# --- Kifu for Windows V6.44 棋譜ファイル --- 盤面回転 開始日時:2011/9/23 13:00 終了日時:2011/9/23 14:15 棋戦:第43回1day・GSPカップEast 持ち時間:0時間30分 消費時間:117▲30△30 場所:芝浦サロン 手合割:平手   先手:鎌村ちひろさん 後手:和田あきさん 手数----指手-- *本局は第43回1dayトーナメントGSPカップEast準決勝第1局 鎌村ちひろさん−和田あきさんの対局。持ち時間は各30分、使い切ると1手30秒の秒読み(チェスクロック使用)。 *対局前に行われた振り駒によって、歩が3枚出て鎌村さんの先手に決まった。 *(棋譜・コメント入力=銀杏) *※は感想戦の内容。 1 7六歩(77) *鎌村さんは東京大学の2年生。主な実績は女子アマ王位・全国大会第3位(10)、マイナビ女子オープン予選決勝進出(11)など。 2 8四歩(83) *和田あきさんは埼玉県在住の中学2年生。全国中学生選抜将棋大会・女子の部で2年連続第3位、昨年に行われた1dayトーナメントGSPカップEastで優勝した。 *http://www.joshi-shogi.com/1day/38_gspeast/ 3 2六歩(27) *鎌村さんは得意の角換わりを目指す。 4 3四歩(33) *和田さんも居飛車党。角換わりを避けて、横歩取り模様の出だしへ。 5 2五歩(26) *鎌村さんは1回戦で鈴木悠子さんを破って準決勝進出。http://shogi-broadcast.com/kifu/1109_1day_1-1.html *事前のアンケートで「自分の力を出し切れるように精一杯頑張ります」と意気込みを語る。 6 8五歩(84) *和田さんは2回戦からの登場。 *事前のアンケートで「1局に集中して頑張りたいです」と意気込みを述べた。 7 7八金(69) 8 3二金(41) 9 2四歩(25) 10 同 歩(23) 11 同 飛(28) 12 8六歩(85) 13 同 歩(87) 14 同 飛(82) 15 3四飛(24) 16 3三角(22) 17 3六飛(34) 18 2二銀(31) 19 8七歩打 20 8五飛(86) *プロ間でも流行している横歩取り△8五飛戦法。 21 2六飛(36) 22 5二玉(51) *和田さんは玉を立って、飲み物を口に運ぶ。 23 7七角(88) 24 5一金(61) 25 6八銀(79) 26 6二銀(71) *△5二玉型の中原囲いが最近の流行形。△4一玉型だと3筋を狙う「新山崎流」が有効で、それに備えた意味がある。 27 6九玉(59) *最近プロの公式戦でよく見られる戦型。両者の研究熱心さがうかがえる。 *鎌村さんも中原囲いを目指している。 28 7四歩(73) 29 5九金(49) 30 4一玉(52) 31 4八銀(39) *これで両者似た陣形になった。後手は歩損しているが、先に陣形が完成したことや、2筋や3筋に歩を使えて攻め筋豊富なところが長所だ。 *鎌村さんは左手を腰に当てて、局面を見据える。 *ここで和田さんが熟考。このあたりから構想を立てたい。13時10分ごろ、和田さんが△2三銀と指そうとして、銀を元の位置に戻す。 32 9四歩(93) *消費時間は鎌村さん3分、和田さん7分。 *△7三桂の活用もあった。 33 1六歩(17) *▲3六歩と突きたいが、△2五歩▲2八飛と引かされるのが不満。 34 9五歩(94) 35 1七桂(29) 36 2三銀(22) *このあたりからの指し方が難しい。△2三銀は先手の攻め駒を押さえ込めれば良いが、▲3三角成△同桂▲2四歩の攻めを誘発している恐れもある。 *鎌村さんは9分以上考えている。 *少し離れたところで、1回戦で敗れた鈴木悠子さんと倉林薫子さんを相手に指導将棋を指している石橋幸緒四段が本局の様子をうかがっている。  *※本譜のことを思うと、△7三桂の方が良かったようだ。 37 2五桂(17) *10分以上考えての決断だった。鎌村さんは残り14分。和田さんは残り21分。 *△7七角成は▲同桂が幸便。 *※「ちょっと無理気味ですよね」と鎌村さん。 38 4四角(33) 39 同 角(77) 40 同 歩(43) 41 7七桂(89) 42 8四飛(85) *38手目に△7七角成ではなく△4四角とした効果で、▲6六角は△7五歩で受かる。先手の攻め方は▲2二歩や▲2四歩、▲5五角あたりが有力か。 43 2四歩打 44 同 銀(23) 45 4六角打 *両取りだが。 46 3五角打 *これが和田さんの読み筋。 47 同 角(46) *少し首をかしげながら取った。 48 同 銀(24) 49 3三桂(25) 50 同 桂(21) 51 2一飛成(26) *大技で飛車を成り込む。こうなると、先手陣の堅さが心強い。△3一歩に▲2三歩からのと金攻めや▲1一竜で▲8六香が厳しそうだ。 52 3一歩打 53 2三歩打 *鎌村さんは桂損しているが、と金を作れれば金を取れそうだ。となると、最終的には金桂交換の駒得となる。 *※このあたりは先手が良くなっているようだ。 54 4三角打 *3二に利かせながら、△7五歩〜△7六歩を狙う。 55 2二歩成(23) 56 4二金(32) 57 3一龍(21) 58 5二玉(41) *金銀に玉が埋め込まれたこの陣形が堅い。 59 1一龍(31) *慌てず▲8六香を狙う。 60 7五歩(74) *13時40分。残り時間は鎌村さん7分、和田さん14分。 *△7六歩の桂頭攻めだけでなく、▲8六香に△6四飛を用意した意味も。 61 8六香打 62 7四飛(84) 63 8一香成(86) *これで先手の桂香得。 64 7六歩(75) 65 8五桂(77) *鎌村さんは▲7三歩や▲8二成香で挟撃形にしたい。 66 7五桂打 *△6五桂と数を足したくなるところだが、それは▲8九桂で何でもない。指されてみると、△7五桂は△7七歩成▲同金△8七桂成を狙って厳しそうだ。 67 5五桂打 68 3四角(43) *△5四角は▲3四角があった。しかし、これでは△7七歩成▲同金△8七桂成と攻められなくなってしまいつらい。鎌村さんがポイントを挙げているようだ。 69 3二と(22) *△同金に▲6五角の飛金両取りを狙っているのだろう。 *和田さんがここで考えている。 *△6七桂成がどれくらい厳しいのか。ただ、▲同金△同角成△7七歩成は詰めろにならないので、▲3四角の反撃が痛い。 *※▲2三角と合わせた方が良かったようだ。と金は貴重な駒だった。 70 同 金(42) *5分近く考えたが、やはり取るしかなかった。 *残り時間は鎌村さんが3分、和田さんは4分。 71 6五角打 *△5四飛には▲7三歩や▲7三桂成△同銀▲6三桂成がある。すぐに飛車を取る必要はない。 72 5四飛(74) *和田さんは飛車を成り込まれたのが痛かったようで、防戦一方に追い込まれている。 73 7六角(65) 74 3一歩打 *丁寧に歩を払った▲7六角に△3一歩と受けて▲5四角を催促する。 *※これで後手陣が引き締まり難しくなった。 75 5四角(76) 76 同 歩(53) *△3一歩の効果で1一竜の威力が緩和されている。 77 6三桂成(55) 78 同 銀(62) 79 7三桂成(85) *桂がさばけたのは鎌村さんにとって好材料。和田さんは▲6三桂成を△同玉と取る手もあったかもしれない。 80 8九角打 *バシッと打って、鋭く迫った。 *鎌村さんはここで秒読みに入った。悩ましい局面だ。 81 6三成桂(73) 82 同 玉(52) 83 6六飛打 *6七に利かしたり、△7八角成▲同玉△6六桂のような筋を消した攻防手だ。 *和田さんもここから秒読みに。 84 6四歩打 85 5六歩(57) 86 7四桂打 *盤上に和田さんの駒が増えてきた。少しずつ追い込んでいるか。 87 7六飛(66) 88 8四桂打 *桂3枚で目がチカチカするが、冷静に見ると7五桂が浮いている。 89 7五飛(76) *3五銀取りになっている。 90 5六角(34) 91 7九歩打 *▲3五飛は△7八角成▲同玉△6六桂で危険。 92 7七歩打 *和田さんは必死に迫る。足が止まったら負けだ。 93 同 金(78) *銀で取るか迷って、結局は金で歩を取った。 94 9六歩(95) *有効な攻めが難しかった。これは鎌村さんがチャンスだ。 95 3五飛(75) *銀を取り、▲7五桂が厳しい。 96 7五歩打 *9七歩を取ろうとしたが、思い直して▲7五桂を消した。 97 5七歩打 98 4五角(56) 99 4六歩(47) *鎌村さんは丁寧に指している。角を追い飛ばせば、自玉に怖いところがなくなる。 100 2七角成(45) 101 3一龍(11) *満を持して大技を放つ。自玉が安全だからこそ指せる。 102 同 金(32) 103 3三飛成(35) *高い駒音が対局場に響いた。 104 5三飛打 *△7二玉は▲8三銀△6二玉▲6三銀△7三玉▲7二銀右成で詰む。しかし、つらい受けだ。 105 3一龍(33) 106 9七歩成(96) *和田さんはあきらめずに食いつこうとする。 107 2二龍(31) *詰めろ馬取り。 108 3二歩打 109 2七龍(22) *鎌村さんは大きな駒得となった。 110 9八と(97) 111 8二成香(81) 112 6二金(51) 113 2一龍(27) *挟撃形となり、受けが難しくなってきた。 114 9九と(98) *合駒できるように駒を手に入れるが。 115 7二銀打 116 5二玉(63) *△同金は▲6一竜△6二香▲4一角△5二銀▲7二竜まで。 117 2五角打 *ここで和田さんの投了となった。以下△4三香▲4一銀△5一玉(△4二玉)▲3二銀成△5二玉▲4一竜で詰み。勝った鎌村さんは決勝戦に進出した。 118 投了 まで117手で先手の勝ち