# --- Kifu for Windows (Pro) V6.32 棋譜ファイル --- 開始日時:2009/09/23 16:15 終了日時:2009/09/23 17:29 棋戦:第28回GSPカップ決勝 持ち時間:0時間30分 消費時間:95▲30△30 場所:駒込サロン 手合割:平手   先手:藤井敬子さん 後手:鈴木真里さん 手数----指手-- *本局は1dayトーナメント「GSPカップ」決勝、鈴木真里さん−藤井敬子さん戦。持ち時間は各30分、使い切ると1手30秒の秒読み(チェスクロック使用)。 *振り駒の結果、と金が4枚出て、藤井さんの先手に決まった。対局開始は16時15分から。 *(棋譜・コメント入力=銀杏) 1 7六歩(77) *藤井さんは1回戦で新藤仁奈さん、準決勝で小野ゆかりさんを破った。 2 8四歩(83) *鈴木さんは1回戦で和田あきさんを、準決勝で中七海さんを破った。 3 7八銀(79) *鈴木さんは平成18年度の第27回学生女流名人戦で *藤井さんは平成20年度の第29回学生女流名人戦で優勝を果たしている。 4 3四歩(33) 5 6六歩(67) 6 6二銀(71) 7 6八飛(28) *藤井さんの作戦は四間飛車。 *プロ棋界には四間飛車使いの藤井猛九段がいる。 8 5四歩(53) *鈴木さんは居飛車党。 9 3八銀(39) 10 5二金(61) 11 1六歩(17) 12 1四歩(13) 13 4八玉(59) 14 4二玉(51) 15 3九玉(48) 16 3二玉(42) 17 5八金(69) 18 8五歩(84) 19 7七角(88) 20 7四歩(73) 21 6七銀(78) 22 4二銀(31) 23 2八玉(39) 24 5三銀(42) *鈴木さんは準決勝戦に続いて急戦策を採用する。 25 5六歩(57) 26 6四歩(63) *△6五歩▲同歩△7七角成▲同桂△8六歩と8筋突破を狙う急戦。 *数十年前から指されている戦型だ。 27 4六歩(47) 28 6五歩(64) 29 4七金(58) *藤井さんは高美濃に構えて攻めを迎え撃つ。 30 7三桂(81) *桂を戦力に加える。 31 3六歩(37) *経験豊富な戦型とあってか、ともに迷いなく指し進めている。 *消費時間は藤井さん4分、鈴木さん2分。 *ここは△4二金上と上がるかすぐに攻めるかの分岐点。 32 8六歩(85) *△4一金型で仕掛ける。 33 同 歩(87) *▲同角もあるが、千日手になりやすい。 34 6六歩(65) 35 同 銀(67) 36 6五歩打 37 同 銀(66) *決勝戦は動画中継されている(http://www.ustream.tv/channel/lpsa) * *藤井さんはすぐに歩を取ったが、昔は▲5七銀と引く手もよく指されていた。 *現在では▲6五同銀が勝ると見られているようだ。 38 同 桂(73) *△7七角成▲同桂△2二角という攻め方もある。 39 同 飛(68) *▲2二角成△同玉▲6五飛は△8七角と反撃される。 *▲2二角成の変化は△4二金型で有効(▲2六桂が残る)。 40 7七角成(22) 41 同 桂(89) 42 8七角打 *△7六角成の位置が遠く4九金を狙って威力がある。 *このあたりは定跡形。先手は▲3五歩や▲4五桂、▲8五飛などが有力だ。 *このあたりはプロの実戦例もある。 43 3五歩(36) *△4一金型の弱点を突く歩突き。△4二金型の場合は3三が堅いのでさほどではない。 *▲3四歩〜▲3三歩成(あるいは▲3三桂)が厳しい攻めとなる。先手陣は高美濃なので上部が厚く、▲3五歩が突きやすい。 *消費時間は藤井さん6分、鈴木さん5分。 44 7六角成(87) *3分近く考えてから馬を作った。 45 3四歩(35) *期待の取り込み。 *▲3三桂や▲3三歩成△同玉▲4五桂を狙っている。 *動画には対局者とともに、優勝カップや参加賞のMOZARTのお菓子詰め合わせが映し出されている。 *中盤の難所。鈴木さんが3分以上考えている。△7七馬は桂を取りながら3三に利かして自然な手だ。 46 7七馬(76) *4分ほど考えて桂を取った。 *馬が自陣まで利いている。 *現在、後手が銀得。先手は玉頭戦に持ち込みたい。 *4筋から右だけで戦いになれば、6二銀・5二金がほとんど機能しなくなるので先手が有利に戦える。 47 3三桂打 *露骨に打ち込む。 *△同桂なら▲同歩成△同馬▲4五桂△4四馬▲3三歩と攻めが続くと見ている。 48 同 桂(21) *しばらく考えてから桂を取った。 *△4二金上とかわす手も考えられたが、▲2一桂成△同玉の形は玉が薄い。 49 同 歩成(34) 50 同 馬(77) *消費時間は藤井さん10分、鈴木さん15分。 51 4五桂打 52 4四馬(33) *逃げただけでなく、あわよくば△2四桂〜△3六桂打の反撃を狙っている。 *△9九馬と取るのは後で▲6六歩や▲5五歩で馬筋を止められるのを嫌ったか。また、▲5三桂成を△同馬と取れるようにして、▲5三桂成△同金▲8三銀の筋の防ぎにもなっている。 53 3三歩打 *対応が悩ましい王手。△4二玉は飛車に近づく。△2二玉は金銀から離れてしまう。 *鈴木さんは大きく息をついた。 *藤井さんはジッと敵陣を見据えている。 *鈴木さんは考慮中に残り6分を切った。藤井さんは17分以上残している。 54 4二玉(32) *6分近く考えて4二に玉を寄せた。金銀に近づく手を選んだが、半面5三銀が逃げられない。 *そこで先手はすぐ▲5三桂成もあるが、いったん力をためてみたいところでもある。▲5五歩、▲3七桂、▲2二角など。▲6三歩△同銀▲7三角という攻めもあるか。先手は手が広い局面だ。 *後手は4四馬を軸に△2四桂〜△3六桂打を楽しみにしている。 *藤井さんも4分以上考えている。二人ともここ数手が勝負どころと判断しているようだ。 55 6六角打 *6分以上考えて指されたのは▲6六角。攻防の司令塔である4四馬を攻めていった。 56 2四桂打 *狙いの一手。 *中井広恵女流六段が対局の様子を見に来た。 *藤井さんは残り10分を切った。 57 4四角(66) 58 同 歩(43) *△同銀は▲6四角が王手飛車となる。 59 5三桂成(45) *△同銀は▲6一飛成があり、△同金は▲8三銀△同飛▲6二飛成の筋を警戒しなければならない。 60 同 金(52) *△同銀▲6一飛成は▲3二銀や▲3二歩成△同玉▲3三銀が厳しいので、金で成桂を取る。 *先手陣は△3六桂打のときに▲1八玉と逃げてどれだけ耐えられるか。 61 2五銀打 *残り時間は藤井さんが約7分、鈴木さんが約2分。 *ここで受けに回るのはつらそうだ。 *鈴木さんは読みを入れている間に30秒将棋に入った。チラッとチェスクロックを見て、右手を髪に当てた。 62 3六歩打 *先手玉にプレッシャーをかけて手を渡す。半面、3六に桂が打てなくなったのはマイナスか。受けに回るなら△6四歩や△7三桂(▲8五飛を消す)などが考えられたところだ。 *藤井さんは攻めがやや細いか。ただ、▲6三歩△同銀(△同金は▲7一角でどうか)▲7三角△8一飛▲6二角成のような攻めも結構うるさそうだ。 *藤井さんも残り1分を切った。 63 6三歩打 *藤井さんは6分以上考えてから▲6三歩と攻めていった。 64 同 銀(62) *ここで藤井さんは秒読みに入った。 65 6四歩打 *△同銀は▲同飛△同金▲7三角がある。 66 同 銀(63) *強く取ったが▲同飛△同金▲7三角は大丈夫だろうか。 67 同 飛(65) *藤井さんは玉の堅さを生かして攻め切りたい。 68 同 金(53) 69 7三角打 *飛金両取り。こうなれば、先手の攻めが途切れることはない。 *鈴木さんは△3五桂〜△4七桂成を間に合わせたいが。 70 6八飛打 *攻防手で反撃。 71 8二角成(73) 72 3七桂打 *厳しく迫るが、詰めろではなさそうだ。 73 同 桂(29) *▲6二飛と攻める手も考えられた。 74 同 歩成(36) 75 同 金(47) 76 3六歩打 *これも詰めろかどうか難しい。 77 6二飛打 *▲3六同銀は△同桂▲同金△2四桂でキリがない。 *このタイミングで攻め合う。 78 5二桂打 *6四金にヒモをつけた。 79 3六金(37) 80 同 桂(24) 81 同 銀(25) *駒の損得なし。決勝戦も熱戦となった。 82 2四桂打 *最後の桂馬爆撃。 83 2五銀(36) 84 3七歩打 *後手の攻めがポコポコと入ってきた。 85 6四馬(82) *このタイミングで切り札を出す。 86 同 飛成(68) *藤井さんは飛車を6四に遠ざけることで、自玉を安全にした。 87 同 飛成(62) *桂を2枚補充したのは▲3四桂△5三玉▲6五桂の筋を見ていたからのようだ。 88 3八歩成(37) 89 同 金(49) *△6四桂と龍を取った局面は後手玉が危なそうだ。 90 6四桂(52) 91 3四桂打 *ためにためてから反撃に出た。 *2五銀が上部を押さえる拠点になっている。 92 5三玉(42) *△5二玉のほうが難しかったが、▲5三銀△同玉▲6五桂と同じように攻めてやはり詰んでいる。 93 6五桂打 *ピッタリの王手。 94 6二玉(53) 95 6三歩打 *「負けました」と鈴木さんが投了した。以下は△同玉は▲7三飛、△7一玉も▲6一飛△8二玉▲7三金と迫って後手玉は詰んでいる。終局時刻は17時29分。 *「攻めあぐんだかなと思っていました」と藤井さん。「私、ずっと悪い思っていました」と鈴木さん。双方自信なしという心理状態だったようだ。 *62手目△3六歩のところで、△6四歩▲8五飛△8四歩とするほうが良かったようだが、鈴木さんは△8四歩と打つのでは自信がなかったようだ。 96 投了 まで95手で先手の勝ち