# --- Kifu for Windows V6.40 棋譜ファイル --- 開始日時:2012/1/28 16:00 棋戦:第4期天河戦準決勝 持ち時間:1時間 消費時間:108▲60△60 場所:芝浦サロン 手合割:平手   先手:渡部愛TJP 後手:石橋幸緒四段 手数----指手-- *中井広恵天河への挑戦を目指す第4期天河戦トーナメントもいよいよ大詰め。挑戦者決定戦で蛸島彰子五段と対戦するのは、石橋幸緒四段か、それとも渡部愛ツアー女子プロか。 *振り駒の結果、「歩」が1枚、「と」が2枚、あと2枚は重なって、渡部TJPの先手と決まった。 * *(棋譜・コメント入力=青葉) 1 7六歩(77) *くるま停めて、どこ行こう。 *NTTル・パルク http://www.le-perc.co.jp/ 2 3四歩(33) *何が飛び出すかわからない石橋流。まずはオーソドックスな2手目。 3 2六歩(27) *北海道在住の渡部は、昨日飛行機に乗って東京にやってきた。 4 4四歩(43) *風邪をひいている石橋はマスク姿。 5 4八銀(39) *両対局者とも、明日は第5回ペア将棋選手権に出場する。詳しくはこちらのページをご覧ください。 *http://joshi-shogi.com/pm/ 6 4二銀(31) 7 5六歩(57) 8 5四歩(53) 9 5八金(49) 10 6二銀(71) *矢倉模様の序盤戦。 11 6八銀(79) 12 5二金(61) 13 7八金(69) 14 4三金(52) 15 6九玉(59) 16 3二金(41) 17 7七銀(68) 18 5三銀(62) *このあたりから石橋ワールドが始まりそう。 *風邪をひいている石橋、この2日間は声も出ず、「珍らしくおとなしくしていました」とのこと。 19 6六歩(67) 20 4五歩(44) *ほら始まった、というところ。 21 2五歩(26) *飛車先を決めて、相手の態度を問う。 22 3三銀(42) *矢倉に組む。ここからは4筋の位をめぐっての戦いとなるだろう。 23 3六歩(37) 24 4四銀(53) *位を取ったら位の確保。 *ここまでの消費時間は渡部9分、石橋5分。 25 6五歩(66) *渡部も位を取って主張する。6六に据える銀は、右ではなくて左かもしれない。 26 3一角(22) *引き角から△6四歩の反発を見せる。 *土曜日の午後、LPSA芝浦サロンではキッズスクールがおこなわれている。今日もにぎやかであったが、本局が始まってからはとても静か。 27 6六銀(77) *中央志向。相手の飛車先が伸びていないので、銀は7七で待機しておく必然性はない。 28 6四歩(63) *手早い反発。もう戦いが始まった。 29 同 歩(65) 30 同 角(31) *手順に飛車取り。 31 1八飛(28) *おそらくは▲3七銀との二択。渡部としては、技をかけられないように慎重に対処したい。 32 4一玉(51) *居玉は避けよ。 *ここまでの消費時間は渡部13分、石橋10分。 33 7九玉(69) *互いに玉を囲いつつ、間合いをはかる。 *大人たちから見ればついさっきまで中学生だったように思える渡部も、この3月でもう高校卒業。 34 3一玉(41) *代表理事の肩書の下、なんでもこなす石橋。先ほどまでは免状課を名乗って、島井咲緒里新女流二段の免状を書いていた。 35 5七銀(48) *駒は中央に。相手が手厚く構える4筋、3筋方面は相手にせず、薄い6筋から動く方針も考えられる。 36 8四歩(83) *ならばと石橋も、先手陣の薄くなった8筋方向を目指す。飛車先の歩が交換できればもちろん大きなポイント。 *渡部は手を止めて考えている。ここからは一手一手が難しそうだ。 *開始から40分経過。ここまでの消費時間は渡部25分、石橋15分。 *一昨日、昨日とおこなわれた王将戦七番勝負第2局は、挑戦者の佐藤康光九段が久保利明王将に勝って2連勝。我が道をゆく佐藤九段の指し回しが話題となった。渡部も観戦したそうで、「指し手の意味がよくわかりませんでした」と、首をかしげて笑っていた。 37 7七角(88) *銀をバックするのは気が進まない。壁になっている角を上がって、8筋に備えた。 38 8五歩(84) *石橋、ノータイムで飛車先を伸ばす。この後すぐに△8六歩▲同歩△同角▲同角△同飛は▲6四角と打たれて王手飛車。だからその前に、△2二玉と入城しておく必要がある。 39 4六歩(47) *渡部も相手の位に向かって反発。△4六同歩には▲6五歩△4二角から▲4六銀だろう。 40 同 歩(45) *石橋、自然に応じる。 * *※ここで▲6五歩は△4二角▲4八飛△2二玉▲4六銀△8六歩で、先手陣がややまとまりがないのでどうか。 41 3七桂(29) *なんとも強情な一手。これでよくできればいいが、うまくいかないと反動がキツすぎる。中盤の勝負手だ。新進気鋭の若者はこうでなければ、という気もする。 *記者(青葉)は王将戦第2局の中継に向かう直前、ぎっくり腰で動けなくなり、往生した。歳はとりたくないものだ。「バカねえ、あんたは」と、石橋のお母さんから大いに笑われた。 * *※後で▲2四歩と突き捨てるのであれば、突き捨ててから桂を跳ねる方がよかったか。 42 3五歩(34) *戦い大好きの石橋、このチャンスを黙って見過ごすはずがない。 *ここまでの消費時間は渡部36分、石橋25分。 *(1)▲3五同歩は△3六歩の桂取りが待っている。そこで先手に手があるのかどうか。(2)▲4五歩には△5三銀と引くのか、それともなおも強気に△3六歩か。 43 2四歩(25) *微妙な突き捨て。石橋陣の手厚い場所での戦いだけに、石橋側によくする順がありそうだ。△2四同歩、△同銀、△3六歩などなど、選択肢は広い。 *渡部としては▲6五銀と角取りに出つつ自らの角筋を通す手を切り札としたい。 44 3六歩(35) *石橋、熟慮の末に取り込む。 *ここまでの消費時間は渡部43分、石橋34分。 45 2三歩成(24) 46 同 金(32) *形は乱れたが、それ以上に上部で得られる実利が大きい。 47 2五桂(37) 48 3四銀(33) *△2五銀と桂を取る手、△3七歩成とと金を作る手がのこった。さあ渡部、ここでどうするか。何もなければ苦しい。 49 6五銀(66) *渡部にとっては切り札。石橋にすれば、ここさえしのげば、というところ。 50 4二角(64) 51 4五歩打 52 同 銀(34) *見る聞くなしにこの一手。石橋、間髪を入れずに応じる。 53 4六銀(57) *スパーク。▲4六同銀△4五歩▲3三銀△同桂成で迫れるかどうか。 54 同 銀(45) 55 4五歩打 *いかにも若者らしい、めいいっぱいの攻め。 * *※「さすがに私もあんまり考えてませんでした」(石橋) 56 同 銀(44) *△3三銀と引くとうるさいところがある。さっぱりゆくのがよいと見た。進行の一例は▲1一角成△2二銀▲1二馬△3七歩成。 57 4四歩打 *△5三金には▲6四銀△同金▲4三歩成と迫ろうということか。なるほど、という攻めだが、渡部の方が引き続き無理をしている感じは否めない。 * *※「そうか、最後の一歩で仕事ができるのか」(石橋) 58 5三金(43) 59 6四銀(65) *2枚目の銀を捨てる。 60 5二金(53) *石橋、かわしても十分と見た。 61 6三銀成(64) *渡部、ノータイムで押し売り。 *ここまでの消費時間は渡部53分、石橋43分。 *石橋、手を止めて考える。意外とうるさいと認識したのか。 *△5三同金▲4三歩成△2四角▲1一角成と進むと、駒割は▲香、と金、馬△銀銀。 62 同 金(52) *石橋ならばノータイムで払いのけそうなところ、十数分考えた。 63 4三歩成(44) 64 5五歩(54) *△2四角は▲1一角成でうるさいと見たか。現局面、渡部の完封負けはなくなりそうだ。あるいは、若さの無理が通ったか。 * *※△2四角▲1一角成は▲3二香や▲4四と、▲4四馬が残る。 *「ちょっと怖いですね。△2二歩も考えましたが、と金を置かれたまま▲4四角があるので」(石橋) 65 4二と(43) *駒割は▲角△銀銀。 66 同 飛(82) *△同玉といずれか。 67 5五歩(56) 68 4四銀打 *中段に銀の3連棒。7七角の筋を間接的に止め、5三の地点をケアし、4五銀にひもをつけた。△3七歩成が間に合えば自然によくなる。 69 5四歩(55) *駒損の上に押さえこまれそうな渡部、ぐずぐずしている余裕はない。たとえば△5四同金にどう手を作るか。 70 5五歩打 *慎重に技をかけられまいとする石橋。 *渡部は1時間の持ち時間を使いきって、ここから一分将棋。石橋は残り3分。 * *※「△5四金と取りたかったんだけど、▲2四歩(△同金なら▲5一角)が気になって」(石橋) 71 4三歩打 *△4三同飛ならば▲5二角。△8二飛や△6二飛は▲7一角。 72 3二飛(42) *さあここだ。ここで手があるか。 73 4二角打 *△2二玉には▲5一角成。△4一玉にはどうするか。 *「いやあ」とつぶやく石橋。ここから一分将棋。 74 2二玉(31) *ギリギリまで考えた。 * *※「△4一玉でしたか」(石橋) *「うーん、攻めが切れちゃいますね」(渡部) 75 4八飛(18) *飛車捨て辞さずの意思表明。△3七歩成ならばもう▲4六飛と切ってゆくよりない。 * *※▲5一角成△3五飛▲1五馬(次に▲2六馬と▲4二歩成を見せる)もあったか。 76 4一歩打 *催促。 77 5三歩成(54) *攻めがつながるかどうか、ギリギリのところ。 78 3五飛(32) *面白い終盤戦となったか。 * *※△5三同金が優ったか。 79 1五角成(42) *▲6三とではさっぱりされそうと見たか。桂取りを受けつつ、馬を作る。 80 5三金(63) *石橋にとっては怖いところ。ホームランが出そうな場面でもある。 * *※▲5五角と一歩を取って▲2四歩を見せる順もあった。 81 4七金(58) *攻め駒を一枚多くする。 82 2四銀打 *4枚目の銀を投入。 83 2六馬(15) *石橋が手を焼いている雰囲気か。 84 2五銀(24) *桂を外しつつ、3三への脱出路をつくる。▲3五馬には△同銀引か。 85 3五馬(26) 86 同 銀(44) *おそれず前に出る。この銀4枚のスクラム隊形はめずらしい。 * *※「△同銀引の方が安全だけど、次に何をしていいのかわからなくて」(石橋) 87 5一飛打 *現在の駒割は▲飛△銀銀桂。 88 4四金(53) *重量級のスクラムがさらに手厚くなる。石橋は上部に逃げ出したい。 89 4一飛成(51) *▲8一飛成と遠巻きに駒を拾っている余裕はない。 90 3三玉(22) *中段玉寄せにくし。 91 4二歩成(43) 92 3七歩成(36) *石橋、決めに行く。しかし怖いところ。 93 4六金(47) *熱戦。 94 同 銀(45) *さあ、何かないか? *▲4三と△同金▲5五角の筋なども見える。 * *※正確に受けられると、それでも少し足りなさそう。▲4三と△同金▲5五角以下△4四歩合▲3二銀△4二金打で。 *ならば▲6八飛と逃げておく順が優ったようだ。以下△5七角ならば▲8八玉。取られそうな飛が角と交換になるのであれば歓迎。 95 3二龍(41) *※王手は追う手になってしまった。以下は足りない。 96 2四玉(33) *純正ノータイム。 97 1六歩(17) *▲1五銀までの詰めろだが。 98 3三金打 *石橋、一息つけた。 99 2一龍(32) *どうやらはっきりしたようだ。 100 4八と(37) 101 1五桂打 102 1四銀(25) 103 2三桂成(15) 104 同 銀(14) *丁寧に応じる石橋。 105 6八角(77) 106 6六桂打 107 1五金打 108 3四玉(24) *後手玉は詰まず、先手玉は受けなし。 *渡部はここで「負けました」と告げた。 *終了時刻は18時30分。消費時間は両者ともに1時間。 *勝った石橋は挑戦者決定戦に進出。2月14日13時、蛸島彰子五段と対戦する。 109 投了 まで108手で後手の勝ち