# --- Kifu for Windows (Pro) V6.29 棋譜ファイル --- 開始日時:2009/1/06 14:00 終了日時:2009/1/06 15:56 棋戦:第1期天河戦 持ち時間:0時間40分 消費時間:141▲40△40 場所:駒込サロン 手合割:平手   先手:成田弥穂アマ 後手:中倉宏美初段 手数----指手-- *本局は第1期天河戦Cブロック2回戦の中倉宏美初段−成田弥穂アマ戦。持時間各40分、使い切ると1手60秒の秒読み。 *中倉初段は鹿野圭生初段を、成田アマは船戸陽子二段を破っている。本局の勝者は予選通過となる。 *振り駒の結果、と金が3枚出て成田アマの先手に決まった。両者大橋流で駒を並べて対局開始を待つ。 *(棋譜・コメント入力=銀杏) 1 5六歩(57) *そろりと歩を伸ばした。 *1回戦と同じ出だしだ。 2 3四歩(33) *中倉は角道を開けた。 3 5八飛(28) *中飛車宣言。 4 6二銀(71) *中倉の姉の彰子初段は昨年12月に行われたBブロックで2勝1敗の成績を挙げ、一足先に予選通過している。 *姉妹で予選通過なるか。 5 7六歩(77) *成田アマはLPSAが主催する女子アマ王位戦で優勝し、本棋戦の参加資格を得た。 *そのほかにも第28回・第29回の中学生選抜選手権女子の部優勝や第38回女流アマ名人戦で準優勝するなどの活躍。 6 4二玉(51) *成田アマは1回戦で5筋位取り中飛車を採用し、船戸陽子二段の居飛車穴熊を破っている。 *中倉は1回戦で鹿野圭生初段の四間飛車を居飛車穴熊で破っている。 7 4八玉(59) 8 8四歩(83) 9 5五歩(56) *5筋の位を取りながら角道を止めて、△8五歩に▲7七角を用意している。 10 4四歩(43) *持久戦を目指す。 *慎重な指し方。 11 6八銀(79) *後手が角道を止めたので、銀を上がれる。もし4三歩の形だったら、△5四歩(▲同歩は△8八角成)があるところだ。 12 5二金(61) 13 3八玉(48) 14 3二玉(42) 15 5七銀(68) 16 8五歩(84) 17 7七角(88) 18 4三金(52) 19 5六銀(57) *位を取ったら位の確保。5筋で棒銀戦法をやっているような駒組みで攻撃力があり、また、受けにも利いている。 20 3三角(22) 21 2八玉(38) 22 2二玉(32) *互いに玉を2筋へ移動させた。 23 3八銀(39) *成田アマは手つきはそろりとしているが、指し手はしっかりしている。 24 3二金(41) 25 4六歩(47) 26 1二香(11) *中倉は穴熊を目指す。1回戦の▲成田―△船戸戦と似た展開になりそうだ。 27 6八金(69) 28 1一玉(22) 29 5七金(68) *左金のさばきは中飛車の課題。5八〜4七とするよりも1手多くかかるが、高美濃囲いに陣形を発展させていく。 *消費時間は成田アマ3分、中倉5分。 *中倉は右手を口に当てて考えている。 30 2二銀(31) *3分ほど考えて銀を上がった。 31 4七金(57) 32 6四歩(63) 33 3六歩(37) 34 7四歩(73) *△7三桂や△7二飛のさばきを狙う。 *前手△6四歩で先に△7四歩と突くと▲6五銀△7三銀(△8四飛は▲9五角がある)▲5四歩のさばきを許してしまう。 35 3七桂(29) 36 5一銀(62) *中倉は攻め味を作ってから陣形を充実させていく。△4二銀〜△3一銀右の「松尾流穴熊」を目指している。 37 6六歩(67) *成田アマ、1筋の端歩を省略して攻めの形を整えていく。 38 9四歩(93) *早く△4二銀とくっつけたいところだが、▲6八飛△7三桂▲9五角△8三飛▲7五歩△同歩▲7八飛といったさばきを警戒したか。 39 6五歩(66) *スキありと見て動いた。このまま戦いになれば、5一銀を負担にできそうだ。 *消費時間は成田アマ6分、中倉12分。 *中倉は△8六歩のタイミングが難しい。△8六歩▲同歩△6五歩だと▲6四歩と8筋で渡した歩を垂らされるかもしれない。ここは腕の見せどころ。中倉はジックリと考えている。 *成田アマは表情を変えず、ゆっくりとお茶を飲んだ。 40 8六歩(85) *10分ほどの長考で△8六歩と突き捨てた。 *先手の角がいなくなった時にいつでも△8六飛と走れるようにしている。 *中倉は険しい表情で考えている。 *▲同歩に△7五歩▲同歩△6五歩▲同銀△6六歩のような反撃を狙っているのだろう。 41 同 角(77) *時刻は14時30分。 *成田アマは角を5三に利かす。△6五歩には▲6四歩や▲5四歩△同歩▲6五銀を狙いにしている。しかし、その半面、角が質駒になった意味もある。 42 6五歩(64) *消費時間は成田アマ9分、中倉24分。 43 同 銀(56) *落ち着いて歩を取り返す。 *この瞬間に手がないようでは後手は苦しそう。△6六歩や△7三桂、△8六飛を織り交ぜて反撃したい。 44 3五歩(34) *高美濃の急所を突いた。仮に▲同歩△3六歩▲同金△8六飛▲同歩△6九角となれば面白い。 45 同 歩(36) *落ち着いて歩を払った。 46 3六歩打 47 2五桂(37) *3六歩は取れないので角取りにかわす。 48 4二角(33) *▲5四歩の攻めに備えながら逃げる。 *△1五角と出る手もあったか。 49 6四歩打 *やんわり。△5四歩のような決戦も防いでいる。 *1回戦の対船戸戦でも成田アマのと金攻めが目立った。本局もと金作りを目指す。 *中倉は忙しい。△2四歩や△8六飛▲同歩に△6七角や△6九角(▲5九飛なら△4七角成▲同銀△3七金で決まる)などの手段で攻めを狙いたい。 *中倉は考慮中に残り10分を切った。 50 8六飛(82) 51 同 歩(87) 52 6九角打 *残り時間は成田アマ29分、中倉8分。 53 4八飛(58) *△4七角成に▲同飛を用意。 54 1五角(42) *いったん△4二角と引いてから△1五角と出る屈伸運動。大駒がさばけて後手の切れ筋はなくなりそうだ。 *成田アマの6四の垂れ歩は間に合わない展開か。△1五角があってみると前手▲4八飛で▲5七飛の方が良かったか。 55 5六銀(65) *6五銀は攻めに使えそうにない。受けにスイッチ。 *柔軟な一着。 56 4七角成(69) *穴熊流の角切り。一気の寄せを狙う。 57 同 飛(48) 58 3七金打 59 同 銀(38) 60 同 歩成(36) 61 同 飛(47) 62 同 角成(15) 63 同 玉(28) *先手玉が非常に薄い格好になってしまった。 64 8七飛打 *王手桂取り。駒を補充しながら攻めをつなげようとしている。 65 4七飛打 *4九金にヒモを付けて粘り強い。▲6七角は△7八銀がある。 66 8九飛成(87) *中倉、表情は険しいが、落ち着いてお茶を飲んだ。 *成田アマは自陣が弱いため攻めに転じにくい。 *▲6三角と打って攻防に角を利かしたい。 *残り時間は成田アマ23分、中倉5分。 67 4一角打 *成田アマは金取りに迫る。 68 4二金(43) 69 6三角成(41) *馬を自陣に利かす。角や馬を敵陣から自陣に利かす手法は振り飛車ではよく出てくる。▲8一馬から▲3四桂と攻める狙いもある。 *成田アマはさほど表情を変えずに考えている。 70 8六龍(89) *8一桂にヒモを付けた。それによって、次の△5二銀の味が良くなった。また△7六龍と活用することもできる。 71 6五角打 *2枚目の攻防の角。 *角と銀桂の2枚換えの上、陣形が弱い成田アマだが、すべての駒を攻防に使って粘り強い指し回しだ。 *中倉、残り1分を切った。 72 2四桂打 73 8七歩打 *龍を追い返そうとする。 74 8五龍(86) *角を質駒にする。 75 4八玉(37) *「玉の早逃げ八手の得あり」。△3六銀の王手飛車をさけた。 *中倉はここから1分将棋。後手の攻め駒が少ないためまだまだ難しい。成田アマは残り17分。 76 6六歩打 *垂れ歩を放つ。と金ができれば大きい。 77 3四歩(35) *後手にプレッシャーをかける。 78 6五龍(85) *決めにいった。 79 同 銀(56) 80 3六角打 *4七飛や6三馬、2五桂に当てて角を打つ。▲同馬△同桂▲5七玉だろうか。 81 同 馬(63) *成田アマは攻め合いを目指すよりも、後手の攻めをうまくかわしたい。 82 同 桂(24) *玉の逃げ場所は6箇所。どこに逃げるか。 83 5七玉(48) *▲6三歩成や▲7四銀と上部開拓できるため、入玉が狙える。 *ここで▲3九玉や▲5九玉は悪手の類に入る。玉は下段に落とせを受け側が実践してはいけない。 84 7七角打 *中倉の攻めはつながるかどうかスレスレの線をいっている。ここで▲8四角が利くかどうか。 85 6三角打 *3六桂を狙う。この桂を引っこ抜ければ、また▲4八玉から▲3七玉と逃げ込める。 86 6七歩成(66) 87 同 玉(57) 88 9九角成(77) *△6六銀も考えられたが香を取った。 89 3六角成(63) *成田アマの指し手は早い。残り13分。 90 7三桂(81) *遊び駒の活用。 91 5六銀(65) 92 8九馬(99) *△6五香も考えられたが、中倉は馬を寄せた。 93 5七玉(67) 94 6五銀打 *食らいつく。攻めがつながるかどうか。 *▲6七銀は△6六香▲同銀△5六馬がある。 *▲6五同銀は△同桂▲6六玉△5六銀だろうか。 *成田アマは考慮中に残り10分を切った。 95 6七金打 *4分ほど考えて丁寧に駒を投入した。 96 5六銀(65) 97 同 金(67) *今度△6五銀は▲同銀△同桂▲6六玉のときに先手玉を押さえる駒がない 98 6五香打 *金の弱点を突く。5六「金」なので6七が弱い。放っておくと△5六馬▲同玉△6六金がある。 *▲6六桂などは△6七銀と食いつける。 *▲4五歩から▲4六玉とするのも怖いところか。 *成田アマ、残り5分を切った。成田アマは右手をほおに当てて考えている。しばらくたって、成田アマは残り2分を切った。6分以上考えている。 99 3三桂打 *攻め合いにシフトチェンジ。しかし、△5六馬は激痛だ。 100 5六馬(89) *これが取れれば切れ筋はなくなった。 101 4八玉(57) 102 3三金(42) *一気の寄せを目指す取り方。△3四馬もあった。 *▲同歩成が詰めろではないので△2四桂とするつもりだろう。 103 同 歩成(34) 104 2四桂打 *クロスカウンターといった感じの桂打ち。後手玉は▲2二と△同金で絶対詰まない形なのを生かす。成田アマ、しのぎきれるか。 *成田アマも1分将棋に入った。 105 3二と(33) *開き直った。 *成田アマは上部を厚くして玉を4四〜5三に逃げ切れるかどうか。 106 3六桂(24) 107 3七玉(48) *詰むや詰まざるや。 *△4七馬▲同玉△5六角の筋か。 108 2八角打 *※△4七馬▲同玉△5六角の筋で詰んでいたようだ。しかし、上部を押さえている5六馬を盤上から消す順は実戦心理として指しにくい。 109 2六玉(37) *▲3六玉は△4七馬がある。この一手だ。 110 1五銀打 *秒に追われ、迷ったように銀を打った。 *※△3四馬が感想戦で示されていた。詰めろ逃れ詰めろで、これならまだ難しかったか。 111 同 玉(26) 112 1四歩(13) 113 2六玉(15) *△1五金▲3五玉のとき△4六角成と迫るのだろうか。 114 1五金打 115 3五玉(26) *これは先手玉が詰まなそうだが 116 2五金(15) 117 同 玉(35) 118 2四歩(23) *王手をかけ続ける中倉。後手玉が詰めろでなければ、先手玉に詰めろをかければよい。 119 3五玉(25) 120 4三桂打 *王手で4三の地点を埋めて自陣のスキを消す。 121 4四玉(35) *強く取る。▲2六玉は△4七馬のときに後手玉が詰むか微妙だ。 *▲4四玉なら▲5三玉〜▲6三玉と横ばいで逃げられるし、玉を攻めに使うこともできる。 122 2三馬(56) *つらい一着だが粘りに出る。 123 8二飛打 *▲2二とからの詰めろ。 *中倉は受け駒がない。秒読みのブザーが追い立てる。 124 1七角成(28) 125 同 香(19) 126 6二歩打 *執念の頑張り。 127 4三玉(44) *と金を守って前進。 128 3三銀(22) *△3四馬からの詰めろ。 129 4五角打 *詰めろを消す攻防手。△同馬なら▲2一とから詰み。 130 4二銀(33) *中倉、必死に攻める。 131 同 と(32) *不詰みを見切って銀を取った。 132 3三馬(23) 133 5三玉(43) *△4二銀は▲6二玉、△4二馬は▲4四玉と逃げられる。 134 4二馬(33) 135 4四玉(53) *先手玉は3五からスルスル下に逃げられる。 *成田アマの玉はいろいろなところを動いている。 136 3三馬(42) 137 3五玉(44) *ここまでくれば安心。 138 3四歩打 139 3六玉(35) 140 2二玉(11) 141 5四角(45) *角のラインを変えて▲3二金からの詰みを狙う。 *ここで中倉の投了となった。 *終局時刻は15時56分。成田アマは見事2連勝で予選通過を決めた。中倉は1勝1敗となり、3回戦に予選通過かける。 142 投了 まで141手で先手の勝ち