# --- Kifu for Windows V6.40 棋譜ファイル --- 開始日時:2011/01/27 14:00 終了日時:2011/01/27 16:34 棋戦:第3期天河戦準決勝 持ち時間:1時間 消費時間:127▲60△60 場所:芝浦サロン 手合割:平手   先手:松尾香織初段 後手:大庭美樹初段 手数----指手-- *14時から始まる天河戦準決勝第2局は、大庭美樹初段と松尾香織初段の対戦。振り駒の結果、「と」が4枚出て松尾初段の先手と決まった。 * *(棋譜・コメント入力=青葉) 1 7六歩(77) 2 3四歩(33) 3 7五歩(76) *松尾は振り飛車党。 4 5四歩(53) *LPSA棋戦における両者の過去の対戦は2回で、いずれも戦型は相振り飛車。 5 6六歩(67) 6 4二銀(31) 7 7八飛(28) 8 5三銀(42) 9 4八玉(59) 10 3二飛(82) *これで相振り飛車確定。 11 5八金(69) 12 7二銀(71) *ここまでの消費時間は両者約3分。 13 3八銀(39) *互いに美濃囲いを組む。 14 3五歩(34) 15 3九玉(48) 16 6二玉(51) 17 6八銀(79) 18 5二金(41) 19 6七銀(68) 20 7一玉(62) 21 9六歩(97) *ここで大庭の手が止まった。その間に告知などを。 *3/21(祝)、ルミエール府中「コンベンションホール飛鳥」にて、今年も「武蔵の国けやきカップ」が開催されます。 * http://joshi-shogi.com/kisen/1day/4th_keyaki.html 22 9四歩(93) *大庭、少し考えて、端を受けた。 *ここまでの消費時間は、松尾約8分、大庭約7分。 23 4六歩(47) *▲4七金の高美濃を目指す。 24 3六歩(35) *▲4七金と上がられる前に。 25 4七金(58) *相手の手に乗って矢倉を目指す。 26 3七歩成(36) 27 同 銀(38) 28 1四歩(13) *間合いをはかる。 29 3八金(49) *△3五歩と押さえられるのを警戒してきらうのならば、▲3六歩と打っておけば無難。 30 6四歩(63) *▲7四歩△6三金と進めば似たような形。 *松尾はここで考える。LPSAでは「天神」の愛称がすっかり定着した松尾。「天河」の称号まで手にすることができるか。 31 7四歩(75) *ここまでの消費時間は松尾約23分、大庭約17分。 *大庭、松尾とも、勝てば初の挑戦者決定戦進出。待ち受ける相手は、強敵の中井広恵六段。さらには三番勝負で、石橋幸緒天河。 32 同 歩(73) *熟慮の末に。 33 同 飛(78) 34 6三金(52) 35 7八飛(74) *ここで△7三銀と上がれば、互いに矢倉。 36 5五歩(54) *5筋の位を取る。次に△5四銀と位を確保できれば、堂々たる構え。 37 7六銀(67) *ならばとこちらへ銀を出る。双方の銀の位置に注目すると、松尾の方が攻撃的な態勢。 38 5四銀(53) *位を取ったら位の確保。 39 3六歩打 *じっとキズを消しておく。 40 4四歩(43) *大庭陣はバランスの取れた構え。 41 7五銀(76) *迫力ある前進。この後、できれば▲8六歩から▲8五歩と伸ばしていきたい。 42 3一角(22) *2二角のままでは角道が何重にも止まっている。そこでこちらに使った。 43 2八玉(39) *攻めの手、受けの手、交互に表れるのが実戦の呼吸。ここまで入城してしまえば、後は強く戦える。 44 1五歩(14) *受けないのならば、詰めておきたい。先手からはさらに▲1八香から▲1九玉の穴熊も見えるが、それは2一桂を2五にまで跳ね出してからの端攻めも生じてくる。 *ここまでの消費時間は松尾約30分、大庭約35分。 45 5六歩(57) *意外なところで駒がぶつかる。 *△5六同歩には▲6五歩(△同歩や△同銀ならば▲4四角が王手香取り)だろうか。 *ところで将棋の中継は、盤側で記者が一人、推測しながらものを言うため、「〜だろうか?」という表記が多くなる。事後に対局者に取材する場合と状況が異なるので、あしからずご了承いただきたい。 * *※「ちょっとやりすぎでしたかね」(松尾初段) 46 5二飛(32) *大庭、少考で飛車を回った。 47 6五歩(66) *本格的な戦いが始まった。角筋を通しつつ、高美濃にはたらきかけていく。 48 同 歩(64) *△6五同銀は▲5五角出が気になる。 49 6四歩打 *ここまでの消費時間は松尾47分、大庭40分。 50 6二金(63) *△6四同金とも取りたいところ。これは大きなくさびが入った。 51 5五歩(56) 52 同 銀(54) 53 7四銀(75) *松尾好調。 54 7三歩打 *飛車筋を止めつつ。 55 6五銀(74) *▲6三歩成△同銀▲同銀成△同金の瞬間、何かありそうにも見えるが、いったんはおとなしく引いた。 56 6六歩打 *これは味のよい垂らし。 57 9七角(88) *浮いている3一角に着目して、▲6三歩成を狙う。 58 1三角(31) *反撃を狙う好位置。△6七歩成の楽しみもあり、現在はいい勝負だろう。 59 5八飛(78) *ギリギリの手。△6七歩成ならば▲5三歩と切り返す。 60 5六歩打 *この堅実さは大庭流。松尾側は忙しそうにも見える。 61 5三歩打 *先手先手で手をつなぐ。 62 同 飛(52) 63 5四歩打 *ゆるまず決めて、松尾、自信ありそうな手つき。 *残り時間は松尾7分、大庭4分。 64 4三飛(53) 65 5六銀(65) 66 同 銀(55) 67 同 飛(58) *きれいにさばけた。 68 5二歩打 *大庭、辛抱。対して松尾側からは、いろいろな攻めが考えられる。 69 3四銀打 *こちらから。 70 4一飛(43) 71 2三銀成(34) *駒得確定。△3一角ならば▲3二成銀。 72 4五歩(44) 73 1三成銀(23) 74 4六歩(45) 75 同 銀(37) 76 1三桂(21) *銀2枚を手にして、カウンターを狙う。 77 2三角打 *攻防の角。大庭は1時間の持ち時間を使い切って、ここから一分将棋。対して松尾は残り2分30秒。 78 2一飛(41) 79 3二角成(23) 80 2五飛(21) *この飛車は中段によく利いている。手に乗って、反撃のチャンスをうかがう。 81 4五歩打 *堅実か、あるいは緩着か。松尾は飛の横利きを止めて、じっと手を渡した。 82 6七歩成(66) *このと金は大きい。 83 3七桂(29) *飛車取りだが。 84 4九銀打 *狙いの反撃。▲2五桂には△同桂で、駒損が大きくとも攻めが続きそうな形。 85 2五桂(37) *松尾はここから一分将棋。 86 同 桂(13) *駒割は▲飛角△銀桂で、松尾が大きな駒得。しかし手番を握って攻めているのは大庭。 87 2一飛打 *攻防の位置。 88 5八銀打 *切れないように、からみついていく。 89 4八金(47) *松尾はここさえしのげば、というところ。 90 3八銀成(49) 91 同 金(48) 92 3七歩打 *一本打ってみたいところだが、善悪は微妙。 93 同 銀(46) 94 同 桂成(25) *△4七金▲2五飛成△5七と、もあったか。 95 同 玉(28) 96 3四桂打 *大庭は攻めが切れたら負け。 97 5三歩成(54) *松尾、あわてた手つき。 98 同 歩(52) 99 6三桂打 *松尾、受けではなく、攻めを選択。△8二玉には▲7一銀か。 100 同 銀(72) 101 同 歩成(64) 102 同 金(62) 103 4三馬(32) *詰めろ桂取り。 104 3一歩打 *▲3一同飛成は△2五桂だが。 105 3四馬(43) *松尾、磐石の形。 106 4六歩打 *上部が抜けているため、これは詰めろではない。 107 3一飛成(21) *松尾勝勢。 108 4七歩成(46) 109 2六玉(37) 110 4三歩打 *望みを捨てずに粘る。 111 同 馬(34) 112 7二銀打 113 7五桂打 114 2四金打 *△1四桂までの詰めろ。 115 6一龍(31) *詰むや詰まざるや。 116 同 銀(72) *▲6三桂不成以下の詰み。 117 6三桂(75) 118 8二玉(71) 119 7一銀打 *ドラマは起こるか。 120 9二玉(82) 121 9三金打 *松尾、間違えない。 122 同 玉(92) 123 8二銀打 124 9二玉(93) 125 8一銀(82) 126 9三玉(92) 127 8五桂打 *以下△8四玉▲7五金までで、後手玉は詰み。 *終了時刻は16時34分。消費時間は両者ともに1時間。 *石橋幸緒天河への挑戦権を目指す第3期天河戦、挑戦者決定戦には中井広恵六段と松尾香織初段が駒を進めた。 128 投了 まで127手で先手の勝ち