# --- Kifu for Windows V6.40 棋譜ファイル --- 開始日時:2010/11/23 11:35 終了日時:2010/11/23 12:47 棋戦:第40回HIAファミリーカップ1回戦 持ち時間:0時間5分 消費時間:165▲5△5 場所:LPSA芝浦サロン 手合割:平手   先手:船戸・鷹取ペア 後手:大庭姉妹ペア 手数----指手-- *1回戦第2局は船戸陽子二段・鷹取弘さんペアと大庭美夏1級・大庭美樹初段の姉妹ペア。鷹取さんは公募選出選手で、アマ四段の実力という。振り駒は歩が3枚で先手は船戸・鷹取ペアに決まった。対局開始は11時35分から。 *(棋譜・コメント入力=桜木) 1 2六歩(27) *初手は船戸二段。交代で一手ずつ指す。 2 3四歩(33) *2手目は大庭美樹初段。△3四歩。 3 7六歩(77) *3手目▲7六歩は鷹取さんの指し手。 4 4四歩(43) *大庭美夏1級は振り飛車党。角道を止めた。 5 2五歩(26) *ファミリーカップは毎年行われて今回が4回目。 *スポンサーは「HIA 株式会社 住まいと保険と資産管理」 *http://www.mylifenavi.net/ *「その人がその人らしく生きることを支援する」を企業理念とする、社名の3つの領域(住まい、保険、資産管理)に業務内容を特化した全国共通の安心感を提供するファイナンシャルプランニング専門会社です。 6 3三角(22) *大庭姉妹ペアは1回目から4回連続の姉妹参加。事前予想記事は「大庭姉妹はこのファミリーカップでは準優勝経験があり、安定感を誇り ます。互いの指し手を理解するあたりは姉妹のなせる技。ふたりとも悲願の初の棋戦優勝なるか」 7 4八銀(39) *鷹取さんはマンデーレッスンに通っている。船戸二段とは先生と生徒の関係でもある。 8 4二飛(82) 9 3六歩(37) 10 3二銀(31) 11 3七桂(29) *見慣れない早い桂跳ね。鷹取さんの得意戦法だという。 12 6二玉(51) 13 3八金(49) 14 7二玉(62) 15 4六歩(47) 16 8二玉(72) 17 4七銀(48) 18 7二銀(71) 19 4八玉(59) *振り飛車に対する右玉戦法。糸谷流とも呼ばれている。 20 5二金(41) 21 6八銀(79) 22 4三銀(32) 23 9六歩(97) 24 9四歩(93) 25 5六歩(57) 26 6四歩(63) 27 6六歩(67) 28 7四歩(73) 29 5七銀(68) 30 6三金(52) 31 2九飛(28) 32 8四歩(83) 33 5八金(69) 34 5四歩(53) 35 2七金(38) 36 7三桂(81) 37 7七角(88) 38 5二飛(42) 39 2六金(27) *糸谷流右玉は糸谷哲郎五段が採用し、昨年度のNHK杯戦準優勝の原動力となった。将棋世界誌でも講座が連載されていた。 40 5五歩(54) 41 同 歩(56) 42 同 飛(52) 43 5六歩打 44 5一飛(55) *大庭姉妹ペアは5分の持ち時間を使い切り一手30秒の秒読みに入った。 45 1六歩(17) 46 1四歩(13) 47 3八玉(48) *ここで大庭姉妹ペアが3分間の作戦タイムを取った。 *「右玉を使ってくることは分かっていたのに、対策を練っていなかった…」と美樹初段。 *△6五歩から仕掛ける順と銀冠に組む順を検討しているが、なかなかまとまらない。 48 8三銀(72) *銀冠に組み直す作戦を採用した。 49 6八金(58) *右玉らしいまったりとした指し回し。 50 7二金(61) 51 9八香(99) 52 6五歩(64) *「行きましたね。これで解説しやすくなりました」と石橋四段。▲6五同歩は△同桂が両取りで取れない。 53 5九飛(29) *船戸・鷹取ペアも持ち時間を使い切り両チーム30秒の秒読みに入った。 54 4二角(33) *ここで船戸・鷹取ペアが3分間の作戦タイムを取った。 *船戸・鷹取ペアは大盤に移動した。 *「▲8六角は読んでないでしょうから、それで行きましょう」と船戸二段。 55 8六角(77) *作戦タイムで検討したとおり、ガツンと角をぶつける。 56 同 角(42) 57 同 歩(87) 58 8七角打 *空いたスペースに打ち込んで、馬を作ることができる。 59 9七香(98) 60 7六角成(87) 61 2二角打 *先手も角を打ち返す。 62 1三香(11) 63 1一角成(22) 64 6六歩(65) *大きな取り込み。これで後手2歩得。 65 7九飛(59) *▲7九飛と馬に当てたのは船戸二段。 66 8七馬(76) 67 7八金(68) *馬に当てたのは鷹取さん。 68 6七歩成(66) *美夏1級。「わからない」と言いながら歩を成った。△7八同馬▲同飛△6七歩成も考えられたところ。 69 同 金(78) 70 8八馬(87) 71 2九飛(79) 72 5四銀(43) *じっと銀を活用する美夏1級。 73 2二馬(11) 74 7五歩(74) 75 2三馬(22) *「馬が使えて、先手にチャンスが出てきた気がしますね」と石橋四段。 76 6五銀(54) 77 3四馬(23) *歩を補充しながら馬を活用する。先手の上部が厚くなってきた。 78 3一飛(51) *美樹初段、迷った手つきで飛車を寄る。馬取りだ。 79 3五歩(36) 80 6六歩打 81 6八金(67) 82 7六銀(65) *じりじり前進して△6七歩成を狙う。 83 4四馬(34) *▲4四馬は鷹取さん。△6七歩成は▲8八馬の素抜きがある。 84 4一飛(31) 85 2二馬(44) 86 6五桂(73) *「先手陣は通常の形と違って右玉なので、目標を定めにくいですね」と石橋四段。 87 6六銀(57) 88 3三歩打 89 6七歩打 *この歩が堅い。後手は攻め駒は多いが攻めにくい。 90 7四金(63) *▲3二馬のときに6五桂をあらかじめ受けた。 91 3二馬(22) 92 6一飛(41) 93 2四歩(25) 94 8七銀成(76) 95 2三歩成(24) *大きなと金ができた。 96 7八成銀(87) 97 5八金(68) 98 5七歩打 *▲4八金には△6八成銀で、じわじわ迫っていくつもり。 99 4八金(58) 100 6八成銀(78) 101 5四馬(32) *じっと馬を使ったのは船戸二段。 102 6七成銀(68) 103 6二歩打 *歩が切れたことを生かしての反撃。飛車の利きが止まれば▲6五銀と逃げながら桂を取れる。 104 同 飛(61) 105 5五銀(66) *悩んだ手つきで▲5五銀と出たのは船戸二段。「ややペア内での意思疎通がうまくいっていない気がしますが…」と石橋四段。 106 5八歩成(57) 107 2七玉(38) *上部脱出をはかるが、金1枚ボロっと取られるのは大きい。 108 4八と(58) 109 3六玉(27) 110 4七と(48) 111 2五玉(36) 112 3七と(47) 113 2一馬(54) 114 3八と(37) 115 2七飛(29) 116 5七桂成(65) *駒割りは後手の金銀得と大きな差がついた。 117 7七歩打 118 8九馬(88) 119 6三歩打 120 同 飛(62) 121 2四玉(25) *敵陣に入ってしまえば2三のと金が大きい。その際後手の飛車は2段目より3段目のほうが働きが弱い。 122 2二歩打 123 同 馬(21) 124 5六成桂(57) *先手玉にさわらず、遠巻きに攻めるのがよい。 125 6四歩打 126 6一飛(63) *下段飛車は入玉の天敵。1段目に押さえの駒を置けるようになった。 127 3三馬(22) 128 2一桂打 129 3四馬(33) *飛車に当てて勝負。 130 3一飛(61) 131 5六馬(34) *成桂を取ったが、先手玉が危なくなっている。 132 1二桂打 *△1二桂の王手は美夏1級。▲同とは△3三金で玉を押し戻せる。 133 2五玉(24) 134 2四歩打 135 同 と(23) 136 3七金打 137 1二馬(56) *桂をハズしてまだ分からない。 138 7九馬(89) *△7九馬は美樹初段。△6九馬の王手を狙っている。 139 2二馬(12) *飛車を追えばまた上部へのルートが開ける。 140 6九馬(79) 141 3六桂打 142 5一飛(31) *「この中段玉を寄せるのは大変ですよ」と石橋四段。 143 1三と(24) 144 2七金(37) 145 同 金(26) *「後手玉に手掛かりがないのがつらいですね」と石橋四段。 146 3三銀打 147 2三馬(22) 148 2九飛打 *厳しい飛車打ち。▲2六金は△3七とが△3六馬の詰めろになる。 149 2六金打 *船戸二段、金を打ちつけて頑張る。 150 5五飛(51) 151 4五桂打 *3三銀を攻めて脱出を目指すが。 152 3七銀打 153 2八歩打 154 2六銀成(37) 155 同 金(27) 156 2八飛成(29) 157 3三桂成(45) 158 同 桂(21) 159 同 馬(23) *飛車取りになっている。 160 5四飛(55) 161 4四香打 162 3七と(38) *と金で駒が取れる形。厳しい。 163 3四玉(25) *駒を見捨てて脱出を図るが損害が大きい。 164 3一桂打 165 1七銀打 *ここで△1九龍と指そうとした美樹初段だが、その前にチェスクロックの時間が切れてしまった。 *「プロのペアですから許されませんね。ここまでに寄せておきなさいという話ですね」と石橋四段。大優勢の大庭姉妹だったが無念。「すいません」と恐縮しながらも船戸・鷹取ペアが準決勝進出となった。 166 切れ負け まで165手で時間切れにより先手の勝ち