# --- Kifu for Windows V6.44 棋譜ファイル --- 開始日時:2011/12/16 14:30 棋戦:2012年女子アマ王位戦全国大会7位決定戦 持ち時間:0時間30分 消費時間:0▲14△7 場所:芝浦サロン 手合割:平手   先手:佐藤愛(東北代表) 後手:山下実咲(西東京代表) 手数----指手-- *第5回女子アマ将棋王位戦全国大会、7・8位決定戦、佐藤愛さん(東北代表)と山下実咲さん(西東京代表)の対局の模様をお届けします。 *振り駒の結果、歩が5枚出て、佐藤さんの先手と決まりました * *対局開始は14時 *持ち時間は各30分、使い切ると30秒の秒読みになります *(棋譜・コメント入力=月兎) 1 7六歩(77) *両者とも *栄えある女子アマ王位の座からは遠のいての *位置での対戦となってしまったが、兎にも角にも *これが本日最後の戦い。 *佐藤さんは目を閉じて集中力を高めていた。 2 3四歩(33) *山下さんは苦戦が続いているが、審判の石橋幸緒四段も中盤の鋭さには注目しておる。この大会を *さらなる棋力アップへの兆しとしたいところだろう 3 2六歩(27) 4 8四歩(83) *各地区代表選手の中、小学校4年生の山下さんの *仔犬のような小柄な姿は目立つが、対局中はおとな顔負けの堂々たる姿勢だ 5 2五歩(26) 6 8五歩(84) 7 7八金(69) 8 3二金(41) 9 2四歩(25) *佐藤さんは今夏、山下カズ子五段と神田真由美二段が審判を務めた「大仙市民交流将棋大会」にも参加されています。 * *☆女流棋士派遣レポート(2012年7月・秋田) *http://joshi-shogi.com/event/etc/report_120729.html 10 同 歩(23) 11 同 飛(28) 12 8六歩(85) *山下さんは西東京大会決勝で横歩取りで勝ち、代表権を手にしている。 * *☆西東京大会結果(多摩棋友会ホームページ) *http://tamakiyukai.kan-be.com/index.htm 13 同 歩(87) 14 同 飛(82) *横歩取りの出だし、この戦型はまるでディスコのようにめまぐるしく華々しい 15 3四飛(24) *女性同士の対戦では希少な横歩取りだが、 *観戦の男性ファンには横歩取り好きは多い、 *お待たせ!という方もいらっしゃるだろう 16 3三角(22) 17 3六飛(34) 18 2二銀(31) 19 3八金(49) 20 8四飛(86) *飛車角が盤上をクロスするのが、この戦型の醍醐味の一つ。 *その為にお互いの飛車角のポジション取りには慎重さが求められる。 21 8七歩打 22 5二玉(51) *タイトル戦でも現れそうな横歩取り相中住まい型だ *これからお互いの左の金銀をどう配置するかで戦略が変わって来る。 *昨今研究が進められている最前線の局面だ 23 5八玉(59) *タイトル戦でも現れそうな横歩取り相中住まい型だ *これからお互いの左の金銀をどう配置するかで戦略が変わって来る。 *昨今研究が進められている最前線の局面だ 24 6二銀(71) 25 2六飛(36) 26 5一金(61) *ここらへんから小考が目立つ両者。 *空中戦のミラクルワールドへ飛び込むには読みが必要だ 27 4八銀(39) 28 9四歩(93) 29 1六歩(17) 30 1四歩(13) 31 9六歩(97) *佐藤さんが真剣な眼差しが敵陣に向けられている *何か技を仕掛けようとしているのだろう 32 7四歩(73) 33 3三角成(88) *強引な角切り。 *角桂交換だが龍が出来ればという佐藤さんの読みか 34 同 桂(21) 35 6六角打 36 8五飛(84) *この戦法はお互いに技の掛け合いになる事が多い。 *時には一見何でも無さそうな手の裏に大技が潜んでいたりする。 *もちろん盤上に限っての話だが、相手に「嘘つきな」と思わせるのもテクニックの一つだ * *ここでは△7五歩と飛車の横道を通す手もある 37 3三角成(66) *大胆な角切り、ちょっと無理気味だが *山下さんが上手く対応出来るか 38 同 銀(22) 39 2一飛成(26) 40 2二金(32) *〔感想戦メモ〕 *ここでは△3一歩とここで受けた方が良かった。 *この3筋の防御ラインはなかなか突破しにくい。 * *そこで壁を作っておけば△7三桂や△4四角など様々な反撃手段があった * * 41 1一龍(21) *今大会は東北・関東・西東京・中部・関西・中国・四国の地区ブロックを勝ち抜いた8名(関東は代表2名)によって優勝が争われているが、対局の合間には交流も生まれる。 *日本のいろんな場所で将棋を楽しんでいる人同士の出会いはまさにNice to meet youだ 42 8六歩打 *合わせ歩で反撃する。この飛車を使わない事には勝負にならないが、ここでは単に△2五飛車と回る手もあったようだ 43 同 歩(87) 44 同 飛(85) *飛車が孤独なバレリーナのように空中を彷徨う 45 8七歩打 46 7六飛(86) 47 7七歩打 *がっちり固める *これで王様は仲間たちといられること、 *という安心感を得たようだ 48 7五飛(76) *飛車をバックして次の動きを目指す。 *お互いの飛車が攻めのエース。果たしてどちらがウィニングボールをつかむ事が出来るのか 49 6八銀(79) 50 2一歩打 *金と歩が握手をしているような堅さがある。 *金底の歩岩より固しという格言は有名だ 51 4六歩(47) *先手の陣形はボウリングのピンのように均等なバランスを保っている 52 2五飛(75) *山下さんはじっとした対局姿勢だが中盤に入ると目の表情がころころクレヨンのように変わる。 *本局のように飛車角の動きが多いとなおさらそれを感じる。 *グイっと飛車をスライドさせた 53 2八香打 54 2六歩打 *この手は二歩の反則。 *まで54手にて佐藤さんが勝ち7位となった。 *敗れた山下さんは8位で大会を終えた。 * *実際に飛車が逃げても▲2二香成が厳しく、先手陣は堅固で先手優勢は間違いなさそうだ。 *唐突な終局に山下さんもラムネを一気に飲んでしまったような驚いた様子だった。 * *消費時間は▲佐藤さん14分、△山下さん7分 55 投了 まで54手で後手の勝ち