# --- Kifu for Windows V6.40 棋譜ファイル --- 開始日時:2011/08/06 10:45 終了日時:2011/08/06 13:20 棋戦:第5回日レス杯準々決勝 持ち時間:0時間40分 消費時間:180▲40△40 場所:ホテルJALシティ田町・東京 手合割:平手   先手:島井咲緒里初段 後手:石橋幸緒四段 手数----指手-- *第5回日レスインビテーションカップ2回戦の石橋幸緒四段−島井咲緒里初段戦。持ち時間はチェスクロック使用で各40分、秒読みは1手60秒。対局場は東京都港区「ホテルJALシティ田町・東京」。準々決勝4局一斉の公開対局。対局開始予定は10時45分。勝者は14時から準決勝を戦う。両者の公式戦対戦成績は石橋の7勝0敗。 *大庭美夏さんによる振り駒はと金が3枚で島井の先手に決まった。 *(棋譜・コメント入力=桜木) * 1 7六歩(77) *「お願いします」と4局が一斉にスタート。島井は元気よく角道を開けた。 2 3四歩(33) *石橋もすぐに角道を開けた。 3 6六歩(67) *島井咲緒里(しまい・さおり)初段は1980年5月15日生まれ。高知県南国市出身。LPSA番号13。小学生から将棋を始め、アマ大会でたびたび地元代表となる。高校生でプロ入り後、しばらくは対局の度に遠征していたが20歳で上京てからは次々とリーグ入りを決め、女流名人位戦ではA級に昇級した。四間飛車穴熊を得意とし、切れ味鋭い終盤型。教室やインターネット指導対局、テレビ番組聞き手やエッセイ執筆で活躍する。2007年2月に発足した女流棋士ファンクラブ「MINERVA(ミネルヴァ)」担当。趣味は音楽鑑賞。愛称「ペコ」。 4 3五歩(34) *石橋は少考で△3五歩。どうやら相振り飛車のつもりだ。 * *石橋幸緒(いしばし・さちお)四段は1980年11月25日生まれ。東京都小金井市出身。LPSA番号10。93年10月、女流2級。19歳で初タイトルの女流王将を獲得。2004年9月、女流四段。10年3月、LPSA公認棋戦の第2期天河戦で天河位を奪取。2010年5月にLPSA代表理事に就任、先頭に立って運営にあたることになった。書道は師範格で「開雲」の号を持つ。座右の銘は「万物生きてこそ光り輝く」。趣味は野球観戦(ベースボールエキスパート1級)と競技麻雀。どんな戦型も指しこなすオールラウンドプレーヤー。 5 7八銀(79) *島井は1回戦で和田あきアマを角交換四間飛車で降しての進出。 *【▲和田あきアマ−△島井咲緒里初段 第5回日レス杯1回戦】 *http://shogi-broadcast.com/kifu/nrs5_1-4.html 6 3二飛(82) *石橋は三間飛車の構え。 * *石橋は1回戦で大庭美樹初段を相三間飛車の乱戦で降している。 *【▲大庭美樹初段−△石橋幸緒四段 第5回日レス杯1回戦】 *http://shogi-broadcast.com/kifu/nrs5_1-3.html 7 6七銀(78) *本棋戦は主催が日本レストランシステム株式会社と日本女子プロ将棋協会(LPSA)。 *協賛は株式会社トーエル、キリンビール株式会社、中沢乳業株式会社。 *【日本レストランシステム株式会社】 *http://www.n-rs.co.jp/ *【株式会社トーエルのホームページ】 *http://www.toell.co.jp/campaign/choice.html *【キリンビール株式会社】 *http://www.kirin.co.jp/ *【中沢乳業株式会社】 *http://www.nakazawa.co.jp/ 8 4二銀(31) *日本レストランシステム株式会社は多業態型レストランチェーンの経営、輸入業および輸入品の販売で全国で愛される食品を提供している。スパゲッティの「洋麺屋五右衛門」やハンバーグ&ステーキの「俵屋」、洋菓子の「モーツァルト」などでおなじみだろう。 9 7七角(88) *日レスインビテーションカップはトーナメント形式のLPSA公認棋戦で優勝賞金100万円。今回が5期目。過去4回の優勝者は中井、中井、石橋、中井。ほかに天河戦がタイトル戦形式のLPSA公認棋戦で中井が天河保持者。1dayトーナメントがLPSA準公認棋戦という位置づけだ。 10 6二玉(51) *第1回、第2回はLPSA女流棋士14人でのトーナメントだった。第3回でアマ選手3人、ツアー女子プロ1人が招かれた。その4人が1、2回戦を8勝0敗で全員突破して大きな話題になった。最後まで勝ち進んだ成田弥穂さんが石橋と決勝を争った。昨年行われた第4回は元女流棋士の林葉直子さんが出場、15年ぶりに表舞台で対局し注目された。今期も林葉さんとアマ選手2人が参加している。 11 8八飛(28) *島井は向かい飛車に。相振り飛車が確定した。 12 3六歩(35) *石橋ははやくも動く。先手陣は飛角銀の位置取りを優先したため、金銀が立ち後れている。 13 同 歩(37) *日レス杯と天河戦はLPSAのGirl's SHOGI Project(GSP・女子アマ王位戦、中学生女子名人戦、小学生女子名人戦)とリンクしている。将棋力に自信のある女性は各地のGSP大会に参加してみては? *アマチュアが参加できる女流棋戦は、ほかに公式戦のリコー杯女流王座戦、マイナビ女子オープン、女流王将戦がある。 *今年の女子アマ王位戦各ブロック予選は9月からはじまる。日程は以下のリンク参照。 *http://joshi-shogi.com/gsp/ama_oui/ 14 同 飛(32) 15 3八銀(39) 16 3三銀(42) *開会式で出場者がお客さんにあいさつした。石橋「昨年は決勝で中井さんに、自分で言うのも何ですが激戦の末敗れて優勝を逃しました。昨日ステーキを4枚食べて胃もたれしていますので、午前中はサクッと終わらせたいと思っています」と強気だった。 17 3七銀(38) *▲3七歩と打たずに銀を上がったのは突っ張った指し方。 *対局前の島井のコメントは「石橋さんが相手なので戦型がどうなるかまったくわからない。石橋さんには勝った記憶がないのですが、サクッと終わらないよう頑張ります」。 18 3四飛(36) *石橋は1dayトーナメント出場15回で優勝7回、準優勝6回。日レス杯は2度目の優勝を目指す。 *島井は日レス杯は第1回ベスト4が最高成績。 *島井は1dayトーナメントは5回優勝。中井の8回、石橋の7回に次いで第3位の記録。 19 3八金(49) 20 4四銀(33) *形よく3筋を収められては後手つまらない。足早に銀を繰り出す。 21 5六銀(67) 22 3三桂(21) 23 6五歩(66) 24 1四歩(13) 25 4八玉(59) 26 1三角(22) *後手陣の飛角銀桂は石田流と呼ばれる好形。総攻撃を食わないように、島井は角の利きと金銀の厚みで対抗したい。 27 5八金(69) *準々決勝は4局同時の公開対局。対局場ではすでに十数人のファンが進行を見守っている。 28 7二銀(71) *島井は5分ほど少考。石橋は目薬を取り出し、点眼した。 29 8六歩(87) *大盤解説場は、となりの大ホールで。LPSAグッズや協賛各社のブースも設けられている。 30 7一玉(62) 31 8五歩(86) 32 3五銀(44) *飛車の横利きを通しつつ攻めの銀が五段目に。▲3六歩と打っても数が足りないので収まらない。 33 6六角(77) *数分の少考で島井は角を上がった。本局はイス席で行われている。やや前屈みの島井に対し、石橋は背もたれに身をあずけてゆったり座っている。 34 4四歩(43) 35 8四歩(85) *飛車の横利きが止まったところで8筋の歩を交換する。 36 同 歩(83) 37 同 飛(88) 38 8三歩打 39 8六飛(84) *1歩を手にして浮き飛車に構える。美濃囲いは端が弱点なので余裕があれば▲9六歩〜▲9五歩〜▲7七桂と9筋を狙っていきたい。 40 4五歩(44) *着々と先手陣に圧力を掛ける。いつでも△3六歩や△2五形が残って島井は息苦しい。 *ここまでの消費時間は島井15分、石橋11分。 41 7五歩(76) *歩を伸ばしつつ飛車の横利きを通した。後の7四桂と打たれるキズも消している。 42 4二金(41) *△5二金左ではなく△4二金。玉の堅さより3三桂にヒモを付けることを優先した。 43 7七桂(89) *遊んでいる桂を使う。しかしまだ先手攻撃陣の照準が合っていない。すぐに攻める手はなさそうだ。 44 3六歩打 *着手して石橋は席を立つ。部屋の中に飲料水のサーバーが用意されていて、対局者は自分で飲み物を取りにいく。 45 2八銀(37) *▲2六銀は元気がよすぎる。だが引いて壁形では駒組み失敗の雰囲気。足早に銀を繰り出した石橋の制圧策が成功したように思える。 46 4六歩(45) *続いて4筋から襲いかかる。 47 同 歩(47) 48 同 銀(35) 49 4七歩打 *ここで石橋が少考。歩交換に満足して△3五銀と引く手のほかに、△3七歩成もありそうだ。 *ここまでの消費時間は島井22分、石橋29分。 50 3五銀(46) *石橋は5分以上考えたがおとなしく銀を引いた。△3七歩成は壁形を相手にするので、確実に仕留められない限り損だろう。 51 9六歩(97) *端歩を突いて島井は席を立った。 52 1二香(11) *あらかじめ角筋を避ける。攻撃態勢は十分だが、手順が問題だ。 53 9五歩(96) *じっと端にプレッシャーを掛ける。場合によっては▲9四歩からの仕掛けが生じる。 54 4六歩打 *再び△4六歩。いよいよ総攻撃の構え。 55 同 歩(47) 56 2五桂(33) *桂を跳ねて力をためた。次は△4六銀から△3七歩成のつもりだろう。 57 4五銀(56) *攻め駒を責めていく。 58 3一飛(34) 59 7四歩(75) *高い駒音で▲7四歩。島井は攻めっ気の強い棋風。攻め合いを選んだ。 60 4六銀(35) *玉頭の歩を放置して銀を出る。全面戦争になってきた。 *飛車先をたたく手が島井の切り札。攻めるか受けるか。 61 7三歩成(74) *△7三同銀なら▲8三飛成、△7三同桂なら▲7四歩がある。 62 同 銀(72) 63 3二歩打 *1回、飛車のゴキゲンをうかがう。 64 同 飛(31) *石橋は5分ほど考えて歩を払った。 65 3三歩打 66 同 飛(32) *△3三同飛はノータイム。石橋からは△3七歩成と△4七歩が確実な攻め。▲3三同角成は歓迎の姿勢。 67 3四歩打 *飛車先を押さえる。 68 4七歩打 *1回王手。悩ましいタイミング。 69 同 金(38) *金右で応じる。 70 3七歩成(36) *軽い成り捨て。 71 同 桂(29) 72 4七銀成(46) *▲4七同金なら△4六歩と打つつもりだろう。 73 同 金(58) 74 4六歩打 *飛車取りを放置しての猛攻。金の逃げ場が難しい。 75 3六金(47) *成り捨てを利かされたあとなので悔しい逃げ場でもある。 76 4七金打 *▲5九玉に△3七桂成が自然だが、先手玉の左翼も広そうだ。 77 5九玉(48) 78 3七桂成(25) *すでに両者1分将棋。 *△7四桂や△3六成桂などうるさい攻めが見える。 79 8五桂(77) *桂を跳ねて攻め合い。攻め駒がだぶるようだが。 80 3六成桂(37) *金を取って△5八金打の詰めろ。 81 6八玉(59) 82 8二銀(73) *この銀引きはつらい。島井チャンス。 83 3三歩成(34) *大きな駒を取った。△7四桂は▲7六飛と当てる手がある。 84 5七金(47) *金捨て! スピードアップの勝負手。 85 同 角(66) 86 4七歩成(46) *角筋を通して勝負。 87 1三角成(57) 88 同 香(12) *石橋はノータイムで応じる。次に△5九角が厳しいが、手番は島井だ。 89 7二歩打 *王手。△7二同金は▲4二とが詰めろになる。 90 同 玉(71) *後手玉に詰めろが続くかどうか。 91 3六飛(86) *△5九角の王手飛車を避けた受け。手を渡されて、石橋が考える番だ。 92 5二金(42) *秒読みの中、石橋は手番を渡し返す。 93 7四桂打 *今度は島井が踏み込んだ。▲8二桂成〜▲7三銀で飛車の横利きが強く、後手玉は詰みそうだ。 94 7三歩打 *7三に打たれるスペースを消した。 95 2一飛打 *じっと。放置すれば▲6一飛成△同玉▲6二金△同金▲同桂成△同玉▲5一銀以下詰む。△7四歩には▲7三歩から着実に迫るつもりだろう。 96 5九角打 *王手。取るのは金打ちまで。 97 7九玉(68) 98 4一歩打 *拝むようにゆっくりとしたモーションで打った。 99 同 飛成(21) 100 5一金打 *△5一金打はノータイム。「大駒は近づけて受けよ」だが、攻撃力が激減した。 101 8二桂成(74) 102 同 玉(72) *▲7四歩が詰めろなら、一手一手になりそうだ。 103 4四龍(41) *1回龍を逃げた。 104 7七角成(59) *この手もノータイム。龍に当たっているうえ、△8七桂からの詰めろになっている。 105 8八銀打 106 4四馬(77) 107 同 銀(45) *龍を抜いて手番は石橋。苦しそうだがどう迫るか。 108 6二金(52) *先手陣は飛車がよく利いてすぐには有効な攻めがない。7三を補強してチャンスを待つ姿勢。 109 9四歩(95) *壁の金3枚を相手にせず、裏口から手を付ける。 110 同 歩(93) 111 9二歩打 112 同 香(91) 113 9三歩打 114 同 桂(81) *桂で応じる。▲9四香は△7四飛という筋もある。先手玉は露出しているので注意が必要だ。 115 同 桂成(85) 116 同 香(92) 117 8五桂打 *着実に迫る。 118 8一桂打 119 7五角打 *大きな駒を打っていった。駒を渡すと反動があるので決めにいっている。 *△8四桂は▲同角△同歩▲8三歩で詰み筋。 120 7四飛打 *角銀取りの自陣飛車。▲7六銀などでは△7五飛▲同銀△5七角の筋がある。 121 6六角打 122 8四桂打 *この一手。埋める場所が少ない。 123 7七歩打 *見かけない一手。飛車の利きと△7六桂打の筋を消せば盤石と見たのだろう。 *石橋はわずかに天を仰いだ。 124 7二金(61) *この程度で参っては石橋ではない。逃げ道を開けつつ、駒を使って頑張る。 125 9三桂成(85) 126 同 桂(81) 127 9四香(99) 128 9二歩打 129 9九香打 130 8一桂打 *この一手という受けでは石橋はノータイム。 131 4二と(33) *遠巻きに。着実だが怖いところ。△4二同金▲3一飛成に△4一歩の頑張りもある。 132 3五歩打 *チェスクロックの電子音のなか舞うような手つきで歩を打った。 133 同 飛(36) 134 7五飛(74) *「うーん」とうなりながらの着手。▲同角に△4六角の王手飛車はあるが。 135 同 角(66) *△4六角としても飛車にはヒモが付いている。 136 9六桂打 137 同 香(99) 138 同 桂(84) *なんだかんだとイヤミをつけてくる。 139 9三香成(94) *姿勢も手つきも、島井にあわてたそぶりはない。 140 同 歩(92) 141 9四歩打 *▲9三歩成△同桂▲9四桂以下の詰めろ。 142 8四香打 *攻防手で先手玉も危なくなってきた。 143 9三歩成(94) *△9三同桂は▲9四桂で、桂が2枚あるので詰み。 *石橋は横を向き、微笑んでいるように見えた。 144 同 玉(82) 145 8五桂打 *▲8五桂は力強い手つきだった。△9四玉は▲9五歩で詰んでいる。 146 8二玉(93) 147 9四桂打 *※桂を残して▲9三銀から入るのが明快だったようだ。 148 7一玉(82) 149 8二銀打 *意を決して、島井は詰ましにいった。 150 同 金(72) *△8二同金はノータイム。 151 同 桂成(94) 152 同 玉(71) *▲9三金△同桂▲同桂成△同玉と追って駒が足りているかどうか。 *島井は時間いっぱい考えている。 153 9三金打 154 同 桂(81) *石橋は当然のようにノータイム。 155 同 桂成(85) 156 同 玉(82) *▲8五桂は△8二玉で駒が足りない。 157 9一飛打 158 9二角打 *△9二角はノータイムだった。 *角や銀以外の合駒は▲9四歩△8二玉に▲8一金と打てて詰み。△9二銀は▲9四歩△8二玉▲9二飛成△同玉▲9三銀で詰み。 * *※▲8四角とすれば難解ながら詰んでいたようだ。 159 8五桂打 160 8二玉(93) 161 5一飛成(91) *「詰ましてください」と手を渡した。 162 8八桂成(96) 163 同 玉(79) *8五香と取れるうえ、後手の持ち駒も豊富。 164 8五香(84) 165 8六歩打 166 同 香(85) 167 同 角(75) *攻めの手掛かりが少なく、どうやら先手玉に詰みはない。 *角筋はそれたが後手玉には▲9三金△同玉▲8五桂以下の詰み筋がある。 168 9六桂打 *逃げ場所が多く、悩ましい王手。 169 8七玉(88) *石橋は先手玉を追いながら上部を開拓したい。 170 9五桂打 171 同 角(86) 172 7五桂打 173 9七玉(87) *きわどい逃げ方。 174 8八銀打 *「ひえー」と小さな声で石橋はうめきながらの着手。8六〜7五のルートが抜けそうだ。 175 9六玉(97) 176 8七銀打 *これは。。 * *※▲9六玉では▲8六玉が正着で詰まなかった。 177 8六玉(96) 178 7七銀(88) *この歩が取れる。 179 同 玉(86) 180 7六金打 *ここで島井が小さな声で負けましたと告げ、頭を下げた。以下▲6八玉△6七桂成▲6九玉△5八と以下の詰み。両者声が出ない。そのまま大盤解説場に移動した。 *勝った石橋は14時から準決勝を戦う。 *石橋「日レスの公開対局は毎年謝ってばかりです。いい将棋を指したいと言っておいてこれとは。次こそは頑張ります」 *島井「詰まないと思っていたので…。間違えてしまって悔しいです」 181 投了 まで180手で後手の勝ち