# --- Kifu for Windows (Pro) V6.32 棋譜ファイル --- 開始日時:2009/09/23 13:10 終了日時:2009/09/23 14:12 棋戦:第28回GSPカップ1回戦 持ち時間:0時間30分 消費時間:149▲30△30 場所:駒込サロン 手合割:平手   先手:中七海さん 後手:鈴木悠子さん 手数----指手-- *本局は1dayトーナメント「GSPカップ」1回戦、鈴木悠子さん−中七海さん戦。 *振り駒の結果、と金が4枚出て、中さんの先手に決まった。 *鈴木さんの到着が遅れてしまったため、持ち時間は中さんが通常の30分30秒、鈴木さんは初手から30秒となる。 *(棋譜・コメント入力=銀杏) 1 7六歩(77) *中七海さんは現在小学5年生。 *第2回、第3回小学生女子将棋名人戦で優勝。 *平成20年度第12回学生対抗選手権ガールズクラスで準優勝などの活躍がある。 * *対局開始は13時10分。 2 3四歩(33) *鈴木悠子さんは現在、早稲田大学1年生。 *午前の部で出場した鈴木真里さんは早稲田大学の先輩に当たる。 *中学生のころから各大会で活躍。平成18年度第15回高校将棋新人大会の女子の部で優勝している。 *本棋戦は春季関東女流学生名人として出場する。 3 6六歩(67) *GSPはLPSAのメインプロジェクト「Girl's Shogi Project」の略称。 *LPSAは小学生女子名人戦、中学生女子名人戦、女子アマ王位戦など、「女の子が将棋を楽しめる環境作り」に取り組んでおり、現在、GSP基金の募集を行っています。 *詳しくはhttp://joshishogi.com/gsp/gspfoundation.htmlをご覧ください。 4 8四歩(83) *鈴木さんは居飛車を明示。 5 6八飛(28) *中さんは四間飛車を選択した。 6 6二銀(71) 7 7八銀(79) 8 4二玉(51) 9 4八玉(59) 10 3二玉(42) 11 3八銀(39) 12 5四歩(53) *鈴木さんは1手30秒という条件だが、序盤作戦は決まっているようで、淡々と指し進めている。 13 3九玉(48) 14 8五歩(84) 15 7七角(88) 16 5二金(61) 17 5八金(69) 18 1四歩(13) 19 1六歩(17) 20 4二銀(31) 21 2八玉(39) 22 7四歩(73) 23 9八香(99) 24 5三銀(42) *鈴木さんは急戦を目指す。 25 9六歩(97) *中さんは9筋に2手かけて実戦的。 26 4二金(41) *上部を厚くする△4二金上。 *この手を保留して攻める将棋もある。 27 5六歩(57) *△1三角▲6九飛△3一角の「山田定跡」がなくなったタイミングで5筋の歩を伸ばす。 28 7三銀(62) *棒銀戦法。 *加藤一二三九段をはじめとして、愛好家は多い。 29 6七銀(78) *棒銀戦法は角頭を狙う作戦なので、▲6七銀と7六をガードする。 30 6四歩(63) *中さんの消費時間は5分。 31 4六歩(47) 32 8四銀(73) *鈴木さんは初手から30秒将棋なので、10秒考えると、チェスクロックから「プッ」とブザーが鳴る。 33 7八飛(68) *戦いの始まりそうな筋に飛車を転換させる振り飛車の手筋。 34 7二飛(82) *鈴木さんも飛車を7筋へ。 35 5九角(77) 36 7五歩(74) *典型的な定跡形。 *午前の部の泉對直子さん−小野ゆかりさんの将棋も同じ戦型だった。 37 4八角(59) 38 7六歩(75) 39 同 銀(67) 40 6五歩(64) *ここで△8六歩▲同歩△8八歩は▲8五歩△同銀▲8八飛がすばらしいさばきで、振り飛車良しとなる。 *△6五歩は攻めの筋で、▲同歩なら△7七歩▲同桂△7六飛で居飛車良しとなる。 41 6七金(58) *金の力で居飛車の攻めを受け止めようとしている。 42 6六歩(65) 43 同 金(67) 44 6五歩打 45 6七金(66) *中さんの消費時間は8分。 *鈴木さんがウンウンとうなずいた。 46 7三銀(84) 47 7七桂(89) *▲6五銀△9九角成▲7七桂とさばく指し方もあるが、中さんは1分程度考えてから▲7七桂を採用した。 48 6四銀(73) *棒銀側にとっては味のいい手順。 *8四では遊びやすいが、6四は受けにも利きやすい。 49 6六歩打 *▲7四歩や▲6八飛もあるところ。 50 同 歩(65) *定跡通りに進んでいるため、鈴木さんは1手30秒でもさほど気にならないか。 51 同 金(67) 52 6五歩打 *対局開始から15分が経過した。 *いまだ定跡手順が続く。 53 7三歩打 *あまり見かけない手。 *30秒ではつらい。5分くらい考えたいところだ。 54 同 飛(72) *残り2秒まで考えて飛車で取った。 *△同桂だと▲7五金から▲7四歩を狙われそうだ。 55 6五桂(77) *▲7三歩の効果で両取りとなった。 56 同 銀(64) 57 同 金(66) 58 7七歩打 *狙いの反撃。 59 7四歩打 *▲7三歩の効果で飛車の取り合いとなりそう。 *このあたりでは、▲7三歩に△同桂と変化されそうだ。 60 7八歩成(77) 61 7三歩成(74) 62 同 桂(81) *味のいい手。金取りになっている。 *鈴木さんは△6八と〜△7八飛〜△5八との3手を間に合わせたい。 *中さんは消費時間14分。時刻は13時30分。 63 7一飛打 *2分ほど考えて静かに飛車を打った。金が逃げるようでは大勢に遅れを取る。 64 6五桂(73) 65 同 銀(76) *中さんは金を取らせることでさばいた。 *▲2六桂の楽しみもある。 66 6九飛打 *銀取りで反撃に出る。 *▲7四銀ならソッポにいくので十分。 67 9一飛成(71) *▲7四銀は自分から遊び駒を作るようなもの。 *銀を取らせることで手番を得る。 68 6五飛成(69) *鈴木さんは金香交換の駒得。 *また、4八角の壁形に目をつけて1筋を攻めたい。龍の横利きも利いているのでかなり厳しい。 69 4五桂打 *銀取りだが、ただの銀取りではない。▲3三香△同桂▲2一銀までの毒饅頭を含んでいる。 70 6一歩打 *▲3三香を承知している鈴木さんは△6一歩と底歩を打ち付ける。舟囲いも美濃囲いに負けないくらい堅くなった。 *駒得の鈴木さんがペースを握っているか。 71 9三角成(48) *馬を作って▲8三馬〜▲6一馬を見せる。 72 1五歩(14) *ここが急所の筋。 73 同 歩(16) 74 6九龍(65) *中さん、残り10分。 75 5八銀打 *銀ではじくが、△6八とが厳しくなる意味も。 76 7九龍(69) 77 5三桂成(45) 78 同 金(42) *鈴木さんは慌てた様子もなく、落ち着いて対処している。 79 6一龍(91) *▲4一銀がある。 *こうなるなら、前手△5三同金左では△同金直のほうがよかったか。 80 5一金打 81 7二龍(61) 82 2四桂打 *美濃囲いの急所。 *ためらいなく棒銀戦法を採用するあたりから、美濃囲い崩しもうまいものと推測される。 83 2五銀打 *「桂先の銀、定跡なり」 84 6二金(52) *龍を7筋から追おうとしている。 85 7一龍(72) *鈴木さんは左手を口元に当てて考えている。 86 6一金(51) 87 7五龍(71) *中さんはやや粘りの態勢。7筋にこだわる。▲9一龍は△6八とがある。 *ただ、▲4五龍から▲3四龍のようにグルッと上から攻めることも可能だ。 *駒の損得はないが、9八香が盤上にある分だけ駒の効率で不利となっている。 88 8八角成(22) *見習いたい姿勢。単に△4四角とするよりも△8八角成〜△4四馬のほうが手厚い。 89 1四歩(15) *後手にプレッシャーをかける。 90 1六歩打 *残り1秒まで使って1六に歩を置いた。 91 同 香(19) 92 同 桂(24) 93 同 銀(25) *中さんは残り4分。 94 4四馬(88) *攻防の位置。△9八馬は香が取れるものの、馬が遊ぶのでトータルで見るとマイナスの手になる。 *△4四馬は△8八角成からの方針を一貫させた手だ。 95 2六香打 96 2四香打 *時刻は13時50分。白熱した戦いが続く。 97 3六桂打 98 3三馬(44) *「馬は自陣に引け」。後手陣は非常に堅い。 99 2四桂(36) 100 同 歩(23) *3枚の金が結界のようになっており、横からの攻めは利きそうにない。 *そこで中さんは玉頭から攻めていく。 101 1三歩成(14) 102 同 香(11) *△同桂から△2五桂とさばく指し方もあったか。 103 1四歩打 104 同 香(13) 105 1五歩打 *ジッと香を捕獲して、後手を焦らそうとしている。 106 4四桂打 *▲4七銀左には△3五桂がある。 *中さんはここで30秒将棋に入った。 *それにしても、鈴木さんの指し手は初手から30秒とは思えないほどしっかりしている。 107 1四歩(15) *やってこいと開き直った。 108 6七歩打 *迷うようなしぐさを見せて歩を垂らした。 109 6九歩打 110 6八歩成(67) 111 同 歩(69) 112 5六桂(44) *△3六桂打は▲同歩△同桂▲3七玉で案外はっきりしないか。先手玉が広い。 *しかし、この攻めはやや時間がかかるため、中さんにも十分チャンスがある。 113 5九歩打 114 6八桂成(56) 115 1三歩成(14) 116 同 桂(21) *後手陣は▲4五桂のキズが痛い。 117 1五龍(75) *ギュルッと転換させて▲1三龍を狙いつつ、9三馬の利きを通した。一石二鳥とはこのこと。 118 1四歩打 119 同 龍(15) 120 1二歩打 *▲1四歩の筋を消してから桂を支える。 121 2四香(26) 122 2三歩打 *駒台に手を置いてしばらくしてから2三に歩を打った。 123 同 香成(24) 124 同 馬(33) *中さんは美濃囲いが堅いので攻めのチャンス。 *鈴木さんはここしばらくは受けに回らなければならない。 125 同 龍(14) 126 同 玉(32) *先手の攻めが続くかどうか。 127 1四歩打 *△同玉なら▲4一角がある。それは後手も怖い。 128 2四桂打 *攻防だが、▲2六香と打てる。攻守逆転の感あり。 129 1三歩成(14) 130 3二玉(23) *△同歩は▲2六香が気になったか。 *玉を広いほうへ逃げようとする。 131 2三と(13) *追跡。 132 同 玉(32) 133 2六香打 *中さんの追い込みは迫力十分。 134 5八成桂(68) 135 同 歩(59) *9三馬が利いているため、△4九成桂も詰めろにならないが、戦力を補充した。 136 4七香打 137 2四香(26) *▲4五桂も考えられたが、すぐに桂を取った。 138 同 玉(23) *判断の難しい局面。 *ギリギリまで考えてから香を取った。 139 4二角打 *▲6六馬や▲5七馬の筋があり、後手玉は一気に危なくなってきた。 140 2三玉(24) *▲4五桂が詰めろになっている。 141 4五桂打 *中さんは金3枚に触ることなく、後手陣をつぶした。 142 4四銀打 *3三を補強するが。 143 6六馬(93) *味のいい活用。▲3三角成以下の詰めろとなっている。 144 5五歩(54) 145 同 馬(66) 146 3一香打 *△3二銀は▲2六香があるので仕方がない。 147 同 角成(42) *駒が多いので、△5五銀は▲2六香から詰み筋。 148 4九香成(47) *開き直って反撃するが。 149 2五香打 *中さんはためらうことなく香を打つ。ここで鈴木さんの投了となった。終局時刻は14時12分。 *▲2五香以下は△2四歩▲1五桂△1四玉▲2六桂までの詰み。 *白熱した大熱戦だった。 150 投了 まで149手で先手の勝ち