# ---- Kifu for Windows V6.29 棋譜ファイル ---- 開始日時:2009/1/06 14:00 終了日時:2009/1/06 15:24 棋戦:第1期天河戦 持ち時間:0時間40分 消費時間:109▲25△40 場所:駒込サロン 手合割:平手   先手:島井咲緒里初段 後手:北尾まどか初段 手数----指手-- *第1回天河戦予選Dブロック2回戦、島井咲緒里初段−北尾まどか初段戦。14時開始。持ち時間はチェスクロック使用で各40分、秒読みは1分。 *振り駒は歩が3枚で島井の先手となった。1回戦の勝者同士の対戦なので勝者は予選通過。敗者は1勝1敗同士の出場者決定戦にまわる。 *(棋譜・コメント入力=桜木) 1 7六歩(77) *「よろしくお願いします」のあいさつのあと、すぐに島井は角道を開けた。 2 3四歩(33) *北尾もすぐに△3四歩と応じた。 3 6六歩(67) *島井は1980年5月15日生まれ。高知県南国市出身。小学生から将棋を始め、アマ大会でたびたび地元代表となる。1996年4月高校生でプロ入り後、しばらくは対局の度に遠征していたが20歳で上京してからは次々とリーグ入りを決める。四間飛車穴熊を得意とし、切れ味鋭い終盤型。教室やインターネット指導対局、テレビ番組聞き手やエッセイ執筆で活躍する。2007年2月に発足した女流棋士ファンクラブ「MINERVA(ミネルヴァ)」担当。 *趣味は音楽鑑賞。愛称「ペコ」。公式戦の通算成績は92勝122敗、勝率0.4299。 4 8四歩(83) *北尾は1980年1月21日生まれ。東京都目黒区出身。 *幼少の頃父に将棋を教わり、高校時代本格的に将棋を始める。2001年4月に女流棋士デビュー。居飛車党で手厚い指しまわしを好む。対振飛車には玉頭位取りが得意戦法。趣味は音楽、ゲーム(バックギャモン)、旅行など幅広い。将棋教室「女流棋士マンデーレッスン」第1期から運営と講師をつとめる。その他テレビ番組聞き手や雑誌等でエッセイ、講座、観戦記多数。座右の銘は「楽遂(らくつい)」。夫は日本将棋連盟棋士・片上大輔五段。公式戦の通算成績は57勝61敗、勝率0.4831。 5 6八飛(28) *1回戦で島井は大庭美樹初段を、北尾は藤田麻衣子1級を、それぞれ降している。 6 6二銀(71) *島井は缶コーヒーとお茶を、北尾はスターバックスコーヒーと缶のお茶を盤側に置いている。 7 4八玉(59) 8 4二玉(51) 9 3八玉(48) 10 3二玉(42) 11 2八玉(38) 12 5四歩(53) 13 7八銀(79) 14 5三銀(62) 15 1八香(19) *迷わず香を上がり穴熊を明示。四間飛車穴熊は島井の十八番だ。 16 3三角(22) 17 6七銀(78) 18 8五歩(84) 19 7七角(88) 20 2二玉(32) 21 1九玉(28) 22 1二香(11) *北尾も穴熊へ。相穴熊の進展。 23 5六銀(67) *銀を出て揺さぶる。うっかり△1一玉は▲4五銀と出られて▲3四銀が受からず一気に先手優勢になる。 24 4四銀(53) *△4四歩と△4四銀の二択。北尾は銀で受けた。 25 4六歩(47) 26 5五歩(54) 27 4七銀(56) 28 1一玉(22) *両者非常に指し手が早い。ここまで開始1分ほど。 29 6五歩(66) *島井はお茶を一口飲んでから角道を開けた。次に▲6四歩がある。 30 8四飛(82) *飛車の横利きで受ける。△6二飛では消極的だ。 31 6六角(77) *揺さぶりをかける。 32 5四飛(84) 33 2八銀(39) *本日の東京は快晴。ビルの3階にあるLPSA駒込サロンの窓の外は青い空が広がっている。 34 2二銀(31) 35 3九金(49) 36 5一金(61) 37 5八金(69) 38 3五銀(44) *少考後銀を出た。角道を通して△5六歩の決戦もみている。着手後、北尾は席を立った。 *ここまでの消費時間は島井4分、北尾9分。 39 4八金(58) 40 4二金(51) *離れ駒を作らないように金を玉に近づける。 41 9八香(99) *あらかじめ角筋を避けた。 42 3一金(41) *じりじりと合体していく。 43 7五角(66) *▲9八香はこの角が狙いだったようだ。次に▲6四歩△同歩▲同飛のさばきがある。のちにこの角は守備の金と差し違えられる。△7四歩は▲8四角として▲6二角成が生じる。 44 4四飛(54) *少考後、歩頭に飛車を寄った。見かけない形だが△4六銀からさばくつもりだ。以下▲4六同銀△同飛と進めば△5九銀と△7六飛が生じて後手ペースになりそうだ。 45 6四歩(65) *島井の指し手は早い。すぐに歩を突いた。△6四同歩▲同飛と進むなら△4四飛の一手はさほど利いていない。 *北尾の考慮中に持ち時間が20分を切った。島井はまだ5分ほどしか使っていない。 46 7四歩(73) *じっくり考えた末に△7四歩。 47 8四角(75) *間髪入れずに角を出る。 48 4六銀(35) *強く銀を出た。▲6三歩成が残るので大胆な一手だ。 49 3八銀(47) *やわらかく銀を引いた。こうなると歩越し飛車は4筋に歩が使えないぶん迫力に欠ける。▲4六同銀△同飛▲6三歩成も考えられたが△5九銀がイヤだったのだろうか。島井はこの手を指して「失礼します」と席を立った。 50 6四飛(44) *△6四飛は島井が戻ってくる前に指された。北尾は相手がいない盤上をじっと見つめている。 51 同 飛(68) 52 同 歩(63) 53 5一角成(84) *ここまでの消費時間は島井7分、北尾28分とだいぶ差がついてきた。 54 6八飛打 55 7一飛打 *一直線の攻め合い。 56 9八飛成(68) 57 8一飛成(71) *ここまでの消費時間は島井8分、北尾34分。 *北尾が考えている。△8九龍の前に△5六歩▲同歩△5七歩と利かせたいところか。 * *※△5六歩▲同歩△5七歩は「▲5四桂と勝負するつもりだった」と島井。△3二金寄にはもらった歩を4二に垂らせる。 58 5二香打 *じっくり考えて香を打った。単に▲5四桂、あるいは▲4二馬から▲5四桂を警戒したか。 * *※▲5四桂を防いだものだがやや疑問だった。△8九龍▲9一龍△2四香と制空権を握っておくところだった。 59 9一龍(81) 60 5六歩(55) 61 同 歩(57) 62 6六角(33) *突き捨てて角。 63 4九金(48) 64 8九龍(98) 65 2六香打 *ここで北尾は持ち時間を使い切り、1手1分の秒読みに入った。 66 3九角成(66) *いきなり行った。 *島井はまだ31分を残している。 67 同 金(49) 68 4七桂打 *くいつく。▲4九金なら△3九金だ。 69 6六角打 *少考で角。3九に利かせつつ、敵玉をにらんでいる。▲2三香成が▲2二香成△同金▲2三桂までの詰めろになる。 70 5五歩打 *じっと角道を止めた。ここで手番は島井に渡った。 71 4二馬(51) *いきなりスピードアップ! 自陣はしばらく安全。 72 同 金(31) 73 2三香成(26) *連続の駒捨て。これで決まるのか? *4七桂が質駒なのが島井の狙い目。 74 同 銀(22) 75 3一金打 *単純な詰めろ。△2二金か軽く△2二玉か。 76 4一香打 *すぐ取られる位置だが、犠打のような一着。△2二金は▲1五桂がイヤだったのだろうか。 *秒読みの北尾に対して、島井はまだ25分残している。 77 1五桂打 78 3九桂成(47) *チェスクロックの電子音の秒読みの中、北尾は金を取った。微妙なタイミング。▲2三桂成は△2九成桂▲同玉△3八銀以下詰みだが、▲2三桂不成もある。 79 同 角(66) 80 2二玉(11) *北尾は玉を立つ。▲2一金には△3三玉から大脱走のつもりだろう。 81 4一金(31) *香を取った。これなら龍を使える。 82 3二金(42) 83 3一金(41) *追撃。△3一同金なら▲2三桂成△同玉▲3一龍で寄り形。 84 3三玉(22) 85 4一龍(91) *すり寄る。5二の香を狙う。北尾はため息をついた。 86 3一金(32) 87 同 龍(41) 88 4四玉(33) *銀を見捨てて逃げ出す。 89 2一龍(31) *▲2三桂成や▲4九香を含みにじっと桂を取った。 90 5七金打 *駒を置いて厚みを築く。後手玉はうまく6七辺りに入り込めば寄らなくなる。 91 2三龍(21) *追いかけずに遠巻きに攻める。 92 5三金打 *のちの▲4三龍の筋を防いだものか。 * *※△4八金打と勝負するところだった。 93 3六金打 *▲4五銀までの詰めろ。 94 4五金打 *▲4五同金△同玉▲3六金△5六玉となれば脱出できそうだが。 95 4九香打 *穴熊を手厚くしながらの攻め。 96 3六金(45) 97 同 歩(37) *4六銀と5七金の両方が取りになっている。 98 5四玉(44) *頑張りを見せる。しかし駒を取られながら攻められているのでつらい。 99 6六銀打 *脱出を防ぐ。 100 4七金打 *秒読みの中、迷いながらも金。 *島井はまだ16分を残している。 101 同 香(49) *駒を取りながらの攻めで着実。 102 同 金(57) 103 5五銀(66) 104 6三玉(54) 105 8三金打 *挟み撃ち。受けが利かない。 106 7一香打 107 8四角(39) *角が出ても先手玉に詰みはない。 108 9一角打 109 6二金打 *詰み。北尾は「負けました」と頭を下げた。島井は2連勝で予選通過。北尾は1勝1敗となり次の一局に本戦入りを懸けることになる。 *「△5三金(92手目)で安心しました。△4八金打とされると…分かりませんでした」と島井。「変な手でしたね。自分で逃げ道をふさいでしまいました」と北尾。 110 投了 まで109手で先手の勝ち