# --- Kifu for Windows V6.44 棋譜ファイル --- 開始日時:2011/12/25 11:15 終了日時:2011/12/25 12:23 棋戦:第46回1dayトーナメント・フランボワーズカップ1回戦 持ち時間:0時間15分 消費時間:145▲15△15 場所:文京シビックホール 手合割:平手   先手:石橋幸緒四段 後手:中井広恵六段 手数----指手-- *第46回1dayトーナメントフランボワーズカップ1回戦。持ち時間は各15分、秒読みは30秒(チェスクロック使用)。 *対戦カードは当日の抽選によって決められる。本局は中井広恵六段−石橋幸緒四段戦となった。1回戦の4局は11時15分から一斉に行われる。事前の振り駒の結果、石橋四段の先手に決まった。 *(棋譜・コメント入力=銀杏) 1 7六歩(77) *本棋戦の協賛企業は山青貿易株式会社。 *1991年に設立。主な事業は中国からの水産物、畜産物、農産物の輸入および販売、アパレル製品・パン製品の中国国内販売。 *http://www.sansei-boeki.co.jp/ 2 8四歩(83) *今回の1dayトーナメントは東京都文京区「文京シビックセンター」26階のスカイホールにて行われている。文京区の区役所は文京シビックセンター内にある。 *25階には展望ラウンジがあり、東京の街を一望できる。この時期はクリアな冬空が広がり、晴れていれば富士山をくっきり見ることもできる。 *付近には小石川後楽園や東京ドーム、東京ドームシティアトラクションズがあり、観光客やイベントを楽しむ人でにぎわう。 *【文京シビックセンター・案内図】 *http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_shisetsukanri_shisetsu_civic.html 3 6八銀(79) *石橋四段は1980年11月25日生まれ。東京都小金井市出身。LPSA番号は10 *93年10月、女流2級。2004年7月、女流四段。99年、初タイトルの女流王将を獲得。タイトル獲得は計3期。棋戦優勝は計5回。現在、LPSAの代表理事(渉外・広報)として運営面でも活躍している。 4 3四歩(33) *中井六段は1969年6月24日生まれ。北海道稚内市出身。LPSA番号は7。 *81年4月、女流2級。2002年11月、女流六段。86年、第12期女流名人位戦で初タイトル獲得。93年、第7期竜王戦で男性棋士から公式戦初勝利。設立から09年まで日本女子プロ将棋協会代表理事を務める。09年には女流棋戦通算500勝を達成。タイトル獲得は計19期。棋戦優勝は計10回。現在、エグゼクティブアドバイザーとして運営面でも活躍。 5 6六歩(67) *石橋四段の戦前のコメント *「午後に体調を整えるようにしていたのですが、いきなりLPSAのブエナビスタ(今日競馬の有馬記念に出走する人気の高い牝馬)と当たることになりました。初戦勝負で全力投球します。他のところを見ても全体の当たりが面白いと思います。午前で頂点に達してしまわないように午後も盛り上げていきたいです」 6 6二銀(71) *中井六段の戦前のコメント *「抽選の腕がいいと言いますか、なかなか素晴らしい組み合わせだなと思います。石橋さんと対戦できて、ほんっとうにうれしいです(笑)。懇親会ではさまざまなパフォーマンスが披露されると思いますが、とりあえず盤上で皆さんに楽しいと思っていただけるような将棋を指したいです」 7 5六歩(57) *石橋四段の今年の主な戦績は、女流王将戦挑戦、HIAライフプランカップ優勝。 8 5四歩(53) *中井六段の今年の主な戦績は、大和証券杯女流最強戦優勝(3連覇)、天河奪取、日レス杯優勝。 9 4八銀(39) *女流棋戦での対戦成績は石橋15勝、中井25勝。 *LPSA棋戦では天河戦を中井六段が制しており、石橋四段は借りを返したい。 10 4二銀(31) *観戦者に配られたリーフレットによる中井六段の紹介文。 *「東日本大震災の直後に行われた『大和証券杯ネット将棋・女流最強戦』で里見香奈女流三冠を下し、3連覇を達成。その後もLPSA棋戦では天河を奪還(2勝1敗で石橋四段より)、秋も日レス杯で3度目の優勝と無双の強さを見せました。タイトル戦ではマイナビ女子オープンは準決勝で敗退、女流名人位戦ではA級から陥落と不本意な1年でした」 11 5八金(49) *観戦者に配られたリーフレットによる石橋四段の紹介文。 *「2月にマイナビ女子オープンの挑戦者決定戦に敗れ、続いて天河も失冠するなど、不本意な出だしでしたが、春先から自己記録更新となる12連勝を達成。その勢いのまま、女流王将戦では挑戦権を獲得。 *里見香奈女流王将に挑戦しましたが、2連敗でタイトル獲得はなりませんでした。11月のHIAライフプランカップでは糸田真吾さんとペアを組んで優勝を飾りました」 12 3二金(41) 13 6七金(58) 14 4一玉(51) 15 7八金(69) 16 5二金(61) 17 6九玉(59) 18 3三銀(42) *矢倉模様の進展。 19 5七銀(48) *矢倉を目指すなら▲7七銀が多い。この▲5七銀右はちょっと珍しい。石橋四段が変化した。 20 4四歩(43) 21 6五歩(66) *中央から動いて作戦勝ちを目指すのが石橋四段の作戦。 22 4三金(52) 23 6六銀(57) *「位を取ったら、位の確保」 24 5三銀(62) *△5三銀から位を奪還しようとしている。 25 7五歩(76) *石橋四段は気合鋭く着手。堂々と位を二つ取った。この後▲7七銀上〜▲7六銀と構えられればかなりの好形だ。 *位は一つだけだと奪還される恐れがあるが、二つキープできるとしっかりする。 26 6二飛(82) *1分30秒ほど使って転換する。▲7七銀上△6四歩▲同歩△同銀と進めば、次の△6五歩が楽しみになる。 27 5七銀(68) *力を込めて着手した。中井六段は前傾姿勢になっている。 28 1四歩(13) *△6四歩と攻めずに様子を見る。 29 9六歩(97) *「端歩は心の余裕」という格言がある。余裕だけでなく、△1三角や▲9七角と使う含みもあって互いに価値のある手だ。 30 9四歩(93) 31 5五歩(56) 32 同 歩(54) 33 同 銀(66) *残り時間は石橋11分、中井5分。中井六段は考慮が目立つ。 *石橋四段は5筋の歩を交換することで、▲5六銀と立って位を安定させようとしている。 34 4五歩(44) *次に△4四銀左とぶつける含みがある。 35 5六銀(57) *対局開始から15分経過。 36 5四歩打 37 6六銀(55) 38 4四銀(33) *互いに似た形。飛車の位置や5筋の形の違いがどのような影響を与えるか。 39 7七角(88) *8八角は壁形。一つ上がることで、7九〜8八に入場できるようになった。 *対局会場は午前中から30人くらいの方が観戦に訪れ、盤面やプロジェクターに映し出された中継画面を見守っている。 40 1五歩(14) *2分ほど考えて着手。残り時間はわずかだ。 41 7九玉(69) 42 6四歩(63) 43 5八飛(28) *初戦から全力投球と話していた石橋四段、体を揺らして読みのリズムを取る。 *中井六段はここから秒読みに。石橋四段は残り9分。 44 9三桂(81) *39手目▲7七角をとがめようとする動き。△8五桂が角に当たる。 *中井六段は桂の働きでリード。しかし、先手と違って、角が壁になっているのは気にかかる。 45 6四歩(65) 46 同 銀(53) 47 6五歩打 48 5三銀(64) *△5五銀右から中央で戦いになると、4一玉型が戦場に近いことがマイナスに響きそうだ。 49 3六歩(37) *石橋四段も桂の活用を目指す。 50 3三角(22) *石橋四段が読みを入れる。 51 3七桂(29) *石橋四段の手がしなった。 52 3一玉(41) *位に近づく価値ある一手。二人とも体を小さく揺らして読みのリズムを取る。 *石橋四段は前かがみになっている。その態度を見ていると、攻めるぞ攻めるぞという意欲を感じるが次の一手は? *石橋四段もここから秒読みに入った。▲4五桂は△2四角が王手になる。 53 4五銀(56) *踏み込んだ。 54 2四角(33) *▲8八玉なら△6九銀の筋が生じる。 55 3五歩(36) *軽い手筋。攻めの筋の歩は切れていた方が得になりやすい。具体的には△4五銀▲同桂の後▲3三歩が生じる。 56 同 角(24) 57 5七歩打 *飛車の頭に歩を打った! *読みになかったか、中井六段は両手で頭を抱えてのけぞった。しかし、時間がない。動揺しているとおかしなことになりかねない。 58 4六歩打 59 3六銀(45) 60 4七歩成(46) 61 同 銀(36) *53手目▲4五銀の局面と比べて、先手の駒が下がっておりやや変調か。 62 6四歩打 63 4五歩打 64 3三銀(44) 65 5六銀(47) *再び前へ。ただし、5八飛が気になる。 66 6五歩(64) *△4六歩や△4七歩と垂らしておく手もあったか。 67 同 銀(66) 68 4六角(35) 69 3八飛(58) 70 8五桂(93) 71 6六角(77) 72 5五歩(54) *▲同銀は△同角▲同角△6五飛が2枚換え。石橋四段はどう切り返すのだろう。 73 6三歩打 74 同 飛(62) 75 6四歩打 *「大駒は近づけて受けよ」の連打で際どくしのぐ。△6一飛なら▲5五銀で逆に中央制圧できて先手優勢となる。 76 同 銀(53) 77 同 銀(65) 78 同 飛(63) 79 5五銀(56) *激しい攻め合いに。石橋四段、ちらっと中井六段の表情を見る。 80 6六飛(64) 81 同 銀(55) *形勢判断の難しい局面。手番の中井六段からうまい攻めがあるかとうか。 82 6五歩打 *ここが本筋。▲同銀なら△6六歩が厳しい一着になる。 83 5五銀(66) *ハッとする手だ。 84 同 角(46) 85 5一飛打 *王手角取りで見事な切り返しとなった。 86 4一歩打 87 5五飛成(51) 88 6六銀打 89 同 金(67) 90 同 歩(65) *石橋四段、少し迷った様子だった。 91 同 龍(55) 92 6五歩打 *石橋四段は扇子でパンパンとひざをたたいた。 *▲同竜は△4七角があるが、逃げる場所が難しいか。 93 6八龍(66) 94 5六歩打 *24秒ごろに歩を持とうとしたが、駒を落としてしまい、焦りながら歩を置いた。「すみません」と苦笑しながら中井六段。 *▲同歩なら△6六角や△2四角▲5七銀△6六銀などの攻めがうるさそうだ。 95 6四角打 *待望の反撃だが。 96 5三銀打 *終盤は手番が大事とばかりに駒を投入。 97 7三角成(64) 98 6六角打 *△5七歩成と△9九角成の両狙い。△5三銀と投資してまで指したかった中井六段期待の一着だ。 99 5六歩(57) 100 9九角成(66) *駒の損得は飛と金香の2枚換え。ただし、中井六段は歩切れで攻めが細い。歩をたくさん持っていれば△7七歩とポコポコたたけるのだが。対する石橋四段は3八飛が攻めに使えていないのがネックだ。受け駒として使うのだろう。 101 8八銀打 102 9八馬(99) 103 8四馬(73) *根元を払いにいく。 104 9七桂(85) *読んでいなかったらしく、石橋四段は顔を突き出して「えっ」という表情を見せた。 105 同 銀(88) 106 7六香打 *中井六段の攻めは細い。つながるかどうか微妙だ。 *石橋四段は「ん?」と声を漏らし、頭に手を当てた。 107 8五馬(84) 108 8七馬(98) 109 7七銀打 110 同 香(76) 111 同 金(78) *気合鋭く着手。中井六段の馬が詰んでいる。 *中井六段が前のめりになる。 112 8六歩打 113 同 金(77) *額に手を当てる中井六段。 114 5七銀打 *▲同竜なら△6九金で頓死。 115 8七金(86) 116 6八銀成(57) *この攻めは112手目△8六歩を打たなくてもできた可能性があるので、そうすると中井六段は貴重な1歩を浪費してしまったことになる。 117 同 玉(79) 118 4七飛打 *石橋四段、顔を盤面に近づける。 119 7七金(87) 120 6六歩(65) *中井六段必死の攻め。 121 5八銀打 122 4六飛成(47) 123 6六金(77) 124 4七金打 125 4九香打 *厳しい手があった。こうなっては後手が攻め切るのは大変そうだ。 126 3八金(47) 127 4六香(49) *この香が攻めに働く。 128 8七飛打 129 8一飛打 130 2二玉(31) *▲4一馬が王手飛車取りにならないように早逃げ。 131 2五桂(37) *駒を逃がしつつ寄せを狙って味がいい。 132 8九飛成(87) 133 4四歩(45) *ついに攻守逆転の感がある。 134 同 銀(53) *中井六段は攻め駒がない。受け駒を「さばく」くらいのつもりで勝負したい。 135 同 香(46) 136 同 銀(33) 137 8八歩打 138 4二金(43) 139 5四桂打 *寄せは金をはがすのがコツ。▲5四桂や▲4三歩などが厳しい局面だ。 140 9八龍(89) 141 4二桂成(54) *2五桂がよく利いており、中井六段は端の位が生きない。 142 同 金(32) 143 3一銀打 144 同 玉(22) 145 3二歩打 *ここで中井六段が投了した。(1)△2二玉は▲3一角△3二玉▲4一馬△同金▲同竜△同玉▲4二金まで。(2)△3二同玉は▲5四角が王手竜取りになる。 *終局時刻は12時23分。消費時間はともに15分。石橋四段が中井六段の攻めをしのいで厳しい寄せを決めた。 146 投了 まで145手で先手の勝ち