# --- Kifu for Windows (HTTP) V6.53.2 棋譜ファイル --- 対局ID:0 開始日時:2013/09/28 13:02 終了日時:2013/09/28 16:28 棋戦:第7回日レス杯決勝 持ち時間:1時間30分 消費時間:125▲90△90 場所:東京都内 手合割:平手   先手:渡部愛3級 後手:中井広恵六段 手数----指手---------消費時間-- *2013年9月28日(土)13時に第7回日レスインビテーションカップの決勝戦が行われる。決勝に進出したのは中井広恵六段と渡部愛3級。持ち時間は各90分。使い切ると1手60秒の秒読み(チェスクロック使用)。 *記録係は鎌村ちひろさん。振り駒の結果、と金が4枚出て渡部3級の先手に決まった。 *(棋譜・コメント入力=銀杏) 1 7六歩(77) ( 0:00/00:00:00) *渡部愛(わたなべ・まな)3級は1993年6月26日生まれ。北海道帯広市出身。LPSA番号は19。LPSA公認のツアー女子プロを経て、昨年7月1日付でLPSA女流棋士3級。 *本大会は第3回から出場。前回の準優勝者で、昨年に続いての決勝進出。1回戦で鹿野圭生二段、2回戦で頼本奈菜アマ、準決勝で中倉彰子初段を破った。 2 3四歩(33) ( 0:00/00:00:00) *中井広恵(なかい・ひろえ)六段は1969年6月24日生まれ。北海道稚内市出身。LPSA番号は7。LPSAのエグゼクティブアドバイザーとして運営にも携わる。 *81年4月、女流2級。当時11歳10カ月のデビューは、当時の史上最年少記録。86年、第12期女流名人位戦で初タイトル獲得。93年、第7期竜王戦で男性棋士から公式戦初勝利を挙げる。86年、稚内市民栄誉賞。2008年、第3回さいたま輝き荻野吟子賞(個人)。 *前回優勝者。これまでの6回中5回優勝している。 *今回は1回戦シード。2回戦で松尾香織初段、準決勝で小野ゆかりアマを破った。 3 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00) *両者は前回の決勝戦でも対戦。横歩取りの激戦を114手で中井六段が制した。 *http://lpsa.sakura.ne.jp/kifu/nrs6_4-1.html 4 8四歩(83) ( 0:00/00:00:00) *日レスインビテーションカップはトーナメント形式のLPSA公認棋戦で優勝賞金100万円。過去6回の優勝者は中井、中井、石橋、中井、中井、中井(敬称略)。中井六段が5回優勝している。現在3連覇中。 *本棋戦は主催が日本女子プロ将棋協会、日本レストランシステム株式会社。 *協賛は株式会社トーエル、キリンビール株式会社、中沢乳業株式会社により行われている。 5 2五歩(26) ( 0:00/00:00:00) *本棋戦を主催する日本レストランシステム株式会社は多業態型レストランチェーンの経営や輸入業および輸入品の販売を行っている。 *主要ブランドは「洋麺屋五右衛門」「星乃珈琲店」「モーツアルト」「卵と私」「地鶏や」「さんるーむ」など。 *http://www.n-rs.co.jp/index.html 6 8五歩(84) ( 0:00/00:00:00) *本棋戦を協賛する株式会社トーエルはプロパンガスや、ハワイウォーターやアルピナウォーターの販売。他にエアコンのクリーニングなどのホームサービスを行っている。 *http://www.toell.co.jp/ 7 7八金(69) ( 0:00/00:00:00) *キリンビール株式会社は日本の大手酒造メーカー。基幹商品のキリンラガービールをはじめとする各種ビールやチューハイやウイスキー、世界初のノンアルコール飲料の「キリンフリー」などを販売している。 *http://www.kirin.co.jp/ 8 3二金(41) ( 0:00/00:00:00) *中沢乳業株式会社は生クリームやヨーグルトなどを販売している。 *明治元年に現在のJR新橋駅の近くで牧場を営み、牛乳を生産したという。 *歴史と伝統のあるブランドだ。 *http://www.nakazawa.co.jp/index1.html 9 2四歩(25) ( 0:00/00:00:00) *今年で7回目を数える日レスインビテーションカップ。 *前回に続いて今回もアマチュア枠予選が行われた。 *http://www.joshi-shogi.com/nrs/2013/05/7th_nic_selection_0526.html *http://www.joshi-shogi.com/nrs/2013/06/7th_nic_selection_0623.html *難関を勝ち抜いたのは、柳理沙さん、頼本奈菜さん、小野ゆかりさんの3人。小野さんはベスト4に進出する活躍。 10 同 歩(23) ( 0:00/00:00:00) *現地では、別室で関係者向けに大盤解説会が行われている。解説担当は準決勝、準々決勝と同様に早咲誠和さんと林隆弘さん。二人ともアマ大会の全国優勝多数の強豪。プロの公式戦でもアマチュア代表として出場し、勝ち星を挙げている。 *林さんはいま話題のスマホ用対局アプリ「将棋ウォーズ」を開発した「HEROZ株式会社」の代表取締役。 *【HEROZ JAPAN】 *http://heroz.co.jp/ 11 同 飛(28) ( 0:00/00:00:00) *渡部3級は18日に女流王位戦の予選を、LPSA棋戦以外の公式戦にプロとして対局した。斎田晴子五段に勝ち、2回戦進出を決めた。あと2勝で予選通過となる。 12 8六歩(85) ( 0:00/00:00:00) *二人はともに北海道出身。中井六段は稚内市、渡部3級は帯広市出身。 *稚内市は道北地方にあり、国内最北端の地として知られ、特産品は海産物。 *帯広市は道東の十勝地方の拠点都市として知られる。 13 同 歩(87) ( 0:00/00:00:00) *横歩取りの出だし。 14 同 飛(82) ( 0:00/00:00:00) *対局室には富士山の絵が描かれた掛け軸がかけられている。 15 3四飛(24) ( 0:00/00:00:00) *ためらいなく横歩を取った。 16 3三角(22) ( 0:00/00:00:00) 17 5八玉(59) ( 0:00/00:00:00) 18 5二玉(51) ( 0:00/00:00:00) *中井六段も歩調を合わせた。他に△2二銀や△4一玉もよく指されている。駒組みの分岐点だ。 19 3六歩(37) ( 0:00/00:00:00) *青野照市九段が得意にしていることから青野流と呼ばれる指し方。 20 7六飛(86) ( 0:00/00:00:00) *対局開始から10分経過。消費時間は▲渡部3分、△中井7分。 *変則的な相横歩取りとなった。青野流の大きなテーマの一つ。ここで先手は△8八角成▲同銀△7八飛成を受ける▲7七角と▲7七桂が指されている。 21 7七桂(89) ( 0:00/00:00:00) *渡部3級の選択は▲7七桂。好機の▲6五桂を見て積極的な一手だ。 22 5五角(33) ( 0:00/00:00:00) *▲2八歩なら大きな利かし。 23 2二歩打 ( 0:00/00:00:00) 24 同 角(55) ( 0:00/00:00:00) 25 3七桂(29) ( 0:00/00:00:00) *渡部3級の指し手が早い。予定の作戦のようだ。 *先手は1歩を犠牲に左右の桂を跳ねた。横歩取りは先手が歩得する作戦だが、本局は先手が歩損の代わりに手得した。うまく▲4五桂から▲6五桂が決まればそれだけで先手優勢になる。中井六段の対応が見ものだ。 26 7二金(61) ( 0:00/00:00:00) *13時22分、しばらく手を止めていた中井六段は△7二金とした。▲8四飛に△8二銀や△8三歩を用意している。他には▲4五桂を消す△4四歩も考えられた。このあたりは、男性棋士の対局でも現れている形。 27 2四歩打 ( 0:00/00:00:00) *5分ほど考えて指されたのは▲2四歩。力をためただけでなく▲2三歩成△同金▲3一飛成△同角▲3二銀の筋も見える。 *昨年は和服だった渡部3級。今年はスーツで対局に臨む。 *和服の中井六段。▲2四歩を見て、お茶を飲む。 28 6二銀(71) ( 0:00/00:00:00) *懐を広げれば▲2三歩成△同金▲3一飛成の攻めは大丈夫とみた。消費時間は▲渡部10分、△中井22分。 29 9六歩(97) ( 0:00/00:00:00) *8分ほど使って指された。 *早咲さんと林さんの解説によると、▲2三歩成△同金▲3一飛成△同角▲3二銀は△8七歩が痛打のようだ。以下▲同金△3六飛で3二銀取りと△8六歩を見て先手収拾不能となる。 30 1四歩(13) ( 0:00/00:00:00) *中井六段も8分使って端歩を伸ばす。間合いの取り方が難しい。 31 3八銀(39) ( 0:00/00:00:00) *消費時間は▲渡部20分、△中井29分。陣形を引き締める。先手玉は7筋を攻められても、美濃囲いへ逃げ込める。後手は陣形を乱すためにどこかで△2七歩と垂らす手を視野に考えたいところ。 32 2六歩打 ( 0:00/00:00:00) *時刻は14時になろうとしている。物音一つしない静かな対局室。 *本格的な戦いを前に力をためる。難しい指し手が続く。中井六段は「ふぅ」と大きく息をついた。渡部3級はじっと盤面を見据えて考えている。 *先手は飛車が8筋に回れば、▲6五桂と跳ねやすい(△8八角成に▲同飛と取れる)。しかし、△3六飛と歩を取られやすいのが弱点。 *「薄いところや薄くなったところを攻めるのが将棋のコツです。自分なら▲3八銀で堅くなったので、△2六歩ではなく、△8三歩を考えるでしょう」と早咲さんは話す。 33 3五飛(34) ( 0:00/00:00:00) *15分近く考えて指された。消費時間は▲渡部37分、△中井35分。 34 7四飛(76) ( 0:00/00:00:00) *動けば動かれる。先手が飛車を引いたので後手も飛車を引きやすくなった。 *中井六段は前傾姿勢で渡部3級をチラリとみた。 35 8五飛(35) ( 0:00/00:00:00) *後手は△8七歩▲同金△8六歩▲同金△7七角成といった筋を狙っていた。△8四歩と打たせて▲2五飛と回ろうとしている。 36 8三歩打 ( 0:00/00:00:00) 37 2五飛(85) ( 0:00/00:00:00) 38 3三桂(21) ( 0:00/00:00:00) *パシッという駒音を立てて桂を跳ねた。▲2六飛には△2五歩▲同桂△2四飛。後手も垂れ歩を払うことができる。 *中井六段、左手で持ったハンカチで口元を押さえる。 39 2六飛(25) ( 0:00/00:00:00) 40 2五歩打 ( 0:00/00:00:00) 41 2九飛(26) ( 0:00/00:00:00) 42 2四飛(74) ( 0:00/00:00:00) *角の周辺の駒は双方同じ。飛車の使いやすさと歩の枚数がクローズアップされる。それらを判断すると後手十分といえそうだ。先手は急戦にできなかったので、歩損の代償で得た手得を十分に生かせたとはいえない。 43 4六歩(47) ( 0:00/00:00:00) *後手から△3五歩▲同歩△3六歩の狙いがあった。▲4七銀と上がる手を見て桂頭攻めに備える。 44 7四歩(73) ( 0:00/00:00:00) *7三に駒を進出させたり、△7五歩からの桂頭攻めを見ている。同じようでも後手の3三桂は飛車の横利きがあるので大丈夫。 *大盤解説では△1三角も有力という。▲4七銀には△2六歩が利く。以下▲2五歩(先ほどのお返し)に△同飛▲2六飛△3七桂成▲2四飛△同角と進めば後手優勢。 45 4七銀(38) ( 0:00/00:00:00) 46 7五歩(74) ( 0:00/00:00:00) *ズンズンと後手の歩が迫ってきた。 47 3八金(49) ( 0:00/00:00:00) *△7六歩は▲8五桂と跳ねられる。一回△7三桂と跳ねるのだろうか。 48 7三桂(81) ( 0:00/00:00:00) *次はいよいよ△7六歩。渡部3級は猛烈に忙しい。どう対処していくのだろうか。 49 8七金(78) ( 0:00/00:00:00) *14時48分ごろ、熟考していた渡部3級は辛抱した。△7四飛から△7六歩は見えているが、▲2五桂で勝負する読み。渡部3級は残り33分。中井六段は残り43分。 *大盤では「4:6で先手つらそうという声。」 50 8四飛(24) ( 0:00/00:00:00) 51 8五歩打 ( 0:00/00:00:00) *▲7八銀と受けたいが、△7六歩(▲同金は△8八飛成)で困る。 *他に▲8六歩で▲8五桂の土台をつくる手もあった。▲8五歩は△7四飛に▲9七角△7六歩▲7五歩と反発するつもりだろう。中井六段が座り直した。 52 2四飛(84) ( 0:00/00:00:00) *10分ほど考えて指された。△7四飛では自信のない変化があったようだ。しかし、後手は飛車の往復で2手かけている。 *残り時間は▲渡部30分、△中井32分。 *時刻は15時を過ぎた。対局者に日本レストランシステムが経営している「モーツアルト」のモンブランが出された。一つ一つ丁寧に手作りされたスイーツとインド直輸入の紅茶が楽しめるカフェだ。モンブランの他に、渡部3級にホットコーヒー、中井六段に紅茶が出される。両対局者におやつとして、 *【モーツアルトのホームページ】 *http://www.cafe-cake-mozart.com/ *現地の大盤解説もおやつ休憩だ。 53 9七角(88) ( 0:00/00:00:00) *渡部3級は左辺の駒をほぐせればうまい。 54 8四歩(83) ( 0:00/00:00:00) *▲9七角にすぐ△8四歩を反発して中井六段は紅茶を飲む。 55 7五角(97) ( 0:00/00:00:00) 56 8五歩(84) ( 0:00/00:00:00) 57 6八銀(79) ( 0:00/00:00:00) *先手は後手の動きに乗じて駒を活用できた。玉頭が厚くなっただけでなく、2九飛の横利きが通ってきた。 58 7四歩打 ( 0:00/00:00:00) *先手に歩調を合わせるなら△4二銀が考えられた。 59 6六角(75) ( 0:00/00:00:00) *左右どちらに引くか難しいところ。渡部3級は右に引いた。 60 6四歩(63) ( 0:00/00:00:00) 61 5六歩(57) ( 0:00/00:00:00) *「先手が相当盛り返していると思います」と早咲さんが言う。 *渡部3級はコーヒーに砂糖を入れて飲んだ。 62 1三角(22) ( 0:00/00:00:00) *時刻は15時20分。残り時間は▲渡部23分、△中井22分。 63 9五歩(96) ( 0:00/00:00:00) *▲9四歩からの端攻めがある。こうなると、後手の方が忙しくなってきた。 *「▲9五歩はいい手ではないでしょうか」と林さん。 64 6五桂(73) ( 0:00/00:00:00) *ゆっくりできないとばかりに桂をぶつけてきた。 *渡部3級は座布団に手をついて前傾姿勢。 65 同 桂(77) ( 0:00/00:00:00) *▲6四桂の筋を見て桂交換に応じる。後手から△7七桂成▲同金とさせる指し方も考えられた。 66 同 歩(64) ( 0:00/00:00:00) 67 5七角(66) ( 0:00/00:00:00) *後手陣は3筋が壁で▲6四桂のキズも抱えている。どうまとめていくのか。 *渡部3級は8七金が遊び気味なのでうまく使いたい。そうすれば▲8九飛から▲8五飛とさばくことも可能だ。 68 6三銀(62) ( 0:00/00:00:00) *中井六段はため息をついた。形勢をどう見ているのだろうか。中井六段は残り15分。渡部3級は考慮中に残り20分を切った。時刻は15時30分を過ぎた。 69 7六金(87) ( 0:00/00:00:00) *遊び駒の活用。他のほとんどの駒は好所についているので、動かすとかえって悪形になる。 *▲7三歩△同金▲4五歩といきなり攻める手もあったようだ。 70 2六歩(25) ( 0:00/00:00:00) *中井六段、歩を突きだして渡部3級をちらり。渡部3級は盤上没我。 *△4二銀と厚くする余裕はないとみたか。 71 1六歩(17) ( 0:00/00:00:00) *じっと。ちょっと考えにくい手だ。 *渡部3級が席を立つと、中井六段は前傾姿勢で息をついた。 72 2五桂(33) ( 0:00/00:00:00) *中井六段の指し手は非常に積極的。自分からどんどん動く。 73 同 桂(37) ( 0:00/00:00:00) 74 同 飛(24) ( 0:00/00:00:00) 75 5五桂打 ( 0:00/00:00:00) *△5四銀なら▲6四桂なので逃げるなら△6四銀しかない。 76 6四銀(63) ( 0:00/00:00:00) *残り時間は▲渡部13分、△中井10分。 *渡部3級は△5四歩から桂を取り切られるとまずい。後続手を放つ必要がある。 77 4五歩(46) ( 0:00/00:00:00) *渡部3級も勢いがいい。先手の理想は▲4四歩△同歩▲1三角成△同香▲3四角の王手飛車取り。他に▲1三角成△同香▲4四桂△同歩▲3四角もある。攻守逆転し、先手が攻勢を握っているようだ。「桂交換で後手を引いたのが痛かったか」と大盤でいわれている。 78 2二角(13) ( 0:00/00:00:00) *大盤では△3四桂が示されていた。▲3四角を防ぎつつ△4六桂打を狙う。 79 2三歩打 ( 0:00/00:00:00) *平凡に▲3七桂△2三飛▲2四歩と押さえ込むのもあった。 80 3三角(22) ( 0:00/00:00:00) 81 6五金(76) ( 0:00/00:00:00) *3筋を壁にして狙いの攻めを敢行。 82 同 銀(64) ( 0:00/00:00:00) 83 6四桂打 ( 0:00/00:00:00) 84 4二玉(52) ( 0:00/00:00:00) *△6一玉は▲7二桂成△同玉▲8四角の筋があって、後手はもちそうにない。 85 7二桂成(64) ( 0:00/00:00:00) *急に指し手が早くなった。次の▲6二成桂が厳しい。△2三金と広くすると、▲3五金がある。 86 2三金(32) ( 0:00/00:00:00) *体を揺らして読みを入れる中井六段。▲3五金が見えているが仕方なかったか。 *大盤でも「▲3五金が厳しい」といわれている。先手が飛車を持てば▲6二飛の王手銀取りが痛打になる。 87 3五金打 ( 0:00/00:00:00) *3分ほど読みを入れて金を打った。飛車を詰まして厳しい。 *渡部3級は少し前より、前かがみになって考えている。 *15時55分、中井六段がチェスクロックを見やる。残り時間は2分を切った。渡部3級は残り5分。 *「後手は歩が利く場所がなく、攻めが難しいです」と早咲さん。 88 同 飛(25) ( 0:00/00:00:00) 89 同 角(57) ( 0:00/00:00:00) 90 5四銀(65) ( 0:00/00:00:00) *粘り強い指し方。後手は5筋に歩が打てるようになれば△5七歩▲同玉△6五桂が楽しみだ。 *先手は▲6二成桂が自然な一手。▲5二飛を防いで後手は△3二玉と早逃げすることになりそうだ。他には▲6一飛も有力。 91 6二飛打 ( 0:00/00:00:00) *王手で迫った。▲6一飛で▲5三角成△同玉▲6二飛成の詰みを狙うのもあった。 92 5二金打 ( 0:00/00:00:00) *△5二桂は▲6三桂成が5三を狙って厳しかった。 93 6一飛成(62) ( 0:00/00:00:00) *駒を打たせて▲6二成桂を厳しくする。 *16時過ぎ、中井六段は1分将棋に入った。渡部3級は残り3分。 94 5一金(52) ( 0:00/00:00:00) *△5一金打では攻めがなくなってしまう。ぎりぎりの頑張りを見せる。 *大盤では▲9一竜から▲2五香が幸便といわれている。自然に挟撃態勢を築ける。 *ここで渡部3級も1分将棋に入った。 95 同 龍(61) ( 0:00/00:00:00) *時間を使って決めに出た。しかし、この手は飛車を渡すことと、△5七歩を与えることの2点で怖い攻めでもある。 96 同 玉(42) ( 0:00/00:00:00) 97 5三角成(35) ( 0:00/00:00:00) 98 5七歩打 ( 0:00/00:00:00) *ノータイムで王手。これへの応手が悩ましい。 *後手は▲5二金の詰めろの受け方が難しい。△4一玉も▲5四馬や▲4三桂成の追撃がある。 99 4八玉(58) ( 0:00/00:00:00) 100 4一玉(51) ( 0:00/00:00:00) 101 5四馬(53) ( 0:00/00:00:00) *攻防手。ただ、これが後手玉への詰めろになっているかどうか。 102 7八飛打 ( 0:00/00:00:00) *先手に駒を使わせようとする。 103 5二銀打 ( 0:00/00:00:00) *強気強気にいく。▲7九銀打から▲4三桂成をみるのもあった。 104 3二玉(41) ( 0:00/00:00:00) *△5二同玉は▲4三馬△4一玉▲5二金まで。逃げるしかない。 105 4三桂成(55) ( 0:00/00:00:00) 106 2二玉(32) ( 0:00/00:00:00) *手に乗って安全な位置へ。 107 3三成桂(43) ( 0:00/00:00:00) 108 同 金(23) ( 0:00/00:00:00) *▲7七角の攻防手で勝ちに行くつもりだろうか。 109 2六飛(29) ( 0:00/00:00:00) 110 2五歩打 ( 0:00/00:00:00) *先手は▲2六飛の王手で先手玉が楽になった。しかし、飛車銀両取りで忙しくした面もある。 111 同 飛(26) ( 0:00/00:00:00) 112 2四歩打 ( 0:00/00:00:00) *大盤でも先手のはっきりした勝ちを見つけていない。 113 7七角打 ( 0:00/00:00:00) *▲3五飛は△6八飛成▲3七玉△3四桂が詰めろ逃れの詰めろで逆転模様だった。 114 同 飛成(78) ( 0:00/00:00:00) *▲7七同銀△2五歩の局面は後手玉が詰まない。大盤では「事件発生か」の雰囲気。 115 同 銀(68) ( 0:00/00:00:00) 116 2五歩(24) ( 0:00/00:00:00) *▲2一飛△1三玉の局面は後手玉に詰みがない。ただし、先手玉は上が厚い。どちらが勝ちなのだろうか。 117 2一飛打 ( 0:00/00:00:00) *△1三玉は▲1一飛成とされる。それを拒否するなら△1二玉。 118 1二玉(22) ( 0:00/00:00:00) *強い手で応じた。▲3一飛成で受けなしと思いきや、大盤で△5八歩成▲同玉△5七金▲同玉△7五角の王手飛車取りが示されている。 119 3一飛成(21) ( 0:00/00:00:00) *頬に右手を当てて考えていた渡部3級、銀を取る。受けなしに思えてまだ後手に手段はある。 120 7八飛打 ( 0:00/00:00:00) *△5八歩成が示されていたが、中井六段は飛車打ちから入った。 *中井六段が前かがみになる。 121 3七玉(48) ( 0:00/00:00:00) *大洋へ逃げ込む。5四馬が攻防に利いている。 122 5九角打 ( 0:00/00:00:00) *△2六金は▲4六玉△1三角▲2四歩で△3一角に▲2三金から詰まされてしまうところだった。 123 2八玉(37) ( 0:00/00:00:00) *危なそうな方へ。それでも渡部3級は詰まないとみた。 124 3七金打 ( 0:00/00:00:00) *秒に追われながら金を放り込んだ。 125 1七玉(28) ( 0:00/00:00:00) *桂3枚では王手がこない。渡部3級は不安気に右手で頬を当てているが、しっかり読んでいた。 *「負けました」と中井六段が告げて頭を下げた。渡部3級が際どい終盤戦を制して初優勝を決めた。終局時刻は16時28分。消費時間はともに90分。 126 投了 ( 0:00/00:00:00) まで125手で先手の勝ち