# --- Kifu for Windows V6.32 棋譜ファイル --- 開始日時:2009/2/01 10:00 棋戦:第1期天河戦 持ち時間:2時間 消費時間:95▲120△120 場所:駒込サロン 手合割:平手   先手:北尾まどか初段 後手:石橋幸緒王位 手数----指手-- *第1回天河戦本戦1回戦。予選Aブロックを2連勝で通過した石橋幸緒王位とDブロックを2勝1敗で通過した北尾まどか初段の対戦。持ち時間はチェスクロック使用で各2時間、秒読みは60秒。対局開始は2月1日10時。 * *9時50分に石橋王位が着席し腕を組んで盤を見つめていた。 *5分後に北尾初段が着席し、一礼して上座の石橋が駒袋を開ける。両者とも大橋流で駒を並べた。 *対局30分前には振り駒が行われ、と金が3枚出て北尾が先手となった。 * * *(棋譜・コメント入力=笠井友貴) 1 7六歩(77) *北尾はすぐに▲7六歩。 *初手は決めていたのだろう。 2 3四歩(33) *対する石橋は大きく息を吐いて一呼吸置いて△3四歩。 3 2六歩(27) *二人の過去の対戦成績は石橋の3勝(公式戦1局、1dayトーナメント2局)。 *北尾は対局前に「そろそろ勝ちたい」と意気込みを見せていた。 4 4四歩(43) *石橋は北尾とは普段は仲の良い理事仲間。 *「しかし盤上では厳しくいきたい」と笑顔で語ってくれた。 5 4八銀(39) *開始してからチェスクロックに不具合が生じたが、北尾の指摘によりすぐ取り替えられた。 6 4二銀(31) *ここ数日は東京はお天気が悪かったが、今日は快晴。 *絶好の将棋日和だ。 7 5六歩(57) *本局の記録係は慶應大学二年生の濱田かおりさん。 *字がとてもきれいでかわいらしい女性だ。 8 5四歩(53) *中継・棋譜コメントはわたくし笠井が務めさせていただきます。 * *初めてですので至らない点も多々あるかと思いますがよろしくお願いいたします。 9 6八銀(79) 10 5二飛(82) *石橋は中飛車に。 11 5八金(49) *北尾に「ファンの皆さんに一言お願いします」と言うと *「う〜ん、なんだろ、ブログに書いちゃったからなぁ」とのこと。 * *北尾初段の熱いメッセージはこちらです。 *http://ameblo.jp/madoka-shogi 12 6二玉(51) 13 9六歩(97) 14 9四歩(93) *ここまであまり時間を使わずに手を進めてきた北尾だが、ここでじっと考え込んでいる。 *どのような囲い、構想にするかはるか先を考えているのだろう。 15 5七銀(68) 16 7二玉(62) 17 6八玉(59) 18 8二玉(72) 19 7八玉(68) 20 7二銀(71) 21 2五歩(26) 22 3三角(22) 23 3六歩(37) 24 4三銀(42) 25 4六歩(47) 26 3二金(41) *最近はゴキゲン中飛車が隆盛を見せているが、本局の石橋はクラシックなものを採用。 *石橋は後手番のときは中飛車を用いることが多いようだ。 27 6八金(69) 28 6四歩(63) *石橋は年明けから風邪をひいていたという。 *本局中にも時折咳をしている。 29 4七銀(48) 30 6三銀(72) *消費時間は両者とも15分。 31 4五歩(46) *ここで! *相手の陣形が乱れた瞬間に仕掛けるのがセオリー。 *北尾は着手後すぐに席を立った。 *「う〜ん?」と唸る石橋。 *ここは考え所だ。 * *駒がぶつかったときは、取る手・逃げる手・ほっとく手の三通りがあると教わった。 *ここでは取る手とほっとく手がある。 *前者の変化の一例は、△4五同歩▲3三角成△同桂▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2八飛と一歩を補充し▲4一角や▲4四歩を含みに戦うのだろう。 * *後者は△7二金だろうか。石橋は玉衛を安定させたい。 32 同 歩(44) 33 3三角成(88) 34 同 桂(21) 35 2四歩(25) 36 同 歩(23) *ここは取る一手。 * *ここで北尾は長考している。取った後の変化を考えているのだろう。 37 4一角打 *と思ったら▲4一角! * *これは面白い将棋になりそうだ。 * * *※ここで△2五桂もあったようだ。後手陣に飛車を打ってもあまり効果がない。 38 6二飛(52) *ここまでの消費時間は両者とも40分。 * *さぁここからが北尾の腕の見せ所だ。 *うまく指さないと先に角を打った効力を発揮できない展開となってしまう。 39 2四飛(28) 40 2三歩打 *ここでじっと北尾が考え込んでいる。 *4三の銀の効きがなくなれば▲3二角成〜▲2三飛成で竜を作れる。 *ので▲4四歩と打ちたいところだが飛車をとられてうまくいかないだろう。 * *一旦は飛車を引きたいところだが果たして。 41 3二角成(41) 42 同 銀(43) 43 3四飛(24) *ガンガンいく。 *角金交換だが次の▲5三金が狙い。しかし△5二金などと受けられたらどう指すのだろうか。 44 5二金(61) *ここまでの消費時間は▲60分△47分。 45 4四歩打 *冷静に。 *北尾はここの拠点が大きいと見ている。石橋はここさえ凌いでしまえば駒得が生きる展開となるだろう。 * *※「結構やれるかなと思ったんだけど、感覚悪いかな?」の北尾のコメントに周囲から笑顔の大ブーイング。石橋はここでは余せると思っていたようだ。 46 4二金(52) *これは3三の地点を守った一手。 *つまり▲4三金と打ち込むと△同銀ととることが出来る。金の効きがあり、3三に飛車が成りこめないという仕組みだ。 *以下は▲同歩成△同金と進むと飛車が死ぬ。 * *ここで昼食休憩に入った。 *消費時間は▲61分△66分。休憩後、13時に再開される。 47 2四歩打 *定刻13時に濱田さんの宣言とともに対局が再開された。 *再開前から両者は盤の前に座って考え込んでいたが、再開後も北尾は考え続けている。 *午前中は下ろしていた髪をポニーテールにしている。盤を見つめる姿が凛々しくてかっこいい。 48 6一飛(62) *▲2四歩は予想通りだったのか、この手はすぐに着手された。 *△2四同歩は▲同飛で、窮屈にしていた大魚を大海原に逃してしまう。 *▲2三歩成は△同銀で恐くないので△6一飛は腰の据わった一手。正確に凌ぎきりたい。 49 3七桂(29) *攻め駒が少ないのでこの桂を活用。 *△2八角が見えているだけに気持ち悪いが、この桂が生きれば後手玉も薄いのでなんとかなりそうだ。 50 7一角打 *次の狙いは△5二角▲3五飛△4四角だろうか。 *ここまでくると48手目の△6一飛の意味が段々わかってくる。 *3一に飛車が効いているのも大きい。先手は暴れたいので▲4五桂△同桂▲2三歩成などとしたいが△同銀で3一に飛車が成れない。 * 51 5五歩(56) *戦線を拡大させたい。 *△4四角と出られたときの角の効きを事前に遮断している意味もあるだろう。 52 同 歩(54) 53 6六銀(57) 54 5四銀(63) *<対局前のコメント> *I:「普段どんな勉強をなさっていますか?」 *石橋:「9手詰めくらいまでの詰将棋の本が3〜400冊あるので整理しながら読み直したりしています。ここ一週間はvs(一対一で指すこと)を2〜3回しました。」 *北尾:「詰将棋カレンダーを解いてます☆」 * *大好評の詰将棋カレンダーは下記でお求めになれます。 *https://www.joshi-shogi.com/ec/ * *ここで北尾は残り5分をきった。 * * *※ここで▲5五銀〜▲4三銀〜▲4二銀の変化が検討されたが、やはりここでは先手が足りてないようだ。 55 2二金打 *およそ20分の長考で、半ば投げやりに金を放り込んだ。 *次に▲3二金△同金▲4三銀△同銀▲同歩成△同金▲5二銀などもありそうだ。もちろん▲2三歩成もある。 * *後手は手が広いだけに悩みどころだ。 56 6五歩(64) 57 5七銀(66) 58 2四歩(23) 59 3二金(22) 60 同 金(42) 61 5二銀打 62 2一飛(61) 63 4三歩成(44) 64 同 銀(54) 65 同 銀成(52) 66 同 金(32) *ここで北尾は持ち時間を使いきった。 *これより一手60秒未満で指さなければならない。 67 6四飛(34) 68 5三金(43) *▲3二銀を回避しつつ飛車成りも受ける気持ちのよい一手。 69 3四飛(64) *例えば△3二歩などと受けると▲4五桂△同桂▲3二飛成などがあるため注意が必要。 * * *※△4二金と受ける手のほうがよかったか。北尾は▲3三飛成△同金▲4五桂とする予定だったらしい。 70 4三金(53) 71 6四飛(34) *これは・・・。 72 5三角(71) *石橋は千日手を避けた。指しやすいとみているのだろう。 73 6三飛成(64) 74 7二銀打 75 6五龍(63) 76 6四歩打 77 6六龍(65) 78 5四金(43) 79 7七桂(89) *現時点での駒割は角+歩二枚と銀の交換で石橋が駒得している。 *押さえ込みにも成功した石橋ペースか。 80 2五桂(33) 81 同 桂(37) 82 同 歩(24) 83 4三銀打 *駒音高く、銀。北尾は何が何でも食いついていきたい。 *ここで北尾は上着を脱いでノースリーブになった。両者前傾姿勢で盤上没我というかんじだ。 * *△4四金だと6四の地点が薄くなるので若干不安だ。 84 4四金打 85 5二銀成(43) 86 3一角(53) *▲4二歩などと打って攻め駒を増やすか。 87 4二歩打 88 2三飛(21) 89 4一歩成(42) 90 2二角(31) 91 4二と(41) 92 1四歩(13) *次に▲3二とはまずいので角の行き場を確保する。 93 6二成銀(52) 94 6五歩(64) *ここで攻めに転じた。 *後手はどこかで二枚の金をほぐして角にカツを入れたい。 95 7五龍(66) 96 5三金(54) 97 5二と(42) 98 6三金(53) 99 6四桂打 *これは食いつかれたか・・・・? 100 6二金(63) 101 同 と(52) 102 6三銀(72) *これはパンチが入ったと言えそうだ。 *▲同とから端に玉を寄せれる。 *これより石橋が秒読みに入った。 103 同 と(62) 104 同 飛(23) *これは▲7一銀から詰み。 105 7二金打 106 9二玉(82) 107 8二銀打 108 投了 *まで15時08分、石橋が駒台に手を置いて「負けました」と投了を告げた。以下は▲8一銀不成〜▲8五桂や、端歩を突く筋などあり、投了やむなしということだろう。 *消費時間はそれぞれ120分。石橋、凌ぎきれず無念にも苦杯をなめた。 *終局直後「(自分に対して)バカすぎる!」と一言。感想戦でも終始無念さを滲ませるコメントばかりだった。 * *感想戦は30分ほど行われた。 *北尾初段は二回戦で成田女子アマ王位と対戦する。 まで107手で先手の勝ち