▲5五角で後手が振りになるところ。 61 4五銀(46) *銀をぶつけて攻めを狙う。 62 同 銀(54) 63 同 桂(37) *攻められ続けていた後手側に手番が回った。大きなチャンス。 *急所の筋は△8五歩。 64 8五歩(84) *△6四角が飛車取りになるのを見越した攻め。ここで△4三飛は▲5四角があって失敗。 65 同 歩(86) *迷ったようなしぐさをして歩を取った。 *△8六歩は甘受して、▲8四歩のカウンターを狙う。 66 8六歩打 67 8八玉(87) *局面が落ち着いて、▲5二銀△8一飛▲8四歩△同銀▲5三桂成△6四角▲6三成桂の展開になれば先手攻め合い勝ちを狙える。 *思い切った手段は△4三飛▲5四角△4四飛▲3二角成△4五飛と飛車を活用する順。しかし、当然リスクも高い。 68 4七角打 *6九金に狙いを付ける。 *ふんわりした感触の手。 69 5三桂成(45) *後手の飛車を押さえた。 *受けるなら角筋を避けて▲6八金上が考えられた。 *松尾初段、ここから秒読み。 70 8七銀打 *どちらが勝っているのだろうか。 71 7九玉(88) 72 7八銀(87) *秒に追われ、銀を成る時間がなかった。 73 同 金(69) *手順に角筋からさけたことになる。 74 4三金(32) *▲5二銀は△5三金▲4一銀不成に△8七桂や△5五桂で勝負するつもり。 75 6三成桂(53) *△同金に▲5二角が痛打。これは厳しそうだ。 76 6九銀打 *30秒将棋は時間がない。慌てて銀を打って、頭をかいた。 77 7二成桂(63) *成桂で金をはがしたのは大きな戦果。 78 同 銀(83) 79 6二銀打 *詰めろではないが、後手玉にプレッシャーをかけた。 80 8七桂打 *単に△7八銀成は味消しと判断した。 81 8八玉(79) 82 7八銀成(69) 83 同 玉(88) 84 9九桂成(87) *この手は詰めろではない。 *中倉初段はチャンスを迎えた。 85 8四銀打 *▲8三銀打からの詰めろ。 86 8三香打 *敵の打ちたいところに打った。 87 7三銀(84) *銀を渡すと、△8七歩成▲同玉△6九角成がある。詰めろ逃れ詰めろ以上の攻めが要求される。 88 同 銀(72) 89 同 銀(62) *△同玉に▲6五桂が狙いか。以下△同角成▲同歩に△5四金が詰めろになるかどうか。 90 同 玉(82) *際どい終盤戦。 91 6五桂打 *△6三玉は▲7二角、△6四玉も▲7三角で危ない。 92 6三玉(73) *5二の方に逃げて大丈夫と見た。 93 7二角打 *勢いよく打ち込んだ。△同玉は▲7三金で詰む。 94 6四玉(63) 95 7三銀打 *以下△5五玉に▲4五金までの詰み。最後は都詰めとなった。 *終局時刻は15時15分。消費時間はともに30分。中倉初段が迫力ある終盤戦を制し、1dayトーナメントで初めて決勝戦に進出した。 96 投了 まで95手で先手の勝ち