# --- Kifu for Windows (Pro) V6.65.61 棋譜ファイル --- 対局ID:0 記録ID: 開始日時:2022/06/05 15:44 終了日時:2022/06/05 16:33 棋戦:LPSA将棋フェス2022企業対抗ペアマッチ 持ち時間:0時間15分 秒読み:60秒 消費時間:115▲15△15 場所:港区男女平等参画センター 先手消費時間加算:0 後手消費時間加算:0 手合割:平手   先手:渡部・武田(トリプルアイズ) 後手:島井・皿田(HEROZ) 手数----指手---------消費時間-- *「LPSA将棋フェス2022 企業対抗ペアマッチ」は、女流棋士と企業代表アマの6ペアが争うトーナメント戦で6月5日に行われる。本局は決勝戦の渡部愛女流三段・武田竜治アマ(トリプルアイズ)ペアと島井咲緒里女流二段・皿田桐司アマ(HEROZ)の決戦。 *対局場は東京都港区「男女平等参画センター リーブラ」。持ち時間は各15分、使いきると1手30秒未満の秒読み(チェスクロック使用)。対局は15時40分開始。先後は事前の振り駒で、渡部・武田ペアの先手に決まった。 *(棋譜入力・コメント=銀杏) *【LPSA将棋フェス2022「企業対抗ペアマッチ」】 *https://joshi-shogi.com/20291/ *【棋譜中継ページ】 *https://joshi-shogi.com/20779/ 1 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00) *対局ルールは以下の通り。 *(1)持ち時間は各15分、使いきると1手30秒未満の秒読み(チェスクロック使用)。 *(2)初手や2手目を女流棋士が着手、3手目や4手目はアマ選手が着手。以降も同様に指し進める。 *(3)1ペア3分の相談タイムを1回使える。 2 3四歩(33) ( 0:00/00:00:00) *相談タイムについて *(1)「相談タイムをとります」と宣言して、対局時計を止める。 *(2)相談は別室の大盤で行う(相談タイムは順番で行うため、前の組があれば待つ)。 *(3)大盤に盤面を配置してから相談タイム(3分)を計測する。 *(4)相談タイム中に待つペアは会話できない。 3 2五歩(26) ( 0:00/00:00:00) *今回のスポンサーは以下の通り。 *主催:日本女子プロ将棋協会(LPSA) *協賛:日本レストランシステム株式会社 株式会社リコー HEROZ株式会社 *    株式会社トリプルアイズ ケンマージャパン株式会社 *【日本レストランシステム株式会社】 *https://www.n-rs.co.jp/ *【株式会社リコー】 *https://www.ricoh.co.jp/ *【HEROZ株式会社】 *https://heroz.co.jp/ *【株式会社トリプルアイズ】 *https://www.3-ize.jp/ *【ケンマージャパン株式会社】 *http://www.kemmer.co.jp/ 4 3三角(22) ( 0:00/00:00:00) *【スケジュール】 *1回戦 10:45〜 *準決勝@13:10〜 *準決勝A14:25〜 *決勝  15:40〜 5 7六歩(77) ( 0:00/00:00:00) *現地では、準決勝から公開対局で行われている。 *解説は佐藤天彦九段。聞き手は中倉宏美女流二段、大庭美夏女流初段。イベントの模様は後日、YouTubeにアップされる。LPSAのYouTubeチャンネルは5月にイベント以外の動画もアップされているので、それらもお楽しみいただきたい。 *【LPSAのYouTubeチャンネル】 *https://www.youtube.com/user/joshishogi/featured 6 4四歩(43) ( 0:00/00:00:00) *島井 咲緒里(しまい さおり)女流二段 *1980年5月15日生まれ、高知県南国市出身。森けい二九段門下。1996年、女流2級。2012年、女流二段。LPSA番号13。 *四間飛車穴熊を得意にしている攻め将棋。 * 7 4八銀(39) ( 0:00/00:00:00) *渡部 愛(わたなべ まな)女流三段 *1993年6月26日生まれ、北海道帯広市出身。2018年、女流三段。LPSA番号19。 *タイトル戦登場は3回。獲得は女流王位1期。棋戦優勝は2回。 *居飛車党の攻め将棋。2018年に女流王位を獲得した。前回はリコーの馬上勇人さんとペアを組んで優勝を果たした。 8 3二銀(31) ( 0:00/00:00:00) *皿田桐司アマは高校竜王戦で代表の経験がある。「このような場は初めてですが、楽しみつつがんばります!」 *HEROZはAI技術を活用したサービスの企画・開発・運用を行っている。HEROZが運営するアプリ「将棋ウォーズ」は利用者が600万人を超える。5月には、HEROZのAIエンジニアメンバーが開発した「dlshogi with HEROZ」が第32回世界コンピュータ将棋選手権で優勝した。 *【将棋ウォーズ】 *https://shogiwars.heroz.jp/ *【第32回世界コンピュータ将棋選手権にて AIエンジニア川島馨(PN:山岡忠夫)が率いる「dlshogi with HEROZ」が優勝 - HEROZ株式会社(ヒーローズ)】 *https://heroz.co.jp/info/2022/05/06_heroz-3/ *【HEROZ、「棋神アナリティクス」の提供を開始 - HEROZ株式会社(ヒーローズ)】 *https://heroz.co.jp/release/2022/05/06_press01/ 9 6八玉(59) ( 0:00/00:00:00) *武田竜治アマはトリプルアイズに勤めている。第22回全国高校新人戦3位の実績がある。「2回目の出場で大変光栄です。渡部先生の足を引っ張らないよう、全力で臨みます。よろしくお願いいたします!」。 *トリプルアイズは2008年設立のシステム開発ベンチャー企業。将棋高段者を優遇する「将棋採用」を行っている。また、囲碁AI開発にも従事している。 *【トリプルアイズ社、アマチュア将棋の高段者を優遇する「将棋採用」スタート?未来の天才プログラマーを発掘せよ!】 *https://www.3-ize.jp/information/?p=542 10 4二飛(82) ( 0:00/00:00:00) *島井・皿田ペアは田中沙紀女流2級・伊藤孝介アマ(ケンマージャパン)ペアと堀彩乃女流1級・鰐渕啓史アマ(日レス)ペアを破った。 11 5六歩(57) ( 0:00/00:00:00) *渡部・武田ペアは岩根忍女流三段・高須左恭アマ(日レス)ペアと加藤桃子清麗・山田洋次アマ(リコー)ペアを破った。 12 6二玉(51) ( 0:00/00:00:00) 13 7八玉(68) ( 0:00/00:00:00) 14 7二玉(62) ( 0:00/00:00:00) 15 5七銀(48) ( 0:00/00:00:00) *大盤は中倉宏美女流二段と堀彩乃女流1級が担当している。 16 8二玉(72) ( 0:00/00:00:00) 17 7七角(88) ( 0:00/00:00:00) 18 9二香(91) ( 0:00/00:00:00) 19 8八玉(78) ( 0:00/00:00:00) 20 4三銀(32) ( 0:00/00:00:00) 21 9八香(99) ( 0:00/00:00:00) 22 5四銀(43) ( 0:00/00:00:00) 23 6六歩(67) ( 0:00/00:00:00) 24 6四歩(63) ( 0:00/00:00:00) 25 9九玉(88) ( 0:00/00:00:00) 26 9一玉(82) ( 0:00/00:00:00) 27 8八銀(79) ( 0:00/00:00:00) 28 8二銀(71) ( 0:00/00:00:00) 29 7九金(69) ( 0:00/00:00:00) 30 6二飛(42) ( 0:00/00:00:00) *両ペアとも想定の範囲内のようで、開始3分でここまで進んだ。 31 5八金(49) ( 0:00/00:00:00) 32 7一金(61) ( 0:00/00:00:00) 33 6八金(58) ( 0:00/00:00:00) *先後逆だが、準決勝で島井・皿田ペアは堀彩乃女流1級・鰐渕啓史アマ(日本レストランシステム)ペアと同じような将棋を指している。その将棋は居飛車が▲6七金(実戦は居飛車後手なので4三金)型だった。 34 5二金(41) ( 0:00/00:00:00) 35 7八金(68) ( 0:00/00:00:00) 36 1二香(11) ( 0:00/00:00:00) *手が広いところ。ほかに△6一飛も有力だ。 37 9六歩(97) ( 0:00/00:00:00) 38 9四歩(93) ( 0:00/00:00:00) 39 3六歩(37) ( 0:00/00:00:00) 40 4五歩(44) ( 0:00/00:00:00) *角道を通しつつ▲3五歩△同歩▲3八飛に△4四角を用意する大事な手。 41 6八銀(57) ( 0:00/00:00:00) *部分的に定跡化されている進行。6筋を放棄するのではなく、軽くして対応するつもり。 *△6五歩▲同歩△7七角成の進行に▲同銀右と堅い囲いで取ることができる。 42 4六歩(45) ( 0:00/00:00:00) *▲6八銀で薄くなったところを突く。振り飛車らしい軽い突き捨て。 43 同 歩(47) ( 0:00/00:00:00) 44 6五歩(64) ( 0:00/00:00:00) 45 2四歩(25) ( 0:00/00:00:00) 46 同 歩(23) ( 0:00/00:00:00) 47 6五歩(66) ( 0:00/00:00:00) 48 6六歩打 ( 0:00/00:00:00) *角交換を避ける手筋の歩打ち。▲2四歩の突き捨てを逆用した意味がある。 *44手目△6五歩に▲同歩なら、△7七角成▲同銀右△5七角が一例。これだと▲2四歩を手抜かれるのが先手の懸念材料だった。 49 3五歩(36) ( 0:00/00:00:00) 50 6五銀(54) ( 0:00/00:00:00) 51 3四歩(35) ( 0:00/00:00:00) 52 4二角(33) ( 0:00/00:00:00) *難しいところだった。強くいくなら△4四角として、▲2四飛に△7六銀や△2二歩とする順もあった。現状も△7六銀から△6七歩成がある。 53 8六角(77) ( 0:00/00:00:00) *▲6三歩△同飛▲6四歩の連打を用意した。 *中倉宏女流二段「(△5六銀と△7六銀の)どちらですかね」 54 5六銀(65) ( 0:00/00:00:00) 55 6三歩打 ( 0:00/00:00:00) 56 同 飛(62) ( 0:00/00:00:00) 57 6四歩打 ( 0:00/00:00:00) 58 6一飛(63) ( 0:00/00:00:00) *手順に好位置へ。2一桂にヒモをつけた意味も。 59 2二歩打 ( 0:00/00:00:00) *確実な攻め。ただし、飛車先が重くなる意味も。 60 5四歩(53) ( 0:00/00:00:00) 61 2一歩成(22) ( 0:00/00:00:00) 62 6四角(42) ( 0:00/00:00:00) *桂損しても、6筋を突破できればおつりがくる。先手は対応が難しそうな局面だ。 *16時、ここで渡部女流三段が手を上げて、相談タイム入りを告げた。 *相談内容は、▲6四同角△同飛に▲5九桂と受けるというもの。以下△6七歩成▲同銀△同銀成▲同桂△6六歩▲6八歩△6七歩成▲同歩と応じてどうか。 63 同 角(86) ( 0:00/00:00:00) 64 同 飛(61) ( 0:00/00:00:00) 65 5九桂打 ( 0:00/00:00:00) *渡部・武田ペアは、先ほどの相談タイムで△6七歩成と△6七角を検討していた。△6七歩成の変化は62手目のコメントで記した。△6七角には▲同桂△同歩成▲同銀△同銀成▲同金△同飛成▲7八銀を調べていた。 66 4八歩打 ( 0:00/00:00:00) *小技でポイントを稼せごうとする。この手は相談タイムの検討に出ていなかった。先手は歩切れでもあり、神経を使う局面だ。手番の武田アマが息をつく。 67 2四飛(28) ( 0:00/00:00:00) *武田アマは高い駒音で歩を取る。 68 4九歩成(48) ( 0:00/00:00:00) 69 2二飛成(24) ( 0:00/00:00:00) 70 4二歩打 ( 0:00/00:00:00) 71 5三歩打 ( 0:00/00:00:00) *激しい攻め合いになりそうだ。 *▲5三歩で▲3八角は、△5九と▲5六角△5八とと攻められてキリがなかった。 72 5一金(52) ( 0:00/00:00:00) 73 3一竜(22) ( 0:00/00:00:00) 74 6一金(51) ( 0:00/00:00:00) *島井女流二段は受けながら手順に左金を囲いにくっつけた。 75 2六角打 ( 0:00/00:00:00) *▲5二歩成△同金▲7一角成の攻めを見ている。 76 5九と(49) ( 0:00/00:00:00) *皿田アマはしばらく考えて踏み込んだ。 77 5二歩成(53) ( 0:00/00:00:00) *△6七歩成や△5八との確実な手がある。先手はそれ以上の攻めを出せるか。後手としてはここをしのげば楽しみが多いわけだ。 *16時14分、島井・皿田ペアは相談タイムに入った。チェスクロックが示す残り時間はともに2分24秒。 *島井女流二段は△5九とで、△6二角を予想していたという。▲5二歩成なら△2六角と角を素抜く狙い。 *相談タイムの検討は、△7二金左▲7一角成に△同金だと▲6一金△7二金▲4二竜で、▲6二とが受けにくいというもの。なので、▲7一角成に△同銀▲6一と△8二角のような受けも示されていた。 78 7二金(61) ( 0:00/00:00:00) 79 7一角成(26) ( 0:00/00:00:00) 80 同 銀(82) ( 0:00/00:00:00) *大盤解説は佐藤天九段と加藤桃子清麗が担当。 81 6一と(52) ( 0:00/00:00:00) 82 8二角打 ( 0:00/00:00:00) 83 7一と(61) ( 0:00/00:00:00) *相談タイムの検討通りに進んでいるが、ここでまた取り方が悩ましい。 84 同 金(72) ( 0:00/00:00:00) 85 同 竜(31) ( 0:00/00:00:00) *ズバッ。渡部女流三段が指したのは穴熊流の食いつき。武田アマがうなずく。 86 同 角(82) ( 0:00/00:00:00) 87 7二銀打 ( 0:00/00:00:00) *▲7二金もあった。 88 9三角打 ( 0:00/00:00:00) *佐藤天九段「意表を突く受け方なので、指されると迷いますよね。攻め駒の枚数は多くないので、速度が遅くなる恐れがあります」 *16時24分、渡部・武田ペアは秒読みに入った。 89 8三銀成(72) ( 0:00/00:00:00) *相手の駒のマス目を削る。▲7二金や▲9五歩など含みが多い。 *島井・皿田ペアも秒読みに入った。 90 8五飛打 ( 0:00/00:00:00) *金銀7枚と大駒4枚の争い。将来▲7五金で両飛車取りがかかるが、そんなことを気にしていられない。 91 9三成銀(83) ( 0:00/00:00:00) 92 同 角(71) ( 0:00/00:00:00) *後手の穴熊は見たことのない格好で、急所がどこか秒読みで判別するのは大変だ。 93 7二金打 ( 0:00/00:00:00) 94 6七桂打 ( 0:00/00:00:00) *△6七歩成は▲同銀△同銀成▲同金と、銀を渡してしまう。△6七桂なら桂で済むという発想だ。 95 5三角打 ( 0:00/00:00:00) 96 8四飛(64) ( 0:00/00:00:00) *飛車が連結。8一や8二が厚くなった。 97 7七桂(89) ( 0:00/00:00:00) *大盤で佐藤天九段も予想していた手。ただし、守りが薄くなるのでリスクは高い。 98 7九桂成(67) ( 0:00/00:00:00) 99 同 銀(68) ( 0:00/00:00:00) *▲7九同金も考えられた。△6七歩成から△6八ととされても詰めろではないからだ。 100 6七歩成(66) ( 0:00/00:00:00) *猛烈な攻め合い。どちらが勝っているか。 101 8五桂(77) ( 0:00/00:00:00) 102 7八と(67) ( 0:00/00:00:00) 103 同 銀(79) ( 0:00/00:00:00) 104 8五飛(84) ( 0:00/00:00:00) *終盤では意味のないことだが、この局面は駒の損得がない。 105 6一飛打 ( 0:00/00:00:00) *攻防手。▲8一金△同飛▲8三桂からの王手もかなり厳しい。 106 6六桂打 ( 0:00/00:00:00) 107 8一金(72) ( 0:00/00:00:00) *武田アマは10秒ほどで桂を取る。読み切ったか。 *先手玉は王手がかからないので、いまがチャンスだ。 108 同 飛(85) ( 0:00/00:00:00) 109 8三桂打 ( 0:00/00:00:00) 110 8二玉(91) ( 0:00/00:00:00) 111 8一飛成(61) ( 0:00/00:00:00) 112 同 玉(82) ( 0:00/00:00:00) 113 7一飛打 ( 0:00/00:00:00) *△7一同角は▲同角成まで。 114 8二玉(81) ( 0:00/00:00:00) 115 7二金打 ( 0:00/00:00:00) *16時33分、皿田アマが「負けました」と頭を下げた。以下は△8三玉▲7三金△8四玉▲7五角成までの詰み。渡部・武田アマが激しい攻め合いを制した。 *渡部女流三段「最後までご観戦ありがとうございました。 *私自身、悲鳴含めて不安な部分もありましたが、武田さんに助けていただきました。振り飛車党なのに、居飛車を指していただいて、3局ともなんとか勝つことができました」 *武田アマ「今日から居飛車党になろうと思います。攻め将棋という共通点があって、指しやすかったです。よさが出たかなと思います。優勝できたことは本当にうれしいです」 * *島井女流二段「途中までまあまあだったと思いますが、相談タイムが遅かったかもしれません。勝った2局と違って、うまく攻める展開にできなかったのは残念でした」 *皿田アマ「ご観戦ありがとうございました。終盤の前に苦しくしてしまって残念でした。決勝で対戦した渡部・武田ペアは相談タイムのタイミングや指し手が自然で、すごいペアだと思います」 116 投了 ( 0:00/00:00:00) まで115手で先手の勝ち