# --- Kifu for Windows V6.40 棋譜ファイル --- 開始日時:2011/1/6 15:00 棋戦:第3期天河戦2回戦 持ち時間:1時間 消費時間:96▲50△60 場所:芝浦サロン 手合割:平手   先手:中澤沙耶アマ 後手:松尾香織初段 手数----指手-- *第3期天河戦はいよいよ2回戦。1回戦で山下カズ子五段を破った中澤沙耶女子アマ王位と、1回戦シードの松尾香織初段が対戦する。2回戦から持ち時間は1時間。切れたら1手60秒以内。振り駒の結果、「と」が3枚出て中澤さんの先手と決まった。 * *(棋譜・コメント入力=青葉) 1 2六歩(27) 2 3四歩(33) 3 4八銀(39) 4 5四歩(53) *▲中澤−△山下戦と同じ立ち上がり。 5 2五歩(26) 6 3三角(22) 7 5六歩(57) 8 2二飛(82) *松尾初段は中飛車ではなく、向かい飛車に振った。 9 6八銀(79) 10 4二銀(31) 11 5七銀(68) *中澤さんはやはり、鳥刺しの作戦。 12 6二玉(51) 13 6八玉(59) 14 7二玉(62) 15 7八玉(68) 16 8二玉(72) 17 4六銀(57) *次に▲4五銀を見せる。 18 4四歩(43) 19 3六歩(37) 20 4三銀(42) 21 7九角(88) *この引き角が鳥刺し戦法には欠かせない。 22 7二銀(71) *松尾初段、美濃囲いに組んで相手の動きを待つ。 23 3五歩(36) *開始5分で駒がぶつかった。 24 同 歩(34) *堂々と応じる。しかし大丈夫だろうか。 25 同 銀(46) 26 4二角(33) *軽くかわして受け流そうとする。▲2四歩△同歩▲同銀ならば△6四角ということか。 27 2六飛(28) *あらかじめ当たりをさけておく。 28 3四歩打 *やって来いという強い手。当然ながら▲2四歩と踏み込まれた際の対策はあるのだろう。 *ここまでの消費時間は両者ともに約9分。 29 2四歩(25) *中澤さん、少し考えて踏み込む。 30 3二金(41) *松尾初段用意の受け。 31 2三歩成(24) 32 同 金(32) 33 4六銀(35) *さてこの応酬はどちらが得をしたのか。松尾初段にとっては、それほど不満のない展開かもしれない。 34 2四金(23) *強く逆襲。 35 3七銀(46) *中澤さん、立て直しをはかる。 36 2五歩打 *手堅くゆく。 37 2八飛(26) *中澤さんの駒が少しずつ下がってゆく。仕掛けはあまりうまくいかなかったようだ。 38 6四角(42) *飛車の斜めのラインを狙う。次に△3五歩から△3六歩と伸ばすことができれば成功。先手としては▲6六歩から▲6五歩と角を追いたいが、玉が薄くなってこころもとない。 39 3六歩打 *じっと辛抱。どうやら松尾初段の作戦勝ちがはっきりしてきたようだ。 40 3三桂(21) *味のよい活用。振り飛車側がこの桂を自然に使うことができれば、よくなることが多い。 41 1六歩(17) *中澤さん、しばらくはじっと辛抱。 42 1四歩(13) *松尾初段、あわてずに端を受ける。 43 4六歩(47) *この手を指した後、紙コップに入れられた中澤さんのお茶がこぼれてしまうハプニング。 44 3五歩(34) *気持ちのよい前進。 45 4七銀(48) 46 3六歩(35) 47 同 銀(47) 48 3五歩打 49 4七銀(36) *依然として、中澤さんはしばらく辛抱するよりない。 50 3四金(24) *機会を見て△4五歩を狙う。 51 2七歩打 *徹底的に辛抱。 52 4五歩(44) *ここまでの消費時間は中澤さん約22分、松尾初段約16分。 53 同 歩(46) 54 同 金(34) *すぐに△4五同桂は▲4六銀で大丈夫だろう。 55 4六歩打 56 4四金(45) *2三にいた金が、自然に中央に。△5五歩▲同歩△同金▲5六歩△5四金まで進めば完成形か。 57 5七角(79) *思い切りのよい中澤さん。この角を使わないことには勝負にならないと見た。次に▲6六角と活用する順がある。しかし△4五歩(▲同歩ならば△同桂で角銀両取り)で攻撃目標になるだけに、怖いところだ。 58 4五歩打 *やはり打ってみたい。 59 4八飛(28) *戦力を4筋に集中。ここで押し戻すことができれば、一気に形勢挽回となりそうだ。しかし現在手番は松尾初段。 *ここまでの消費時間は中澤さん約26分、松尾初段約34分。 60 2六歩(25) *行くならば突き捨ててから。 61 同 歩(27) 62 4六歩(45) *この歩の取り方が難しい。中澤さん、うまく暴れる順はあるか。 63 同 角(57) *頭の丸い角でゆく。 64 4五桂(33) *角交換を避ける順もありそうだったが。 65 6四角(46) *この先どうなるかわからないが、ともかくも角がさばけたのは大きい。 66 同 歩(63) 67 4六銀(37) *ここは逃げる一手。 68 2六飛(22) 69 2八歩打 *中澤さん、依然として苦しそうだが、それでも楽しみの多い局面となってきた。 70 2七歩打 *確実な攻め。ただしこの瞬間は怖い。 71 5八銀(47) *飛車筋を通して▲4五銀を狙う。 72 2八歩成(27) *攻め合いになった。少し前まで完封されそうだった中澤さんにすればやる気の出る展開か。単に▲4五銀は△4七歩▲同飛△4六歩で止めるということだろうか。ならば▲3七桂なども考えられる。 73 3七桂(29) 74 同 桂成(45) 75 同 銀(46) *完全に勝負形。 *ここまでの消費時間は中澤さん約25分、松尾初段約38分。 76 3八と(28) *▲同飛や▲同金は△2九飛成。 77 2六銀(37) *よくもわるくも、取り合いに賭ける。 78 4八と(38) 79 同 金(49) 80 2九飛打 *駒割は互角。手番は松尾初段。 81 2一飛打 *中澤さん、負けずに打ち返す。松尾初段の美濃囲いは、そう堅くはない形。どこかで△5二銀と固める順など考えたい。 82 5二銀(43) *戦いの最中に自陣を整備するのが、上級者の呼吸。ただし手番は中澤さんに回った。▲3三角△4三金▲1一角成などが自然か。▲4二歩も指してみたい。 83 4二歩打 *中澤さんの実力を示す一手。と金攻めは遅いようで早い。 84 5九角打 *スパーク。終盤は駒の損得より速度。▲5九同金は△同飛成で、受けが難しい。またこの瞬間、▲4九歩とは打てない。しかし▲6六角や▲3七角など、攻防に角を打ち返す順などもありそうだ。 85 6六角打 *4八金取りを受けつつ、4四金取り。 86 5五歩(54) *4四金取りを受ける。面白い終盤戦となった。 87 4一歩成(42) *シンプルに行った。△5四桂や△6五歩には▲7五角か。 88 4八角成(59) *松尾初段、決断。 89 同 角(66) 90 4六桂打 *松尾初段が攻めきるかどうか、という展開。 91 3九歩打 *手筋の底歩。 *ここまでの消費時間は中澤さん約45分、松尾初段約56分。 92 5八桂成(46) 93 同 金(69) 94 4七歩打 *底歩に連絡のある駒を攻める。 95 同 金(58) *金が上ずった。5八に金か銀か打たれるのは承知の上。 96 5八銀打 *ここで受けるか攻めるか。 *松尾初段は60分の持ち時間を使い切って、次からは一分将棋。中澤さんも残り10分を切った。終盤の速度計算が重要な場面。いくらでも考えたい。 97 3七金(47) *きわどく逃げる。 98 4七歩打 *追撃。 99 7五角(48) *ここで逃げるのならば、最初の△4七歩で逃げる順もあったか。 100 7四金打 *惜しい金だが、執拗に角を追う。 101 5七角(75) 102 5六歩(55) *松尾初段、さほど時間を使わずに取り込む。 103 6六角(57) *これが逆に金取り。 104 5五金(44) *はっとする手。▲同角に△5七歩成か、あるいは△3九飛成か。 105 同 角(66) 106 3九飛成(29) *次に△6九銀不成や△6九龍▲8八玉△6七銀成などの寄せが厳しい。対して松尾陣はまだ詰めろが来ない。 107 5一と(41) *これが詰めろではない。 108 6九銀(58) *松尾初段勝勢か。 109 7九玉(78) 110 3七龍(39) *この金を補充できるのが大きい。 111 6八金打 *粘りのある受け。これはあせる。 112 4八龍(37) *松尾初段、冷静。 113 6九玉(79) 114 5七歩成(56) *これにて受けなし。松尾初段が辛くも勝利を収めた。終了時刻は17時6分。消費時間は両者ともに1時間(チェスクロック使用)。 115 投了 まで114手で後手の勝ち