# --- Kifu for Windows V6.40 棋譜ファイル --- 開始日時:2012/1/15 10:00 終了日時:2012/1/15 13:23 棋戦:第4期天河戦1回戦 持ち時間:0時間40分 消費時間:222▲40△40 場所:芝浦サロン 手合割:平手   先手:中倉宏美二段 後手:鎌村ちひろアマ 手数----指手-- *第4期天河戦、1回戦最後の一局は、中倉宏美二段に鎌村ちひろ女子アマ王位が挑戦する。 *振り駒の結果、「歩」が3枚出て、中倉二段の先手と決まった。 * *(棋譜・コメント入力=青葉) 1 7六歩(77) *くるま停めて、どこ行こう。 *NTTル・パルク http://www.le-perc.co.jp/ 2 8四歩(83) *鎌村さんは本年度の女子アマ王位。詳しくはこちらをご覧ください。 *http://joshi-shogi.com/gsp_blog/ * *棋風は居飛車党で、攻め将棋。 3 2六歩(27) *三間飛車党の中倉二段、すぐに飛車先の歩を突き出す。用意の作戦があるのだろう。 4 8五歩(84) 5 7七角(88) 6 3四歩(33) 7 8八銀(79) *角換わりになりそう。 8 3二金(41) 9 7八金(69) 10 7七角成(22) *一手損ではない角換わり。 11 同 銀(88) 12 4二銀(31) *ここまでの消費時間は中倉4分、鎌村2分。 13 3八銀(39) 14 7二銀(71) *本日は全国的に大学入試センター試験がおこなわれている。LPSA芝浦サロンの最寄、田町駅近くには東京工業大学田町キャンパスがあり、そちらの会場でも現在、センター試験がおこなわれている。 *鎌村さんは現在、東京大学の2年生。3年時からは建築学科に進むそうだ。 15 1六歩(17) *相手の様子を見る端歩。それにしても長い間中継をしているが、中倉二段の角換わりは、あまり記憶にない。 16 6四歩(63) *腰掛銀を目指す。 17 6八玉(59) *棒銀や早繰り銀がないのを見て、こちらに玉を上がる。 18 6三銀(72) *本局の勝者は2回戦で松尾香織初段と対戦する予定だった。しかし松尾初段が体調不良のため休場することになったため、そのまま準決勝進出となる。 19 2五歩(26) *このタイミングで飛車先を決める。 20 3三銀(42) 21 2七銀(38) *シンプルに棒銀。 22 7四歩(73) *相手が棒銀で来るとわかった以上、できるだけ玉は近づけないのが得策。 23 2六銀(27) 24 7三桂(81) *ここまでの消費時間は中倉4分、鎌村9分。 25 3六歩(37) *シンプルに▲1五銀もあるところ。 26 4四歩(43) *玉を動かさずに迎え撃つ態勢。△4五歩から△4二飛も含みにしている。 27 5八金(49) *仕掛けのタイミングを見計らいつつ、玉を固める。 28 4二飛(82) *鎌村さん、飛車を手にしてからの滞空時間が、少し長かった。ちょっと迷ったか。この飛車回りは、棒銀対策としてしばしば見られる手法。 29 3五歩(36) *開戦。△3五同歩▲同銀△3四歩▲2四歩と進めば、棒銀成功。 30 4五歩(44) *相手陣の薄みを衝こうとする、けん制手段。 31 3四歩(35) 32 同 銀(33) *ここまでの消費時間は中倉24分、鎌村19分。 33 3五歩打 *△4三銀とバックさせれば、相手の飛筋も止まるし、2筋が薄くなる。 * *※中倉二段、△4三銀には▲3七銀と引くつもりだった。 34 5五角打 *▲3七銀と引かれないタイミングで反撃。 35 1八飛(28) *じっと逃げておいて、逆に5五角を逆に攻撃目標とする方針。 36 4四角(55) *継続手。▲3四歩は△2六角で銀の取り合いに。 37 3八飛(18) *▲2八飛は△3五銀がある。次に▲3六飛と受けば、充分な攻撃態勢が望める。 38 4三銀(34) *撤退。 39 3六飛(38) *ここまで進めば、中倉二段に不満のない展開だろう。 40 3三歩打 *▲3四歩の突き出しを防いだ。驚くべき辛抱。 *先手は4四角を攻めたいが、△5四銀左と上がられると、相手の飛筋も通ってくる。そう簡単には攻める手段はなさそうだ。 41 3七銀(26) *これ以上は前に進めない棒銀を立て直すのが本筋。 *ここまでの消費時間は中倉35分、鎌村29分。 42 5四銀(43) *飛筋を通しつつ、前線に駒を配置。 43 7九玉(68) *相手の出方を見つつ、固める。 44 7二金(61) *△6二玉は▲8二角と打ち込まれてしまう。 45 5六歩(57) *角銀にじっとプレッシャーをかける。 46 6二玉(51) *戦場から遠い場所へ玉を移す。 47 6六歩(67) *次に▲6七金右と組めれば、金矢倉の堅陣。ただし、この瞬間は怖い。△6五歩と突っかけられても大丈夫かどうか。 48 6五歩(64) *威勢よく攻めるのが、鎌村さんの棋風。この展開ならば、打った角が遊ぶことはない。 *中倉二段は40分の持ち時間を使い切って、ここから一手60秒以内。鎌村さんは残り7分。 49 6七金(58) *▲6五同歩は△同桂で後手好調。 50 6六歩(65) 51 同 銀(77) 52 6五歩打 *押さえて位を取る。 53 7七銀(66) 54 6四銀(63) *上から圧力をかけてゆく。 55 4八銀(37) *棒銀を守りにつける。次に▲5七銀と上がればしっかりとした形。 56 6三銀(54) *互いに銀を繰り替える。7四の桂頭をケアして、どこかで△7五歩と突く。 57 5七銀(48) 58 7五歩(74) *すぐに行った。 59 同 歩(76) 60 同 銀(64) 61 7六歩打 62 6四銀(75) *相手が待ち受けるところへ、△6六銀と出ていくのは、少しやり過ぎ。じっと引いておく。 63 9六歩(97) *息の長い中盤戦。 64 9四歩(93) *▲9五歩と突き越されると、互いの玉のスペースが大きく違ってくる。 65 4六歩(47) *決断の攻め。相手の飛が待ち受けているところだけに怖い。 * *※鎌村さんの方が手詰まり気味なので、▲3七桂と待つのも有力だったか。 66 同 歩(45) *▲4五歩ならば△7七角成から△4七歩成。 67 同 銀(57) *次こそ▲4五歩と打てるが、その前に△4五歩と打たれると、引くよりなさそうだ。 68 4七歩打 *出てきた駒の裏を衝く。 69 4五歩打 *これは中倉二段が得をしたか。 70 7七角成(44) 71 同 桂(89) 72 4八歩成(47) *大きなと金。しかし、この瞬間は少し甘い。中倉二段が角2枚を手にして、どう反撃するか。 73 3四歩(35) *当然ここから。 74 同 歩(33) *▲1五角と打ってみたい。以下△4一飛には▲3三歩△同桂▲3四飛。 75 1五角打 *厳しい飛車取り。後手陣は、飛車を取られると、あっという間に寄ってしまう。 76 4一飛(42) *当然逃げる。▲4八角は△4七銀がある。よって先手は攻め続けるよりない。 77 7五歩(76) *こちらから。△7五同銀は▲7四歩△同銀▲3四飛が金銀両取りとなる。 78 7六歩打 *両者一分将棋の中、中盤戦の攻防が続く。 79 同 金(67) *金が上ずって、先手陣もずいぶんと薄くなった。 80 1四歩(13) *催促。▲4八角ならば△4七銀。 81 2六角(15) 82 3三金(32) *▲3四飛を消す。次こそ、△4七と。 83 5五歩(56) *相手玉に狙いをつけて。次に▲5四歩と▲7四歩をからめる。 84 3五歩(34) *焦点に突き出し。 * *※「△4七とはつぶされるかと思いました」(鎌村さん) 85 同 角(26) 86 3四銀打 *貴重な戦力をここに投入。 87 1七角(35) 88 3五歩打 *大駒2枚の利きを止める。 89 3七飛(36) *▲3五同銀は△4五銀。よって辛抱。 90 4五銀(34) *それでももちろん、前に出てくる。 91 4二歩打 *連打で飛車先を止める狙い。 92 同 飛(41) 93 4三歩打 94 同 飛(42) 95 4四歩打 *ちょうど歩が足りる。△4四同飛に▲3五銀か。 96 同 飛(43) 97 3五銀(46) *どちらも大駒の利きを通そうとする戦い。 98 4一飛(44) *▲4四銀(△同金ならば▲3二飛成)は△3六歩で止められる。 99 7四歩(75) *かねてからの狙い筋だが。 100 同 銀(63) *ここで継続手がないと、△7五歩と打たれて困る。 101 5四歩(55) *継続手。△5四同銀と引かせて、技をかけたい。 102 3四歩打 *飛筋を止めつつ銀取り。さあ、ここだ。 103 5三歩成(54) *1七角の利きが絶大。 104 同 銀(64) *▲5四歩、▲3四銀などをどう組み合わせるか。 105 3四銀(35) *こちらから。△3四同金▲5四歩△同銀引▲3四飛と進めば、先手が勝ちそう。 106 3六歩打 *辛抱して、大駒の利きを止め続ける。 107 5四歩打 *きわどい攻防。 108 同 銀(45) *どちらが得をしたのか。 109 5七飛(37) *△3四金ならば▲5四飛で先手勝ち。 110 5六歩打 *当然止める。 111 同 飛(57) *以下△5五歩▲3六飛と進めば、単に▲3六同飛と取るよりも、歩を1枚得している。しかし、そう進むことはあるのか。 112 5五歩打 113 4二歩打 *飛先をこれだけ叩き合う一局は、ちょっと珍しいかもしれない。 *△4二同飛ならば▲3三銀不成や▲3一角が先手となる。 114 同 飛(41) *開き直って応じる。 115 3一角打 *痛烈。 116 4四歩打 *1七角の利きを止めないことには、受けがない。 117 4二角成(31) *5六飛を逃げずに攻め続ける。 118 同 銀(53) *駒割は▲飛△銀の交換。そのまま形勢の差と見て差し支えなさそうだ。 119 3三銀(34) *形は△3三同桂だが、▲4四角が残る。 120 同 銀(42) *鎌村さん、つらい辛抱が続く。ただしこの先、まだ何が起こるかわからない。 121 3六飛(56) *飛を逃げつつ、相手陣に利かせる。 122 3五歩打 *何度も出てくる打ち捨て。 123 同 角(17) 124 3四歩打 *相手の大駒の利きを止める順は、悪手となる可能性が低い。 125 3二飛打 *このタイミングで王手。 126 4二銀打 127 4四角(35) *鮮やかに決めにゆく。△4四同銀ならば▲4二飛成で、ぽろぽろと駒を取れそうだ。 128 5三角打 *最善を尽くして粘る。 129 同 角成(44) 130 同 玉(62) *苦しいときには中段玉の形をつくるのがセオリー。 131 4四歩打 *4三から飛を取られる筋を警戒しつつ。 132 5八角打 *飛金両取り。 133 4六飛(36) 134 4五歩打 *あくまで飛筋を止める。鎌村さんにも楽しみが多くなってきた。 135 2六飛(46) 136 4四玉(53) *中段玉寄せにくし。鎌村さんは先日の女子アマ王位戦で、必勝の将棋を大逆転負けした。その際には相手玉を追い上げて入玉を許してしまった。本局ではその逆の展開か。 137 4六歩打 *△7六角成ならば▲4五歩が王手馬取り。 138 4三玉(44) *3二飛取りと7六金取りの両狙い。 139 4一角打 *3二飛にひもをつけつつ銀取り。ただし▲7四角成と銀を取れば、△3二玉と飛を取られてしまう。 140 7六角成(58) *▲7四角成がないのを見越して。 141 4五歩(46) *鎌村さんはここを耐えられるかどうか。△7五馬と引くよりないか。 142 7五馬(76) *馬を逃げつつ、4二銀にひもをつける。 143 4四金打 *きわどい攻防。 144 同 銀(33) *取る一手。 145 同 歩(45) *△4四同玉には▲7四角成△同馬▲4二飛成の筋がある。 146 5三玉(43) *鎌村さんは一手の余裕がほしい。 147 4三銀打 *終盤は相手の駒をはがし続けるのがセオリー。 148 同 銀(54) 149 同 歩成(44) *中倉二段は大駒3枚の力で寄せきりたい。 150 同 玉(53) 151 4四歩打 *大熱戦。 152 同 玉(43) 153 7四角成(41) *いよいよ大詰め。 154 同 馬(75) 155 4二飛成(32) *△5四玉と逃げてどうか。 156 4三歩打 *詰むや詰まざるや。 157 5三銀打 *どうやら詰み筋。 158 3五玉(44) *※ここで▲3七銀としばっても勝ち。いろいろ勝ちが見えた時が危ない。 159 3六銀打 *△2六玉は▲2七銀打まで。 160 4六玉(35) 161 4三龍(42) *▲2七銀と引けば明快だったか。以下△4七玉▲3八銀打△同と▲4三龍以下。 162 5七玉(46) *これは・・・詰まない? 163 6八金(78) 164 6六玉(57) *はっきり詰まない。 165 4八龍(43) *鎌村さん、九死に一生を得た。 166 6三金(72) *まだどちらが勝っているのかわからない。 167 4五銀(36) *蛸島彰子五段−船戸陽子二段戦を思い起こさせる、大熱戦。 *http://shogi-broadcast.com/kifu/tenga4_2-3.html 168 7五玉(66) 169 7六歩打 *玉を追い戻していく。 170 8四玉(75) 171 7五銀打 *馬をはがす。 172 同 馬(74) 173 同 歩(76) 174 5三金(63) *駒割は、ほぼ▲飛△銀の交換。 175 7四歩(75) 176 7八歩打 *ついに反撃。先手玉が見える形にしておきたい。▲同金ならば△3五角が王手飛車。 177 同 玉(79) 178 4七歩打 179 同 龍(48) 180 5九角打 *飛車取り、かつ6八金に当てて鋭い。 181 6二角打 *きわどい角打ち。 * *※▲4八角もあった。 182 6三金(53) 183 7三歩成(74) 184 同 金(63) *△6二金も考えられた。 185 7四歩打 186 同 玉(84) 187 5四銀(45) 188 7二金(73) *依然きわどい攻防が続く。 189 4三龍(47) 190 6四金打 *△6二金と角を取るのも勝負だった。 191 7五歩打 *どちらが勝ちなのか? 192 同 金(64) 193 7六歩打 *実にきわどいが、先手玉に詰みはなさそう。 194 6八角成(59) 195 同 玉(78) 196 6七銀打 *迫力充分の追い込み。 197 5七玉(68) *人間同士が指す将棋は、これだから面白い。 198 5六金打 199 4八玉(57) 200 4七銀打 *龍を抜いて、角を抜けば・・・。 201 3七玉(48) *スルー。 202 6二金(72) *なんと、これで後手玉は詰まない。 203 8六桂打 *中倉二段、秒に追われつつ王手。 * *※桂を1枚余計に渡したばかりに・・・。 204 同 歩(85) 205 5六飛(26) *両者、秘術を尽くしての、長い長い終盤戦。 206 5九角打 *角の利きに! 207 2八玉(37) 208 3六桂打 *先手玉は詰み筋。△2七銀からでも詰み。 209 同 飛(56) 210 2七銀打 *世紀の大逆転。▲2七同玉は△3六銀成以下。 211 1七玉(28) 212 2六金打 213 同 飛(36) 214 同 角成(59) 215 同 玉(17) 216 3六銀成(47) 217 1七玉(26) 218 1六銀成(27) *ぴったり。▲同玉ならば△2六飛。 219 2八玉(17) 220 2七成銀(16) 221 3九玉(28) 222 3八飛打 *以下は▲4九玉△5八銀成まで。 *総手数222手。大逆転で大熱戦を制したのは、鎌村さんだった。 *終了時刻は13時23分。消費時間は両者40分。 *鎌村さんは準決勝で蛸島彰子五段と対戦する。 223 投了 まで222手で後手の勝ち