# --- Kifu for Windows V6.44 棋譜ファイル --- 開始日時:2014/01/26 13:00 終了日時:2014/01/26 13:54 棋戦:第56回1dayトーナメント・アカデミックカップ準決勝 持ち時間:0時間20分 消費時間:93▲20△20 場所:LPSA芝浦サロン 図:投了 手合割:平手   先手:石橋幸緒四段 後手:島井咲緒里二段 手数----指手-- *第56回1dayトーナメント「アカデミックカップ」は2014年1月26日(日)にLPSA芝浦将棋サロンで行われる。本局は準決勝、石橋幸緒四段と島井咲緒里二段の一戦。対局開始は13時。持ち時間は各20分、使い切ったら一手40秒の秒読み。振り駒の結果は歩が3枚。石橋の先手と決まった。 *(棋譜・コメント入力=牛蒡) 1 7六歩(77) *石橋 幸緒(いしばし さちお)女流四段は東京都小金井市出身、1980年11月25日生まれの33歳。1993年、女流2級。2004年、女流四段。タイトル獲得は女流王位2期、女流王将1期。棋戦優勝は5回。LPSA番号10。 2 3四歩(33) *島井 咲緒里(しまい さおり)女流二段は高知県南国市出身、1980年5月15日生まれの33歳。1996年、女流2級。2012年、女流二段。LPSA番号13。 3 9六歩(97) *第56回1dayトーナメントは女流棋士8人が出場する個人トーナメント戦。各大学の関係者から協賛と応援メッセージ賛同をいただき、「アカデミックカップ」と名付けられた。 *http://joshi-shogi.com/kisen/1day/2014126_561day.html 4 4四歩(43) *▲9六歩にペースを乱されることなく、得意の四間飛車を目指す。ここで石橋が時間をつかっている。 5 7八飛(28) *相振り飛車になりそうだ。第44回1dayトーナメントも相振り飛車模様だった。早々に飛車交換が行われる乱戦になり、後手の島井が制した。 *http://shogi-broadcast.com/kifu/1110_1day_2-1.html 6 3二銀(31) 7 6八銀(79) *石橋は午前の対局で松尾香織初段を破った。一時は松尾初段の攻めが決まったかに見えたが、最後は石橋が見事な即詰みに討ち取った。 *http://lpsa.sakura.ne.jp/kifu/1401_1day_1-4.html 8 4三銀(32) *島井は午前の対局で中倉宏美二段を破った。午前中の4局のなかで最も終局が遅く、感想戦も時間をかけて行われた。 *http://lpsa.sakura.ne.jp/kifu/1401_1day_1-3.html 9 3八銀(39) 10 3三角(22) *相振り飛車模様の駒組み。 11 3六歩(37) *△2二飛には矢倉に組むようだ。 12 4二飛(82) *四間飛車へ。▲4六歩を牽制する意味もあるだろうか。 13 3七銀(38) 14 6二玉(51) 15 7五歩(76) *石橋は左右のバランスを見ながら指している。これで▲7四歩が権利になった。 16 7二銀(71) 17 9五歩(96) *居玉のまま端の位をとる。意欲的な作戦。 18 5二金(41) *美濃囲いの完成を急ぐ。対居飛車戦と変わらない駒組みができるのも四間飛車の魅力のひとつ。 19 3八金(49) 20 6四歩(63) 21 6六歩(67) *石橋は7筋の歩交換を保留している。▲7四歩は(1)△同歩▲同飛△6三金や、(2)△6三金▲7三歩成△同銀で、後手の駒組みの手助けになるおそれもある。 22 7一玉(62) 23 6七銀(68) *両者とも指し手が早い。消費時間は▲石橋4分、△島井3分。 24 4五歩(44) *角筋を通ながら先手陣を圧迫した。自分だけ角道を開けられたのは後手のポイントだ。 25 5六銀(67) *パシンと高い駒音を響かせて。 26 5四銀(43) *4五歩を守る。先手の7・9筋と後手の4筋。どちらの位が大きいか。 27 4八玉(59) *石橋は玉を上がって水を一口。島井はココアを手元に置いている。 28 1四歩(13) 29 1六歩(17) 30 5五銀(54) *島井から仕掛けた。石橋が身を乗り出す。 31 同 銀(56) *▲6七銀では気合が悪い。▲5五同銀が石橋らしい強い手だ。 32 同 角(33) *次は△6七銀が嫌みな手。対して▲7七飛は△6六角、▲6九飛は△6五歩で攻められる。 33 7四歩(75) *飛車を責められる前に動いた。 34 同 歩(73) 35 同 飛(78) *これで飛車が自由になった。しかし手番は後手。島井が長考している。 36 3五歩(34) *▲3五同歩なら△3六歩▲2八銀で先手を壁形に追い込める。 * *※局後の感想※ *「欲張ってしまった」と島井。△6三金▲7八飛△6五歩で後手十分だった。 37 5六銀打 *再び島井が長考。△4四角▲3五歩△同角は▲6五歩で先手の調子がいい。勝負するなら△3六歩▲5五銀△3七歩成か。島井は一度持ち駒に手を伸ばしたが、思い直したように戻した。消費時間は▲石橋11分、△島井15分。 * *※局後の感想※ *この銀打ちを島井は見逃していた。 38 6五銀打 *強手。しかし▲7二飛成△同金▲5五銀で後手は銀損になる。そこで攻めが続くかどうか。 * *※局後の感想※ *この筋を決行するなら、2手前の▲7四同飛の局面で△6五銀とすべきだった。以下▲7八飛△6六角▲同角△同銀▲6八飛△3三角で難しい勝負だが、「銀を守るために△3三角と打つようでは」という島井の感想があった。 39 7二飛成(74) 40 同 金(61) 41 5五銀(56) 42 3六歩(35) *△6五銀と打てばここまでは一本道。 43 同 銀(37) *先手は6九金が心強い。一段金は飛車打ちに強い形だ。 44 3七歩打 *悩ましい歩のたたき。金桂どちらもありそう。 45 同 桂(29) *桂で。△2九飛は大丈夫とみた。 46 7六銀(65) *受けを考えれば△7四銀もあったか。しかし島井は攻めを重視した。 *島井は秒読みに入った。石橋は残り7分。 47 6四銀(55) *△6三歩には▲7三歩。この攻めは相当にうるさい。 48 2九飛打 49 3九歩打 50 8七銀成(76) *覚悟を決めて攻め合いへ。 51 7三歩打 *玉頭に歩は残せない。△7三同金しかないか。△7三同桂は▲7四歩で先手の攻めが速くなる。 52 同 金(72) 53 同 銀成(64) 54 同 桂(81) 55 7四歩打 *手を伸ばしてビシッと▲7四歩。島井は背筋を伸ばした。 56 7二歩打 57 7三歩成(74) 58 同 歩(72) 59 6四桂打 *△6二金には▲5一銀の追撃がある。 60 6二玉(71) *頭に手をやりながら考える石橋。時間は十分にある。 61 7二銀打 *3分を残して銀を打った。▲6一金までの詰めろ。 62 5一玉(62) 63 9六角打 *この角打ちはからい。△8六成銀は▲5二角成から清算して▲6二飛の筋で詰む。 64 7四歩(73) 65 8七角(96) *成銀を取りつつ2一桂取りもにらむ。左右挟撃になれば後手玉はもたない。 66 5四銀打 *8七角の利きを止めて徹底抗戦。 67 6三銀打 *5四の地点をこじ開けにいく。 68 同 金(52) 69 5四角(87) *▲5四角の着手は力強かった。 70 同 金(63) 71 4三銀打 *石橋は決めにいっている。△4三同飛は▲5二金まで。 72 6四金(54) 73 4二銀成(43) 74 同 玉(51) 75 6二飛打 *駒得しながらの攻めで先手勝勢。石橋はまだ7秒残している。 76 5二桂打 77 6一銀(72) *石橋も秒読みに入った。しかし40秒も必要ないといったようにビシビシと指している。 78 5一銀打 79 5二銀成(61) *文字通りのノータイム。 80 同 銀(51) 81 3四桂打 82 4三玉(42) 83 6四飛成(62) *▲4四金以下の詰めろ。 84 3三銀打 *▲4四金と▲4二金を受ける銀打ち。 85 6五歩(66) *8八角まで働いてきた。厳しい。 86 5四銀打 87 3三角成(88) 88 同 玉(43) 89 4四金打 *石橋は詰みを読み切ったようだ。 90 同 玉(33) 91 3五銀打 92 3三玉(44) 93 4五桂(37) *どこに逃げても▲4二金まで。ここで島井が投了した。 *終局時刻は13時54分。消費時間は両者とも20分。決勝は15時に開始する。 94 投了 まで93手で先手の勝ち